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スペルランカー  作者: 六青ゆーせー
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アイテム

チェコは、そもそもカードショップでスペルを買うタイプではない。

興奮に息を弾ませながら、


「あー、やっぱり、自分のパワー以下の飛行生物を全て捕獲できる森林の蜘蛛が良いかなぁ。

それとも、毒で全ての敵を殺しちゃう森林オオスズメバチ?


一番凄いのは、森林オオスズメバチの巣、だよねぇ!」


ルンルンと声が弾む。


「いやー、

ちょっと、そんなのに近づく気にはなれないなぁ…」


タッカーは、弱々しく反論した。


「チェコ。

巨大昆虫は確かに強いが、アイスフィールドには極端に弱い、あまり勧められないぞ」


先頭で話を聞いていたヒヨウが言った。


あー、あるよねぇ、とタッカーは元気を取り戻す。


「氷の大地、エンチャント。

冷凍デッキが流行ったのはいつぐらいだっけ?」


タッカーに被るようにチェコが叫んだ。


「三九年、伝説の凍れる大河デッキが世界を制した年だよ!」


「あー、エンチャント氷の大地で寒冷地で無いものを戦闘不能にしておいて、エンチャント凍れる大河、でそもそも移動を禁止し、さらにアイテム冷凍庫で相手をロックする、

あれは強かったよねぇ」


タッカーが言うと、チェコは興奮のあまり叫び出し、


「アイテム、ねぇ。

なんで、今、アイテムってほとんど見ないんだろう?」


「アイテムをスペルカードにする際に使っていた魔法スペルが、世界を不安定にする、とかなんとか…」


タッカーも、よく理解していないようだ。


「スペルで物体を現出させる、ということは、無かった場所に物質が急に現れることになり、そもそも世界にとって良いことでは無かったが、小さいものなら、世界と言う大きなシステムの中で解消される、とされていたが、強力なマジックアイテムとなると影響が大きいらしい。

凍れる大河デッキの流行や、パワースピンの流行で、世界の歪みが観測され、禁止されるようになったようだ。

だが、最近は新しいスペルも開発され、仕掛け矢など、小型のアイテムは再び流行し出している」


ヒヨウが説明した。

森は、なだらかな登りから、起伏の激しい地帯に入りつつあった。

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