冥獣アドリヌス
「えー、
なんか、こんなに一杯貰っちゃあ悪いような気がする…」
貧乏をして、貧窮の中で生まれ育ってきたチェコは、誰かから何かを貰う、と言う経験は殆ど無かった。
「チェコ・アルギンバ。
これは成人の祝いなのである。
一生のに一度のことなので、大丈夫なのだ」
「へぇー、俺って、もう大人なの?
ヒヨウやタッカー兄ちゃんより、小さいけど?」
「アルギンバの子息は、十三、四歳で成年の儀式をするのだ。
儀礼上は大人、ということである」
あー、形式的には、とか、そう言う感じねぇ…、とガッカリしながら、二重底の中の物を取り出した。
「うわぁ、カードボックスだ!
中にカードがある。
冥獣アドリヌス
冥獣アドリヌスに呪文は効かない
?/?
?の数は、その場で集められる冥府の力の数である。
へ…。
これ、冥府の力って奴が多い場合は強いんじゃない?
でも、何、冥府の力って?」
「例えばチェコ・アルギンバの友達、ちさは冥府の力である。
そういった冥府の力が多い場合、冥獣アドリヌスは絶大な力を発揮する」
チェコは驚いた。
さらにエクメルは続けた。
「それは世界に九枚存在する最強のカードの一つである」
チェコは、慌てて手を葺いて、カードを持ち直した。
「うわぁ!
スゲー!
全部、黒い文字で書いてあるし…!」
チェコは、大喜びで宝物庫を飛び出した。
14日再開、とか言って、旅行の次の日は、だらけちゃって、書けませんでした!
今日から気を入れなおして頑張ります!