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滝
三人は、瀑布の横に回り込もうと進んでいく。
が、道は崖にぶつかり、終わっていた。
「しまった!
最短距離を選ぶつもりで、行き止まりに出てしまったか?」
ヒヨウは焦る。
が、チェコは、そんなハズはない、と言う。
「さっきパトスの臭いがあったから、どこか、この辺に、道はきっとあるはずだよ!」
「そうは言ってもさぁ、
見る限り、石しかないよ、チェコ」
タッカーは言いながら周囲を見回した。
ランプの仄かな明かりに浮かぶ範囲では、岩と水以外、何も見えなかった。
チェコは崖から、奥の岩まで調べて歩くが、頼みの臭いは見つからない。
「おかしいなぁ…。
水辺かなぁ…」
チェコは滝の飛沫が頭にかかるほどの水辺に、近寄っていく。
「おいおいチェコ。
そっちは僕が、今見たところだよ…」
タッカーは不満げに呟く。
それでもチェコは水辺を歩いてみる。
そこは、岩棚のように、一歩先はかなり深そうな水の中、という場所だった。
チェコは、ふと水に手を入れてみた。
「さっぶ!
氷みたいに冷たいや!」
叫んだ瞬間、チェコは固まった。
目の前に、巨大な顔が、浮かび上がっていた。