道連れ
「キャサリーンさんから妖精殺しの事を聞いて、僕もプルートゥから離れることにした。
プルートゥに殺されそうになった時、キャサリーンさんがテレポを使って、この近くに落ちたんだ。
そしたら…その…、彼らに取り囲まれたんだけどね。
キャサリーンさんが妖精のハナさんを見せると、村人の態度が変わって、村の女王に会ってさ、今後の事とかを囁きの洞窟で占ってくれる、ってことになったんだ。
けど、夜、眠っていると、突然、村が爆発して、キャサリーンさんとパトスは急いで女王と洞窟に向かったんだけど、僕は…、その…。
プルートゥに会って、話せば、村を救ってくれるんじゃないかと思って…。
で、火山弾を撃ちまくっているプルートウのところに行ったんだけど、その前にミカちゃんと会って…、殺されるから顔を見られない方がいい、今すぐ逃げて、って。
それで僕、逃げちゃ…て…」
言いながら、タッカーはボロボロと泣いた。
「タッカー兄ちゃん、俺もプルートゥに殺されかけたんだよ。
兄ちゃんは、ミカさんに会えて幸運だったんだよ」
「でも、みんな、僕を守って死んでしまった!」
タッカーは号泣した。
燃え上がる村にタッカーの鳴き声だけが響き渡った。
しばらくして、ヒヨウが水を汲み、タッカーの前に差し出した。
「ともかく、この森で一人でいれば間違いなく死ぬ。
俺たちはチェコの友達を追う。
お前も来い」
タッカーは、泣きはらした顔を上げ、
「いいの?
キャサリーンさんも助けられなかった僕が、君たちに付いて行っても?」
「平気、平気。
タッカー兄ちゃんなら心強いよ!」
チェコの言葉に、タッカーは、弱々しく笑った。