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コトバとココロ

作者: 封禁

とりあえず初投稿作品です。文字や表現など稚拙で至らないところがあるとは思いますが、どうかよろしくおねがいします





君に伝えたい…

このココロの声を…


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




「はいはい。わかってますよ。」

「全然わかってない!お隣りの朝崎<あさざき>さん家の娘も結婚するって決まってるんだから、お前もさっさと相手見つけて…」

ピッ

俺、草凪晋也<くさなぎ しんや>は長くなりそうだったので電話を切った。

「全く、分かってるっつの…しかも、またあいつの話持ち出しやがって…」

はぁ。

とふと溜め息をつく

「最近、溜め息つきすぎだよなぁ…」

何時からってのなんざ分かってる。

あいつが、結婚するって聞いてからだ。



―正直、俺は幼馴染みのあいつ…いや、朝崎咲奈<あさざき さくな>の事が好きだった。いや、過去形ではないな。今もまだ好きでいる。

―初恋の相手として


小学校からの腐れ縁で、同じクラスのまま、大学まで過ごした。

告白する機会が無かっのたかと言われたら、たくさんあった。

家も近く、部活にはいってなかった俺たちはいつも一緒に登下校していたから。

それでも、言えなかった。俺が臆病だったから…

そういえば、クラスの奴らにも、付き合ってんだろって言われたっけ…

その度俺らは否定し合ってたなぁ…

でも、ハモったりしてさらにからかわれたっけ…


朝崎はどうだかしらんが、俺は好きと宣言するのが恥ずかしかったしな


ピンポーン

と、昔を思い出してるとインターホンが鳴った

「よしっ」

と、気合いを入れる。客人に情けない顔を見せる訳にはいかないし、なにより、あいつは結婚するんだから、もう、想ってちゃいけないしな


「今、あけます。」

ガチャ


ドアを開けると、そこには結婚式をまじかに控えたはずの朝崎が立っていた

「………」

「………」

先に口を開いたのは俺の方だった。

「えっと、いらっしゃい。でいいよな、朝崎」

「………」

「いったい、なにしたんだ?ここからおまえん家まで結構距離あるだろ?」

「……シン君に…」

「何?」

「…シン君と…話しに…」

「なんで?」

―お前には、旦那がいるだろうに…―

「…なんでって…ヒック…ヒック…」

いきなり朝崎は涙目になり…

「ちょっと待てなにしたんだよ。一体?」

「ンッ…うわぁぁぁん」

泣きながらいきなり抱き着いて来る


俺はその場の空気に流されるようにひとまず、ただ朝崎のされるがままになっていた。

しっかし、『シン君』か…もう大学以来だな…と、懐かしんでみる。

しかし、朝崎も綺麗になったよな… しかもやわらかいし…やっぱり、『女性』なんだな…

だめだだめだそういう風に思っちゃいけない。

あいつはもう他の男性と結婚するんだから。俺よりかっこよく、財産もある。すごくいい人だ

なら、友として、幼馴染みとして見送らなくては…

―頭では分かっているんだけど、どうしても―

そうこうしているうちに、朝崎は泣きやみはじめた。

「まぁ、なんだ。汚い部屋だが、入ってくれ。」

「…ック…うん…」

そういって、とりあえず部屋に移動して、座らせる

さっき泣いていたのもあり、話かけずらい雰囲気の中ではあったが、

―早く帰さないと、

朝崎の旦那にいらぬ誤解を産んじまうからな―

「…なぁ、朝崎、なんで俺の家に来た?」

―お前はもう、結婚する相手が、旦那がいるだろう―

「シン君と話したかったから…」

「なんでだよ、お前には旦那さんがいるじゃないか」

―頼むから、そんな風にして俺の決意を惑わせないでくれ―

「それはそうなんだけど…」

「けど、なんだよ!」

―思わずカッとなってしまった。その話題になるといつも―

「ひっ…ごめんなさい。でも…」

「『でも』、なんだよ…」

―もう十分なんだよ。諦めないといけないってわかってるんだよ。だからそうやって…―

「だって、自信無いんだよ…結婚なんだよ。一生が決まるんだよ。あの人の相手がこんな私で良いなんて…」

「はぁ…」

―そうか。もう、朝崎の中では、決まってるんだよな。俺も、改めて腹括んないとな―

「『はぁ』ってなんなの?かなり重大なんだよ!」

「わるいな。でも、お前やっと、昔の調子に戻って来たじゃん」

―一緒に遊んだあの頃みたいに―

「シン君、意地悪だよ…」

「そうだな。」

―じゃぁ、諦めますか…せめて、泣き顔や情けない顔は見せないよう―

「なぁ、サク…」

「えっ、『サク』って、えっ?」

―そういえば、サクって呼ぶのは何時以来だろう―

「この際だから言わせてもらうがな、お前は…いや、サクは十分きれいだよ。そこらのアイドルなんかよりね。」

―せめて、この一時があなたが進むための手助けになりますよう―

「えっ…」

「それに、とても優しかった。回りに笑顔振りまいて、みんなを幸せにしてくれた…」

―そして、自分の恋心を見送るせめてもの餞として―

「でも…」

「しってるか、サク。高校の時の委員長の黒河っていたじゃん、堅物の。あいつですら、サクにほれてたらしいんだよ。」

―そうして、残った自分に痛み無く、今までの中で最高の笑顔で見送れるよう―

「…」

「だからな、サク、自分に自信が無いなんて言うな。」

「サクは十分に『イイ女性』だよ。だからな、そう後ろ向きに考えるな。前向きに、自分の幸せについて考えろ。」

―俺は、最後にキミのために―

「…」

―笑おう―

「な。」

そして、

「…うん。うん。…」

また、サクは泣き始めた。俺はただ、それを黙って見つめていた。

―もう、手は貸さない。これで最後だからな。だから、強く生きろ、サク―



なんだかんだで、結構サクは泣いていた。

そして、泣き終わるとすっきりしたかのように、凛とした顔になった。―見ない間にこんな顔までできるなんてな―

と、ちょっと寂しくなった

そして、もう帰るといったので、見送ろうと玄関まで見送りにいった。

けじめとして、見送らず、最初で最後の漢泣きをしようかとも思ったが、さすがに相手に失礼だしな。





「じゃぁね。シン君。」

「あぁ。じゃぁな。朝崎」

「もう『サク』って言わないんだね…」

「まぁ…な。」

さっきのは特別だから

―それに…頼む。そんなめで見ないでくれ。そんなめで見るくらいなら帰ってくれ―

「そうだ!今度遊び来てもいい?」

「だめだ!!」

―また、カッとしちまった。でも、もう止まらない―

「今回のはタダのお節介。もし今度来たら、さっさと追い返すからな。」

「なんで!」

「なんでもだ!何より旦那さんが嫉妬するだろ!!」

「でも…」

「でもじゃない!もうさっさと帰れ!!」

そういい、俺は朝崎を追い出す。

「きゃぁ…ちょっとシン君!」

「じゃぁな!」


―バタン

ドアを閉める。そして、朝崎が去ったのを見計らって、ドアに背をつけ崩れ落ちる…

「はぁ、なんて事言っちまったんだろう…最後だってのに。」


「はぁ…」


「まぁ、いいか。もう朝崎も俺に関わろうとはしないだろうし。」

―それでも、胸に秘めた想いは消えることはなく―

「旦那さんとラブラブするだろうし…」

―涙となって、溢れだす―

「あれ、なんで俺泣いてるんだろう…ハッピーエンドじゃないか、朝崎はくっついて…好きな人が幸せなのにどうして…」

―ソレハジブントジャナイカラ―

「クソッ…」

―ホントウハジブンヲミテホシカッ…

「ちくしょ―!!」







そのままの体勢で二時間くらい過ぎただろうか…


ポケットに入れていた携帯が振動している。

正直いうと、出たくなかった。でも、仕事関係とかだったらやだなと思い、液晶ディスプレイを見る。

「あれ、なんでかな。前がみえないや…」

しょうがないから、電話に出る。


「もしもし?」

「もしもし?シン君?」

「なんだよ。電話するなって言ったじゃんかよ。」

「でも、言いたいことがあるから…」

「…」

―俺は言いたい事すら言えない臆病ものだ―

「あのね、シン君。わたしはね、シン君と会えて嬉しかったよ。」

―『かった』か―

「なんだろうね。うまく言えないけど…うん。多分こんなことなのかな。」

「…」

―なんだよ。また、俺を傷つけるのか―

「『一番の幸せっていうのは身に余る。だから、人には二番目の幸せが一番会う』」

「…」

「だから、わたしはね。結婚します。シン君に後押しもしてもらったしね。」

―それは、俺の砕いた夢を蹴散らす一番強いコトバ―

になるはずだったのに…

「でもね、最後に言わせて…」



『私朝崎咲奈は、草凪晋也のことを一番に愛していました』




「…!」

―最後にそんな言葉を言いやがった―

「うん。すっきりした。それじゃぁね。シン君!サクって久し振りに呼んでくれて嬉しかったよ!」


―プツ、ツーツーツー



「ははっ、何やってるんだろうなぁ、俺は…」

そういい、崩れ落ちた。


なぁ、サク、ごめんな。

ほんとは、会って言わなきゃいけないだろうが、自分で啖呵きったし、面と向かって言うのが恥ずかしいから、今、言わせてもらうな。




―『ありがとう』


―『ごめん』


―そして、『さようなら』






―人は、言葉にしないと想いは伝わらない不器用な生き物だ―


―言葉に出さなくても気持ちが繋がってる―


―そんな風に思い込む―


―でも、それで伝わってたとしても―


―ヒトは、大切な事は、言葉にして伝えないといけない―


―そうしないと、大切なものを見失うかもしれない―




end

よんでくださってありがとうございますm(_ _)m      面白かったら、評価してください。励みになります。        つまらなかったら教えてください。改善します。 いずれにしろ、読んでくださった皆様に感謝を込めて…m(_ _)m

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― 新着の感想 ―
[一言] せっかく良い話なのに! …誤字や[、]の無駄使いにより、台無しです。 無駄な言葉も多い気がします。 [め]は[目]に変えた方がいいです。 でも…本当に泣けました。
[一言] どうも封禁さん。 両思いで普通なら結ばれるのにそうならないのがこの作品の面白い所だと思います。シンの悔やまれる気持ちが共感できてよかったです。 今後も頑張ってください。
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