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私の彼女はあたしです  作者: 寄川優⾳
3/8

君の彼女の別世界の僕

「新章ができました!毎週読んでくださって本当にありがとうございます。これからももっと章を届けられるよう頑張りますので、楽しんでいただければ嬉しいです。」

彼女の混乱した顔を見ながら、どうやってここに来たのか説明を続ける。


「あ、自己紹介してなかったね。僕の名前は美咲誠だ。」


「ははは」


突然、彼女は笑い出した。


「何か面白いこと言ったかな…」


「それは良い冗談だね、ははは。」


「えっ?」


「うん、君が『僕は別の世界の君だ』とか言うところね。きっとこれは夢で、私は眠っているんだ。そうに違いない。もうすぐ目が覚めるはずだ。」


彼女はそう言いながら、目の前の状況を疑っている。そして、僕にそう伝えた。


「えっ、いや、これは夢じゃない。これは…とても現実だよ。」


そう言いながら、彼女との目線を避ける。彼女の前で緊張したくないんだ。


「うーん…君にこれが現実だってことを納得させる方法を考えさせて。」


「これ…いや…ありえない。」


彼女はそう言いながら、自分で小さくつねっている。まだ夢だと思っているようだ。


「さっきも言ったけど、これは夢じゃ…」


「私を元の世界に戻して!!!」


彼女はそう言いながら、僕のシャツをつかんでいる。くそっ、近すぎる。彼女の匂いがいい。彼女の態度は急に変わった。内気な女の子から、とても攻撃的な女の子になった。


「そ、それは…待って、多分解決できるかも。」


「解決しなきゃダメだよ!」


「わ、わかった…説明を終わらせて。」

(Ok, dé…de… déjame terminar de explicar.)


彼女はやっと僕を離し、息をついているようだ。

(Ella al fin me suelta y parece tomar aire.)


「わかった、説明を聞くよ。」

(Ok, escucharé tu explicación.)


「そうだね、マシンが君をここに運んできたんだ。僕の髪の毛がマシンの機能を変えてしまって、『異次元の人探し機』になっちゃったんだ。」


「異次元の人探し機?」


「うん、それは僕がマシンに付けた仮の名前だよ。」


「変だな…」


彼女は困惑した顔をしながら言った。そんなに落ち着いてて、とても美しく見える。こんな可愛い子が自分の部屋にいるなんて、まだ信じられない。


「何が変なの?」


柔らかいトーンで彼女は尋ねた。


「あのさ、君はこの世界の『僕』だよね。宇宙とか、ここがどこかはわからないけど。でも、僕は全ての現実で君が女の子だと思ってたんだ。」

「まあ、実際には知らないことだらけだよ。僕だって、自分のマシンが本当に動くとは思ってなかったし。」


「そして、動かなかった。」


「またごめん。本当にそんなつもりじゃなかったんだ。」


彼女の前にひざまずいて、許しを請う。

彼女の顔は一瞬怒りで歪んだが、すぐにまた平静に戻った。


「わかった。ここが私の世界じゃないってことは理解した。でも聞くけど、私を元の世界に戻してくれる?」


彼女にそう聞かれて、息を飲んだ。だって、本当のところ、僕のマシンにそれができるかどうかわからない。そもそも、別の世界から人を連れてくるべきじゃなかったんだ。たぶん、彼女を少しでも落ち着かせるためには、彼女が聞きたいことを言うのが一番だと思う。


「じゃあ、君を連れてきたなら、多分君を元の世界に戻せるはずだよ」


彼女にそう言いながら、僕は笑顔を見せる。


「ウソつき!」


彼女は怒りに満ちた顔で叫ぶ。


「え?」


「嘘をつかないで」


《どうして僕が嘘をついているってわかったんだ?》


「待って、どうして…」


「どうして私が嘘をついているってわかったかって?忘れてるの?私はあなたなのよ。私、嘘をつくときは無意識に下唇を噛むの。」


《しまった、無意識にやってしまった。》


「まあ…少なくとも、私が別の世界のあなただってことは確認できたね…へ、へ。」


彼女は怒った目で僕を見つめている。僕は緊張しながら笑っている。


「ただ、真実を言ってほしいだけ。私を元の世界に戻せるの?それとも無理?」


「わかった…正直に言うよ…確信はない。マシンがそんなことできるなんて知らなかったし、それに、起動するのにたくさんのエネルギーが必要だった。ノートを確認して、何ができるか考えないと。」


「つまり、私はしばらくここにいるってこと?それとも最悪の場合…」


「ここに永遠にいることになる。」


「……」


また彼女の前にひざまずいて謝る。


「本当にごめん。こんなことになると思わなかった。」


彼女のとても悲しそうな顔を見る。彼女の目は涙を浮かべているようだ。


「え、えっと、心配しないで。君を元の世界に戻すって…約束はできないけど…でも、最善を尽くすよ。」


くそっ、本当に罪悪感でいっぱいだ。結局、これは全部僕の責任だ。彼女が顔を上げて、偶然目が合った。しまった、ますます緊張してきた。


「君ならできるよ。私もいつも全力を尽くすから。」


彼女はそう言いながら、顔に笑みを浮かべた。話しているうちに、外で雨の音が聞こえてきた。


「ああ、しまった。雨が降ってきた。」


「息子、あなたの友達は今夜泊まるの?」


「ああ、そうだね。友達の山本ゆいは今夜うちに泊まるよ。」


「美緒」


「えっ?」


「山本美緒だよ。あなたが触媒に使ったマンガの主人公の名前だよ。」


「わかった。どうしてそんなに早くその名前を思いついたのか理解できたよ。じゃあ、母に君が彼女の部屋に泊まるって伝えるね。」


「彼女の?」


「うん、彼女。それとも、君の世界では一人っ子なの?」


「ああ、わかった。私の世界では『彼女』じゃなくて『彼』だよ。」


「なるほど、私たちの世界のもう一つの大きな違いだね、ははは。」


「ははは」


目を上げると、彼女の笑顔が初めて会った時と同じくらい可愛いことに気づいた。


「ところで…」


彼女は少し落ち着いているように見える。でも、彼女の立場になって考えてみると、何も知らない別の世界に来るのは簡単なことじゃないだろう。たとえ世界が似ていても、違いは大きいから。


「うん、何?」


「私の前で緊張しないで。異性と話すのが苦手なのは知ってるけど、結局私はあなたなんだから。」


「わ、わかった…」


彼女がそう言っても、彼女が可愛い女の子だということを忘れられない。


「母に妹の部屋を準備してもらうように言うよ。」


「ところで、あの…彼は…いや、彼女はどこにいるの?」


「おばあちゃんと旅行に行ったんだ。」


「ああ、そうだった。忘れてた。」


「君のお兄さんも同じだったんだね。」


「うん、そうだった。」


「じゃあ、明日また話そう。今夜はゆっくり休んでね。ここは君の家だけど、同時にそうじゃないからね。今日のことは本当にごめんね。」


また、あの罪悪感が僕に押し寄せてくる。


「大丈夫、心配しないで。きっと最後にはうまくいくよ。また明日。」


そして、母に『山本美緒』が泊まることになったと伝えた。もし彼女が別の世界の僕だと言えたら、すべてがもっと簡単なのに。彼女の部屋の準備が整うと、僕は自分の部屋に戻って寝ることにした。しかし、ベッドに入ると、たくさんの疑問が頭に浮かんできた。


《ふむ…他の宇宙がたくさんあるのか。彼女が言ったように、すべての現実で僕が男だと思っていた。こんな可愛い女の子が僕の家で寝ているなんて信じられない。でも、考えてみると、同じ人間なのに、彼女はとても可愛くて、僕は…まあ、少なくとも健康だ。この多元宇宙の話は複雑だな。ただ、彼女を…彼女の世界に…送り返せれば…zzz...zzz》


そう言いながら、考え事をしているうちに眠ってしまった。翌日、いつものように起きて、シャワーを浴びて学校に行く準備をした。しかし、シャワールームのドアを開けると、服を着ていない女の子がいた。反射的にドアを閉めた。


「バカヤロー!まずノックしろよ!」


「ご、ごめん…つい…癖で…」


私の顔は赤くて、恥ずかしさで燃えるようだ。彼女がシャワーから出た後、今度は僕の番だ。シャワーを浴びながら、彼女の体のことを考えないようにする。朝食を食べると、別世界の僕が朝食を食べているのを見る。まだ彼女をどう呼べばいいのかわからない。


「ねえ、ミク…山本さん、学校に行くべきだよ。」


彼女は困惑した顔で僕を見るが、うなずく。母に別れを告げて、彼女と一緒に学校へ向かう。


「ねえ、今朝のことはごめん。」


「黙れ!今日は何もなかった、何も見なかった!」


わあ、彼女の顔はとても怒っているように見える。この子はすぐに怒るんだな、僕みたいに。


「まあ、どうしようか?私は学校に登録されていないから、授業を受けられないし、入れてもらえないと思う。」


「心配しないで、助けてくれる人がいる。」


「誰か…?」


「きっと彼を知ってるよ…」


「彼を知ってる…?」

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