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第18話 結末

ここで、1章完結です‼︎


 目を覚ますと、白い天井であった。


(ここはどこだ? まて、あいつはどうなった‼)


 勢いよく起き上がると、腹部から激痛が走る。


「いってぇぇぇ」


 うずくまりながらお腹を押さえる。


(そういえば、あいつからの魔法を受けたんだった……)


 ゆっくりと体を起こして立ち上がろうとした時、足元に少し重さを感じた。


「クレア……」


 目元が赤くなりながら眠っていた。


(ずっとここに居てくれていたのか)


 心配かけたな。俺は頭を掻きながらクレアのことを見つめる。


 クレアのことを起こさないようにベットから出ようとすると、目が合った。


「バカ」

「ごめん」

「何度言わせれば気が済むの?」

「いや、本当にごめん」


 クレアの言う通り、ラビットオールドの時や流青洞、そして今回。この一ヵ月だけで三回も心配をかけてしまった。


「でもありがと」

「え?」

「あの時、リアムがいなかったら私たちは全滅していた」

「俺だけじゃないさ。誰一人かけていたって終わっていた」


 実際、俺とエイダンの功績は大きいだろう。だけど、クレアの補助魔法が無ければ逃げ切ることはできなかっただろうし、Bクラスの人たちがいなければ俺が回復する時間が出来なかった。


 ほかにも様々な点で助けられていた。そう思うと、誰一人としてかけていたらあの場を乗り切ることはできなかったはずだ。


「そういえば、あの後どうなったの?」

「魔族は逃げたわ」

「そっか」


(やっぱりやりきれなかったか……)


「後、魔族が消え去った後、すぐに魔法が解除されてアレクサンダー先生とナタリー先生が私たちに駆け寄ってきた」

「なんであそこに魔族が居たんだ?」


(はっきり言って、ナタリー先生の実力なら人族に化けた魔族ぐらい識別できるはず)


 すると、部屋にアレクサンダー先生とナタリー先生が入って来て、ホッとした表情をしていた。


「無事でよかった」

「無事じゃないですけどね」


 冗談交じりに笑いながら言う。


「本当にすまなかった」

「気にしないでください。不慮の事故ですから」


 先生方を責めるつもりはない。それに一人も死んでいなんだから。


「私がもう少し警戒していれば防げたことでした。本当にすみません」

「頭を上げてください」

「でも……」


 申し訳なさそうな表情をするナタリー先生。


(まあ、自分のミスで生徒がこうなったら、そんな表情もするよな……)


「では、これで貸し借り無しってことで‼」

「え?」

「俺やクレアもラビットオールドの際、ナタリー先生に助けていただきました。それと今回でチャラってことです」


 それでも納得していなさそうな表情をする。


「じゃあ、こういうのはどうですか? ナタリー先生の魔法を俺たちへ重点的に教えてください。そうしたら俺たちも強くなれますし」

「え、えぇ。私のすべてを教えるわ」

「はい」


 そして、俺は真剣な表情をしながらアレクサンダー先生の方を向く。


「それで、今回の首謀者は誰ですか?」

「……」

「俺たちには言えないってことですか?」


 なぜか覚悟を決めた目で俺のことを見てくる。


「リアム。今回の首謀者はまだ見つかっていない。だけど、首謀者だと思われる人物は出てきている」

「誰ですか?」

「フレード家だ」

「……」


(マジか)


 今まで、家に帰ってもそんな素振りを見せていなかったから考えから外していた。だけど、考えて見れば、魔族から俺だけは生かしてやるって言われていた。


 なら、フレード家が首謀者に一番近いかもしれないのは納得ができる。


「だけど、リアムを疑っているわけではない。それは国中のすべての人が分かっている」

「それはなぜ?」


 俺だってフレード家。それなのになぜ俺だけが疑いから晴れているんだ。


「国中の人があの戦いを見ていた。それに加えて今の状況も知っている。そんな人を首謀者だと思う人はこの国には一人もいない」

「あ、あはは」


 流石にそういわれると、少しだけだけどあの行動が間違っていなかったんだと思えてうれしかった。


「それでだが、お前をフレード家に帰すわけにはいかない。だから、明日にはクレアの国に行ってもらう予定だ」

「え?」


(なぜ、クレアの国なんだ?)


「この国は危ない。だから、一旦クレアの国に行って安全を確保してくれ」

「は、はい……」

「大丈夫。お前たちの実力なら学校の単位は保証するから」


(そこはあまり気にしていなかったけど……)


「そういうことだから、次会った時はもっと強くなっていることを期待しているよ」

「は、はい」


 アレクサンダー先生とナタリー先生はこの部屋から出ていった。


「なぜクレアの国なんだ?」

「それは明日話すよ」

「あ、うん」

「じゃあ、また明日ね‼」


 そう言って、クレアもこの部屋から出ていった。


 そこで、ドッと疲れがやってきて俺は眠ってしまった。



 目を覚ますと、日が昇っていなかった。その時、部屋の中から視線を感じた。


「誰?」

「ごめんなさい」

「ミア?」

「はい」


(よかった。ミアも無事だったか)


「どうしたの?」

「明日、旅立つのですよね?」

「うん。ミアは行かないの?」

「私はいけません」


 その言葉を聞いて、俺は驚きを隠し切れなかった。


(俺以上に危ないだろ)


「私には成すべきことがあります。ですが、あの時の約束は忘れないでください」

「あぁ」

「また、お互い成長した姿で会いましょう」


 ミアはゆっくりと立ちあがりこの場を去って行った。


 そして翌朝、俺とクレアはこの国を去って、エルフ国へと向かっていった。

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