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第12話 身バレ


 首を傾げながらミアたんのことを見ていると、真剣な表情をしていた。


「えーと、どうしましたか?」

「言葉の通り、明日お時間をいただけませんか?」

「……」


(俺、何かしちゃった?)


 頭の中で、いろいろな考えが思い浮かぶ。すると、上目遣いで言ってくる。


「ダメですか?」

「だ、大丈夫ですよ」

「よかった。では明日、王宮でお待ちしております」


 ミアたんは頭を下げてきた後、解散をした。



 翌朝、ミアたんに言われた通りに王宮へ行くと、すんなりと中へ通してくれた。


(すごいな)


 公爵家である俺からしても、王宮の広さには驚きを隠し切れない。


 すると、メイドの一人が俺の元へやって来る。


「ミア様の場所までご案内いたします」

「お願いいたします」


 言われるがままメイドの後をついていくと、広場らしき場所にたどり着く。


(てっきり、来賓室へ案内されると思っていた)


 俺があたりを見回していると、メイドの方はお辞儀をしてこの場を去って行った。


「俺は何をすればいいんだ?」


 あたりには誰もおらず、呆然と立ち尽くす。その時、目の前からミアたんが現れる。


(え、どこから現れた?)


 呆然としていると、ミアたんが挨拶をしてくる。


「リアムさん、おはようございます。このような形で申し訳ございません」

「おはようございます。今は何をしていらっしゃっていたのでしょうか?」

「秘密です」

「は、はぁ……」


 目の前にいるミアたんのことを見ていると、近くにあるテラスに案内をされて、お茶を出される。


「それで、用件は何ですか?」


 俺の言葉に、ミアたんは深呼吸をした。


「リアムさん、単刀直入にお伺いします。学園に入学する前、私のことを助けたのはあなたですか?」

「‼」


(バレていた⁉)


 だけど、どこでバレたんだ。はっきり言って、ミアたんと関りが出来たのもここ最近。その中で俺が助けたという証拠でも見つけたのか。


 俺がそう思っていると、ミアたんが淡々と話し始める。


「なぜって表情をしておられますね。それには二つ理由があります」

「……」

「まず一つ目は、あの時助けていただいた男性の声とリアムさんの声が似ていたことです。そして二つ目は、流青洞で見せた実力です」

「一つ目はともかく、二つ目は俺だけの実力じゃないですよ。それはミアさんも分かっているのではないですか?」


 そう。流青洞の時はクレアの補助魔法やエイダンの援護があったから実力を発揮できた。俺一人だけの実力ではない。


「そういうと思っていましたよ」


 すると、後方からすさまじい殺気を感じる。


(何か来る……)


 俺はすぐさま腰にある剣を引き抜くと、正面から斬撃が飛んでくる。


 間一髪のところで受け流すと、目の前からロバートさんが現れた。


「やっぱりな」

「……」

 

 呆然とミアたんとロバートさんの方を見ると、二人とも俺に向かって頭を下げてくる。


「あの時はありがとうございました」


 俺は両手を横に振る。


「頭を上げてください」

「じゃあ、認めてくれるのですね」

「卑怯ですよ。認めざる負えないです」


 王族から頭を下げられて認めないことなんてできない。


「なんで隠していたのですか?」

「それは……」


 平穏な生活を送りたかったなんて言えない。


「あの時助けたのが俺ですなんて恩着せがましくて言えないですよ」

「クーちゃんに聞いていた通り、優しいのですね」 

「噂は噂でしかなかったってことですね」


 その言葉に首を傾げる。


「悪役貴族なら助けるわけがない」

「……」


 それは俺がミアたんのことを好きなだけだから。フレード家が動いていたわけではない。


「リアムさん、出来たら恩を返したいです。何か困っていることはありますか?」

「大丈夫ですよ。特に困っていることもありませんし」


 ぶっちゃけ、今の生活を気に入っている。それに恩を返されるために助けたわけじゃない。推しキャラが困っている顔を見たくなかったから。はっきり言って、助けたのも、俺のために行動をしたことなだけだし。


「そうですか……。あ‼」


 俺が首を傾げていると、ミアたんが顔を真っ赤にしながら言った。


「もしよかったら、私とお付き合いしませんか?」

「はい?」

【★☆大切なお願いがあります☆★】


「面白そう!」

「続きが気になる!」


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