表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

無駄な時間と無駄な考え

作者: 波池ガキ

空いた電車の中でカップルとよく目が合う。


幸せの象徴と目を合わせることが多い。

いや、使えなくなるのを待っている消耗品同士というべきなのだろうか。


彼氏、彼女というものは一時的なマウントである。

自分の価値を自分と対等、もしくは自分より下の人間に示すため相手には手に入れられないであろうものを見せつける。


「お前には手に入らないだろう。」って。


だがいつか、よりいいものが見つかる。

自分が今使っているものなんかより何倍も輝いているように見えるものが見つかる。


「俺たちやっぱりさ...」


何事も終わりはある。特殊な物を出さない限り捨てる時というのはとても寂しい思いをする。もちろん個人差はある。


あの時買ってもらったみんなが持っていなかった「ゲーム機」だってチヤホヤされるのはみんなが買ってもらえるまでだ。みんなが手に入れられるものをわざわざ自慢する奴は人より上に立ちたいという向上心のないつまらない人間だ。


「みんな見て。僕もゲーム機買ってもらったよ。」


周りと違うことは人間に興奮を与える。

彼氏、彼女、ゲーム機なんかだけじゃない。

別れはどちらかの都合のいいように切り出される。

切り出す立場にいる人間も、いつ切り出される立場になるかなんて想像もつかないはずだ。


「今までありがとう」

「うん」


そうやって「経験」や「成長」と言い張り、見栄を張るのだろう。


別の日、電車でカップルと目が合った。

つまらない人間じゃないだけマシか。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ