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隠形吸血姫、クラス転移で勇者達の敵になる?〜いえ、戦力差が過ぎるので私は旅に出ます!〜  作者: 白ゐ眠子
第十章・氷結大地に植樹しよう。

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第224話 吸血姫は後始末を行う。


 専用機を空港にて取り出して専用タラップを底部から引っ張り出した私達は、


『予想よりも操縦室が広い!?』

「狭すぎると寛げないでしょ?」

『リクライニングチェア付きだよ』

『至れり尽くせりだぁ』

「シートベルトは着けてね」

『『りょ、了解!』』


 それぞれの乗機にて離陸準備に入った。

 私とマキナの機体もクルルの機体も複座型としているが今はどれも空席状態となっている。

 乗り手が他に居れば座らせるけど、他の面々は下界の温泉で寛いでいるからね。わざわざ空を舞いたい者は私達くらいしか居ないのだ。

 ルー達も自分の羽根で飛ぶ方が好みだしね。


「それと始動前に紫ボタンは絶対に押すこと」

『紫ボタン。真ん中のボタンよね? これは』

『完全遮音結界と通過結界、最上級物理防御結界、希薄結界を多重展開するボタンなの。二番船で気づいた弱点のお陰で、ステルス塗装は止めようってなってね。轟音が響くから』

「絶対に押すようにしているのよ。自動適用させると機体の保守が出来なくなるから手動式としているのよ。それだけは魔核(コア)から魔力を供給する仕様だけどね」


 私はそう言いつつ計器を見つめてボタンを押して魔核(コア)からの供給量を把握する。


(上界だと本当に微量ね。これが下界だとどうなることやら?)


 全機が紫ボタンを押し終えた事を把握した。

 そういう連携機能もあるからね。押し忘れがあると私の乗機から集中稼働させることも出来るけど。但し、それを教えると押さない者が出てくるので、絶対に教えないが。


『そんな重要なボタンなら赤が良いのでは?』

「赤は緊急回避に使っているから無理ね」

『両エンジンを亜空間に送り込むボタンで普段はガラス蓋で覆われているの。鹵獲対策だね』

『そ、それで、紫なのね?』

「『そういう事!』」


 これも私とマキナの間で話し合った事だ。

 色は黄色とか金色とか二転三転したけどね。

 最終的に結界色というかユランスの色で決めたような物だ⦅凄い、嬉しいです!⦆そう?

 機体は何も無い状態だと白銀だが稼働を始めると黒銀に変化した。この色も魔力密度によって変化するので下界ではそのまま白銀だろう。


「事前に説明した通り、始動後の操縦は」

『スロットルと上昇レバーを傾けるのよね』

『滑走時はスロットルだけでいいけどね』

「今回は垂直離陸だからね。ではいくわよ」

『『了解!』』


 操縦室内では双発エンジンの音が響き始め、底部からは機体がフラつく浮遊感が起きる。

 私はスロットルと上昇レバーを傾けながら高度計を眺め、一定高度に達するとスロットルのみを倒して操縦桿を傾けた。そして不意に感じる重力と共に、機体は急加速して急上昇した。


「旋回の後、第零に進路を変更する」

『『りょ、了解!』』

「ところでクルル、感想は?」

『か、加速が旧型の比じゃないわよ!?』

『今回は出力もアップしているからね。あっという間に第零上空だし』

「音速を超えても遮音で消されているしね」

『不死者で良かったって改めて思うわ』

『絶対、気絶してると思うよ。人族には絶対に耐えられない加速を行うから』

「ここが上界だから出来た加速でもあるけどね。魔力密度が100パーセントだもの」

『下界ならどうなることやら、かな?』

「おそらく同じ加速は出来ないと思うわよ」

『それなら一度でも飛んでみないとね』

「近いうちに飛ばすわよ。問題解決後に」

『ああ、それで』


 第零上空を三機で旋回しつつ目的地上空へと到着する。私はユランスから指定されたポイントに還元ミサイルを二十個ほどバラバラと投下する。マキナとクルルの乗機にはまだ載せていないからね。二人は試験飛行だけだから。


『爆撃してるぅ!?』

『何発落としたの?』

「左右十発ずつかしら? 間諜が広範囲に潜んでいるそうだから。今回はティシアで強奪された航空機の情報諸共消し飛ばしているのよ」

『ああ、工場から盗まれたんだ』

『上にもそういう輩が居るのね』

「困った事にね。造り出せないのに、情報だけは欲するから、質が悪いとしか思えないわね」


 落とした還元ミサイルは該当施設の上空で起爆して間諜達と首謀者の服・下着に至るまでを消し飛ばし、体毛も全てをハゲにしてやった。

 それは男女とも同じであり、身体の形状が異なる全裸の人族が施設だった場所に溢れた。


『殺さず無力化してるぅ!』

「無力化で十分よ。それに今の段階で殺すと」

『シオンお母様が発狂しますからね』

『ド、ドMでも耐えられない事ってあるんだ』

「不思議とあるのよね〜」

『不思議とあるんですよ』


 観測を終えた私達はそのまま第零を通り抜け各流刑島上空を飛び越えながら、ティシアの空港へと戻った。そして逆噴射と急減速ののち垂直着陸を行った。この時点で多重結界を全解除していたので、三機が並んで着陸したら空港職員は驚いていたけどね。

 私達は停止させながらタラップを降ろし、


「楽しかった!」

「次は下界で飛ばしたいわね」

「その前に色々とやる事があるけどね?」


 新型機から揃って降りた。


「早く解決させたいですね」

「崩壊する前にね」

「それもあと数日の辛抱ね」


 機体を見ても周囲に異常は無いわね。

 マキナ達も外装検査を行って安堵していた。

 すると、


⦅すっごい楽しかった!⦆


 三女達からの報告も入った。

 何処で飛ばしたのか知らないけれど。


 


  §




 私達は新型機を造船所にある三番船へと載せ終えると、拠点としている地上へと戻った。


「陸上を走る船とか、驚きどころではないわ」

「分かる! あれは新時代の船だよね」


 クルルは三番船の存在に気づくとそれはもう驚いたけどね。無限軌道が存在するクルーザーのような見た目の大型船だったから。


「今後はあれで陸と海を渡るわよ」

「遠目で見て船が陸をって大騒ぎになりそう」

「なったらなったでそれでいいわよ。下界に気を遣うのはこれで最後。氷上国の後に帝国を片付ければ、漸次影響は消えていくからね」

「き、気を遣う? お母様が?」

「つ、使ってないような気がす」

「今、何か言った?」

「「なんでも!」」


 聞こえてるわよ、失礼ね。

 気を遣っているから、おおっぴらに行動してないでしょ。まぁ事後の方が大騒ぎだけど。

 それでも今後は視認するまではどうあっても見つからないと思うのよ。大きな船であっても帝国には常時飛び回る飛空船が存在するから。

 陸上を進む船があったとしても気にもとめないと思うの⦅気にも止めませんね⦆実際にミカンスがそう言うからね。


(それも上界から落ちてきた飛空船が沢山か)





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