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第90話 帰還③

「『ラノベ』の魔法…………………………」


どれにしようかな?


『………………………………………五月?もしかして、派手な攻撃魔法考えてないよね?』


「………………………………………」


『ファイアーボールとかウインドカッターとか。』


「………………………………………」


『ここで撃つのはやめてね?最初から制御出来ないだろうからね?』


「………………………………………どうしてわかったのかな?」


『そりゃぁ、五月の使い魔ですから。』


「じゃぁさ、瞬間移動なんか出来るかな?日本まで。」


『出来るよ。五月が行ったことのある場所ならね。』


「よしっ、帰ろう今すぐ!」


『駄目だよ、出入国管理どうするのさ?』


あれ?使い魔の方が御主人様よりしっかりしてるなんて………………………………………


「………………………………………でも、飛行機乗れそうもないし?」


『今なら大丈夫だと思うよ!』


「どういう事かしら?」


『「王族関係者」はそれどころでは無いし、「伯爵様」関係者は去ってくれた方が都合がいいだろうからね。』


そんなもんかな?


『そういうわけだから、キャシーと相談してみたら?』






※※※※※※※※※※※※※※※






「はぁ〜、やっぱりそうなるか〜。」


キャシーに日本へ帰ると告げた。

相談ではなく、決定として。

その返事が、これだった。


「だって、私が居る意味が無いもの。」


「っ!有るわよっ!」


「伯爵様にとってでしょう?私には無くなったわよね?

それに、この子達から物騒な報告が来てるからね。私の『暗殺計画』なんだけど、実行寸前だそうよ。」


膝の上のスノーとネーロを撫でながら話し続ける。


「もし実行されたら、例え未遂でも伯爵様のお立場が無くなると思うのよね。」


「……………………………………………」


「しかも、実行場所はこの部屋だそうよ?」


「………………………………………どこまで『暗殺計画』を掴んでいるのかな?」


「全部かな?」

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