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第80話 メイド長アンの憂鬱 ④
「………………………ナンデスカコレ?」
「見ての通り、『魔法』です!」
「………………………貴方、いつから?」
「今お話した通り、ついさっき?」
「………………………………………」
「………………………………………」
何ていうことでしょうか?
大昔、私が憧れていた、魔法使い。魔法少女。
それが、今、目の前に………………
「へ〜?メイド長も、魔法使いに憧れていたんだ?」
「………そりゃぁ、私にだって少女の時代は有って………って、今、私、声に出してましたか?」
「はい!結構大きな声で、しっかりとハッキリと!」
「………………………………………」
「メイド長?何真っ赤になってるんですか?」
「………恥ずかしいからに決まってますから!」
「いいじゃぁないですか?」
「………それよりも、何故?」
これが、現実なら、大問題です!
しかも、問題児のメアリーですから!
「メイド長?問題児で悪かったですね!」
「………………………………………」
「それよりも、メイド長?もしかして、」
「何ですか?」
「メイド長から、感じられるんですけど?」
「何がですか?」
「魔力!」
「……………………は?」




