第55話 謁見? その5
「謁見は10日後に予定されている。それまでに妨害勢力の排除に全力を尽くす。」
「………排除とは、どの程度までをお考えですか?」
「既に全面戦争と考えている。」
あ〜、ノース家への対応と同等になるのね。
ノース家は、認識障害掛けたせいか、消失した事すらまだ公になっていない。
もしかして、このまま存在そのものが歴史から消え去るなんて事はないよね?
使い魔達の能力は、どれ程のものなのだろうか?
後で二人に確認しとかないと。
「落とし所はどのようにお考えですか?」
「『穏便になどと言わないように』と言ったのは五月ではないのか?」
あ〜、確かに言いましたね、私が。
「敵の見当はついているのですか?」
「確証が無いので、調査中だ。キャサリンが全て燃やしてしまったからな。ノース邸で尋問もできなかったしな。」
当時のキャシーの様子を想像してしまった。
銃撃されたのに、仁王立ちで使い魔に指示出しする銀髪少女!
お〜っ怖っ!
伯爵様も、騙し討ちで斬り付けられて普通なら即死だったからね?
当然、お怒りだよね?
「対応は、私にお任せ願えますか?」
「………ノース家程、簡単ではないぞ?」
「私には、使い魔がついてますからね。
証拠は要らないんでしたよね?
スノー、ネーロ、お願い!
全部任せるから、全力でやって。
あっ、またお宝は確保してね?もったいないからね。
途中経過は報告してね?」
『『ラジャ!』』
今日も、嬉しそうに飛び出していった二人。
「さて、伯爵様、末っ子様の後遺症、何とかしちゃいましょうか?」