第53話 謁見? その3
「今、我が国の王室は魔力を持つ貴族を世界中で捜している。五月はその条件に合致するのではないかな?」
やはり、全力で逃げる案件だね?
私を暗殺しようとする勢力にとっては、東洋人の新興貴族の小娘が王室に入るなんて許し難い事だからね。
人種差別の根は深いからね。
多分だけど、側室なら良い方で悪くすると子供だけ取り上げられてその後、病死も有り得るよね?
「私がお断りしたら、伯爵様のお立場はどうなりますでしょうか?」
一応、お世話になった伯爵様には確認しておかないと。
「どうにもならないから、心配は要らない。
但し、今の所はな。」
「?、今の所?ですか?」
「そうだ、王室本体は五月の存在はまだ掴んではいない。継承権の低い者達が五月の存在を掴んで私達の暗殺を企んでいるようだ。」
伯爵様、良い人だね!
ということは、今回私がお呼ばれしたのは?
「伯爵様、もしかして私が呼ばれたのは?」
「五月を暗殺から保護する為だ。日本に居たのでは暗殺者の動向も掴めんからな。我が国ならば、多少強引な事をしても何とかなるからな。」
貴族家全滅させるのは多少ではないような気がするのですが?
まあ、対抗しないとこちらが全滅してましたけどね?
さて、今回の本題と行きますかね?




