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第50話 反撃 その7

「五月!ねぇ聞いてよ、酷いのよアイツら。

いきなり私の事、撃ち殺そうと………」


腹の辺りに大穴の空いた血塗れのワンピを着替えながら叫ぶキャシー。

何口径の銃で撃たれたのかな?


「ほんっとに、痛かったんだからねっ!しかも、お気に入りのワンピを!アイツら、許さないんだから!」


そんな事言っても、既に全滅してるんじゃぁないのかな?

貴方がスノーに指示したんだよね?


「伯爵様なんか、後ろから剣で切り付けられたのよ!卑怯よね?

あのスーツ、もう仕立てられるショップ閉店して無いんだからどうしてくれるのよ!」


……………取り敢えず、ナノ魔法陣(マシン)の効果は人体実験で実証されたのだ!

ふは、ふはははははは、………はぁ?


普通なら、二人とも即死だからね?


「………ところで、そのトランクは何かな?」


キャシーの傍らには、大型の某高級ブランドの旅行用トランクが4つ。

私の胸より、少し低い位かな?


「あ、これね?戦利品。トランクはお屋敷に有ったの。」


「はぁ〜っ?中身は?」


「宝石貴金属アンティーク金貨銀貨絵画現金その他色々、ギッシリ入ってるわよ。どうせ燃やすならとスノーに拾い集めてもらったの。スノーの目利きはどうかな?後で確かめましょう。

あっ、ネーロにも別邸のお宝を拾い集めてもらったのよ!後でネーロが持ってきてくれるのよ!

楽しみに待っててね。

せめて、今回の損害分を補填したかったからね?

現金だけでもジェット機一機分位にはなるかな?

あっ、五月は金貨集めてたわよね?」


金貨銀貨には興味があるけど、良いのかな?

あっ、アンティークの食器にも!


でも、それって火事場泥棒じゃぁ?


とにかく、解決とは言い難いけど強制終了かな?

私は狙われ損だね?

黒幕がいそうだから改めて調べるかな?


暗殺実行者がまだ野放しだから、そこからだね。

ただの殺し屋なら、もう依頼者がいないからそれで終わってくれれば良いのだけれど。

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