第45話 反撃 その4
「五月様、実行犯他2名、確保しました。』
ネーロから連絡。早い!
二人にお願いしてから、まだ半日経ってないよ?
『リムジン爆破犯と指示を出した女が一緒に居たところを、お屋敷ごと結界張ってあります。』
「お屋敷?」
『うーん、伯爵様のお屋敷より、大きいかも?』
「…………伯爵様の指示を仰ぐから、そのままでお願い!」
『五月様、ジェット機爆破犯確保しました。』
スノーからも、来た。
二人とも、有能な使い魔だわね?
『ネーロが居るお屋敷に向かっていたところを車ごと確保、亜空間に閉じ込めてあるから間違っても自決なんか出来ないよ?』
「!、ネーロ、同じ様に自決防止を!」
『ラジャ!』
「二人とも、証拠になるもの有る?」
『会話の再現映像なら、出来るよ!………「……失敗してそのまま帰ってくるとは何事か!何としてもあの五月という女の謁見を阻止しなければならぬ、手段を選ぶな!………」こんな感じで、さっきまで五月様殺害計画立ててたよ!』
『コッチは車の中からの通話だよ、「……はい、………爆破までは上手く行ったのですが、直前に察知されたようで…………はい、合流したらすぐに掛かります………………はい、何人巻き添えで殺してでも、あの五月という女を…………」』
怒りを通り越すと、かえって冷静になるんだね?
今、近くに誰も居なくて良かったよ!
………あっ、メイドさんが居た。
私の部屋付きのメイドさんに、伯爵様に至急相談があると伝言頼んだ。
今のやり取りを全部聞いてても、顔色ひとつ変えないメイドさん、さすが上級貴族家の使用人はレベルが違うね。
相手が貴族でほぼ確定なので、私が直接対決はやっぱり不味いよね?それに、迂闊に反撃したら私が犯罪者だからね?
使い魔達の証拠は、司法関係の証拠としては使えないからね。
伯爵様が戻り次第会ってくださると報告があったので、尋問用の魔法陣でも用意しときますかね?




