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第30話 覚醒? その4

機内でネットニュースサイトを確認する。


速報で、機体の不調で誘導路上で待機中のビジネスジェットが火災を起こして、空港が閉鎖中と流れていて、炎上する映像がライブ中継されていた。


「無事に着くまで、何も聞かないでね!」


念話で送ると、前を向いたままコクコクと頷くキャシー。


伯爵様から、タイムラインの通知が二人に来たのを見て、


「着くまで、既読無視して!」


激しく頷く彼女。


飲み物の追加を頼んだ後、軽食がサーブされたので手を付ける。


「うーん、美味しい!さすが、ビジネスクラスよね!」


「………よく、食べられるわね?」


「食べられる時に、食べておいて!あと、少し仮眠も!着いたらすぐに走り回るかもよ?誰が敵で、誰が味方かまだわからないんだからね?」


「敵って………」


「声に出さないで!私に向けて考えてくれれば解るから。狙われてるのは、私よ!キャシー1人で機内から出たときは何もなかったけど、私が出たら監視が付いたから!ナンデカシラネェ〜ッ?」


「よく、落ち着いていられるわね?」


「この子達が付いているからね!」


『『任せてっ!!』』


使い魔二人が声を合わせて力強く答える。


「敵?の規模は判らないけど、私達が民間機で出国したことはまだ気付かれてないはずよ。無事に着陸できたら、タクシー拾って移動するわよ!」


「………迎えのリムジンが待機してるはずだけど?」


「言ったよね?誰が味方か解らないって!伯爵様のお屋敷に着くまで、誰も信用しないで!用心に越したことはないわよ。」


「そんな………、用心しすぎじゃぁ?」


無視して毛布を借りて灯りを消す。


仮眠して、目を覚まして通知をチェック。


伯爵様から、タイムラインで、


『迎えのリムジンを引上げさせたら、事故を起こして爆発炎上した』とあった。


用心しすぎじゃぁ、なかった。


本当に、誰が味方か解らなくなった。


キャシーは、タイムラインを確認して、青い顔で、倒したシートにうずくまっていた。


敵は、誰だ?!

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