表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

29/105

第29話 覚醒? その3

『五月様、()()分かる?』


ラウンジを出て、通路を歩きながら表を見ると、給油と整備が終わったプライベートジェットが誘導路前に出されていた。


「あ〜、わたしにもわかるわ〜!()()は、まずいわ〜!」


棒読みの思考で、ネーロに応える私。


「キャシー、何も聞かないで私のお願い聞いてくれる?あ、返事は声に出さないで!」


試しに念話で聞いてみた。驚いた顔でこちらを見たキャシー。通じたみたい。


「別便のチケット取ってくれる?すぐに出発出来るやつ。あ、態度と表情は変えないようにね!私達、監視されてるから!」


さり気なく、タブレットを操作する彼女。1時間後の便の予約画面を私に見せてきたので、頷いて確定を促した。


大学図書館特別室での一件以来、彼女は私を全面的に信頼してくれている。たとえそれがどんなに無茶なことであっても。


ラウンジに戻る振りして、そのまま荷物も何も持たずに、持っていたバッグ一つだけでチェックインした。


「機長とクルーに、何か適当な理由付けて出発を遅らせるように伝えて。あっ、私達が別便に乗った事はまだ伏せておいてね!あと、到着するまで私の指示以外は誰とも連絡取らないでね!勿論、伯爵様もだよ!」


ビジネスクラスの座席に案内されてすぐにキャシーに念話で指示を出す。


使い魔達は、姿を消して、私達それぞれの肩の上に乗って丸まってた。


機長から了解の返事が来たところで、私達の乗った機体が動き始めた。


「機体は何があっても動かさないようにして、今からキッチリ30分後に機体から全員出る様に指示を出して!その後、誰も近づけないようにして!」


機長とクルー全員から了解の返事が来たのを確認して、大きく息を吐き出した。


無言で緊張の30分間。


機体が水平飛行に入り、飲み物が配られた頃、機長から連絡が入った。


『機体が、爆破された。』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ