第25話 そして、始まりの日 その11
『来た!』
待ちに待った、この時。
ここでは時間の経過はほとんど意味がない事とはいえ、待ちわびてた。
『やはり、行かれるのですか?』
『ええ、このままでは、ここは滅亡に向かうでしょう。今、動かないと!』
『そうですか……』
『勿論、貴方も一緒よ!さあ、行くわよ!』
『ちょ、チョット!そんなっ、私もですかっ!!』
強く、引かれた、私達は、実体化して、五月様の前に、顕現した。
この世界では、この姿?
どうやら、五月様が強く願った結果のようです。
目の前にいるのが、どうやら五月様のようですね。
目が合いました。当初の目的を果たさないといけません。
でも、思ってたのと、何かが違います。
これは?
不味いです!
このまま、魔力をぶつけ合うと、私が負けてしまいそうです。
そんな、バカな事が?
五月様の魔力量、増えてる?
あっと言う間に、私の魔力が五月様に吸い取られていきます。
『このままでは、王女様が消滅してしまいます!防ぐ為には、五月様の使い魔になるしかありません!』
一緒に召喚されたメイド長が、私と五月様の間に入りました。忠臣ですね。家臣の鑑ですね。が、このままでは、不味いです。
迷っている暇は無さそうです。
覚悟を決めて、五月様に伝えます。
『私達に、名前を付けて下さい!』




