来ちゃった?
45,000PV達成記念SSです。
皆様、ありがとうございます!
「………………………………来ちゃった?」
「………………………………『来ちゃった』じゃ無いでしょ!伯爵様のお守りはどうしたのよっ!」
「あら、お守りなんて、酷いわね。ミーアとメアリーがいるから、問題な~し!私は魔法、使えないしね。」
開店準備中の猫カフェに突然現れたキャシー。
「問題大アリよ?どうやって来たのかな、定期便はまだまともに動いてないわよね?」
そうなのです。帝国の王宮壊滅の影響で民間航路はマトモに動いてないはず。
「もち、プライベートジェットよ。貴族の特権をフル活用させてもらったわ。」
そうだった。キャシーも私と一緒に爵位をいただいたんだったわね。
「お高くなかったのかな?」
「問題な〜し!スノーとネーロが集めてくれたお宝が高く処分出来たからね。半分は五月の物だからね。振り込んでおいたから確かめてね?」
………………………………例の貴族家との全面戦争の時の戦利品だわよね。
私の好みの金貨銀貨とアンティーク小物はそのまま貰ったけど、それ以外はキャシーに処分を一任したんだった。
「………………………………念の為に聞くけど、いくらぐらいになったのかな?」
「チョットした国の国家予算並み?」
「………………………………………なんでそうなるのよっ!」
「現預金と債券だけで数兆円有ったから。」
サラッと恐ろしい事を言わないで欲しいわね。
「何で一介の貴族がそんなに持ってるのよっ!」
「それなりの悪事を働いていたって事かしら。あっ、そうそう、税金は掛からない様にしてあるから心配いらないわよ。」
「………………………………振込む前に教えてほしかったわね。私には不要だし。」
「なんでよ〜、お金は大事よ?」
「限度があります。身の丈に合った資産というものがありますわよ?」
「それよりも、私もここで働かせてくれるかな?」
「………………………………………本気で帰る気は無さそうね?」
「そうよ、帰らないわよ。あのまま残ってたら縁談の押し売りで身動きが取れなくなりそうだったからね。ところで、ソチラの美男美女は?」
「従業員です。ココだけの話、『エルフ』だからね。」
「………………………………………五月、また何かやらかしたのかな?」
人聞きの悪い。ファブとモドキが悪いんだからね!
まあ、人手は欲しいからお願いしますか。
さあ、明日の新装開店に向けて気合を入れて頑張るぞ!