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第100話 黄金のミニドラゴン

『小さき魔女よ、それには私からは答えられない。』


「………………………………じゃぁ、誰に聞けばいいのよっ!」


『女王に直接聞けば良い。』


「聞けるわけ、無いでしょっ!いい加減な事言うと、やっぱり切り刻むわよ!」


再び日本刀を顕現させ、いつでも抜けるように構える。コイツ、嘘は言ってないと思うけど、信用出来ない。


『では、これでどうだ?』


首だけで私を追いかけ回していたドラゴンが、眩い光とともに集まったかと思うと手のひらサイズになって私の頭の上へ。


私の身体に触れるかどうかというところで、結界に弾かれて地面に叩きつけられてた。


地面の上で、唖然呆然とする、黄金のミニドラゴン。


「ちっ、結界で弾くだけじゃ消滅させられないか。やっぱり切り刻もう。」


『ま、待てっ、ワシの結界よりも強いだと?どうすれば話しを聞いてもらえる?』


「だから、聞く気はもう無いの。無断で私に触れようとするなんて信用出来ないわよっ?消えて!」


「五月っ、待てっ!話しを聞こう。」


「………………………………伯爵様、わかりました。お任せします。」


あ〜、ドラゴンなんか、始末しちゃえばよかったのに?

女王様に『施した』ナノ魔法陣をサッサと回収して帰りたかったんだけどな。

あのナノ魔法陣が無いと、女王様の余命は一週間って所でしょうから。


「五月、不服そうだな?」


「ええ、コイツ、私の頭の上に乗ろうとしましたから。それよりも、アイツらどうしますか?」


伯爵様の後ろから、今にも襲いかかろうとした姿で氷漬けになっている暗殺者。


「処分する。王宮内で刃物と魔法を行使して暗殺しようとした。私の権限だけでもこの場で切り捨てられる。」


「『処分』は後にして下さい!もう一体、何かが来ます。」

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