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四話



「くだらない」そう言われると思ったけれど、彼女は意外と乗り気だった。



理由を聞くと、服を着る手間が省けるし楽で良いじゃないとのことだった。



まさか、彼女は魔法で日常動作全てを賄おうとしているんじゃないかと不安に思ったが、本当にできてしまえば不便はないのだし咎めるのはやめた。



なにせ、ボクの思いつきだ。



「魔法少女かぁ……よし。決めた。あれにしよう。」



あれとは、子供の頃に幼馴染がハマっていた少女向けアニメに出てくる魔法少女の衣装で、ボクも無理矢理みさせられていた。



だけど、魔法と言われた時にまず思い浮かんだのがそれで、幼い時になりきり衣装を着てステッキをブンブン振り回していた幼馴染が、小さい頃は気にならなかったがいまあの露出の多い衣装をきたらと思ったらドキドキしてしまう。



ボクはドキドキしながら幼馴染が指を鳴らすのを待った。

結果。魔法はボクの予想とはかけ離れた方面に働いた。



「うん。似合ってる。」



そう言ってケラケラと笑う彼女。彼女に特段変わった点はない。ボクはゆっくり自分の視線を下へと移す。なんだかスースーする。



「げっ。なんだこれ!」



ボクは驚きの声を上げた後彼女を睨む。あろうことかボクの制服は魔法少女仕様に切り替わっていた。そりゃスースーするよこんなミニスカートじゃ。



「上手くいったわ」

「上手くいったじゃなくてなんでボクに!!」



「仕方ないじゃない。服を変える時に裸になったら困るモノ。アンタならいいでしょ?」

「良いわけない!早く着替えさせてよ!」



怒るボクとなおケラケラ笑っている彼女。恥ずかしいし最悪だ。これで元に戻らなかったら彼女はどうするつもりなんだろう。



ボクがいつまでも怒っていると彼女は流石に悪いと思ったのか笑うのをやめた。



「悪かったわよ。でもこれで着替えは面倒じゃないわね。良かったわ」

「そんなこといいから早く!!」



もう一度抗議の目で見つめると、彼女はやれやれと言う。

パチンともう一度彼女が指を鳴らしたら。



すると、彼女の服が一瞬で魔法少女の服に変わった。なりきり衣装を着ていた頃の彼女とはまた違う可愛さ。



あぁこんなことでまたボクは許してしまう。



「もうおしまい」そう言って彼女はもう一度指を鳴らした。すると彼女の服だけ制服に戻り、彼女はカバンを持って教室の外に向かって歩き出した。



呆然と立ち尽くしたボクだったけど、ふと我に返って「制服直せー!!」そう言いながら彼女を追いかける。



やっぱり許せない。彼女は意地悪だ。

だけど今日の彼女はいつもよりテンションが高い。

魔法のせいなのかな。

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