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瞬華  作者: 彩川 彩菓
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九話


約束の日は…あっという間に訪れた。



私…美空夏海の命はもう長くない…自分でも、はっきりとそれがわかる。約束の花火の日まで生きられたのはきっといるとしたら…神様が最後に許してくれた奇跡なのだろう。

生まれた時から病気がちで、いろんな病院に行っては家に帰って…。そんな私を、きっと家族は邪魔に思ったのだろう。もうずっと、顔を見ていない…。


「千春…。」

彼女のことを思うと、胸が密かに暖かくなるのを感じる。これがきっと友情から来るものではないことは、私が一番わかってる。



伝えよう、最後に、言おう、今夜必ず…。


考えただけで心臓の鼓動が高鳴るのを感じるけど…大丈夫なはずだ、きっと夜空に一瞬だけ咲く華たちが…私の胸の鼓動の音をかき消してくれるから。


夜の廊下が、いつもより暗く感じる。そんなはずもないのに。


千春の病室の前の扉に立ってその扉をいつものように叩く。






「千春ー!きたよーー!」



いつものように『友達』として。

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