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異世界に来たらピアニストになった俺~しかし面倒事は拳で片付る任侠一家の跡取り息子の見聞録~  作者: みえだ
第4章 貴族の国 ~本領を発揮するピアニスト~
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74話 訓練 集中力を上げるには

4人、ランベール卿に面会する。




「駄目だよキョウスケ!また乱れた!」


 ランベール卿との面会から2日後、12日後に控えるアルス共和国建国祭に出席する予定だったピアニストの代役として出席する事が決まった響介。

 ランベール卿の独断で決めていいものか疑問になった響介達だった。案の定執事達からは否定的な意見が出たがランベール卿からは


「今からクルジット氏並み、いやキョウスケ君以上のピアニストを探すのは無謀だ。何よりもセレモニーの準備も含めて時間が無い」


「ですが御館様……!」


「それにこの件は私が一任されている。他の貴族達の事なら私から説明をするから心配しないでくれ」


 と、響介に依頼することに意見しようと執事達をピシャリと言い切った。

その様は正に鶴の一声の如く

 思いもよらず大舞台の出演をその場で決めてしまった響介だったがライミィ達も響介の晴れ舞台を特等席で見せて貰えるというをランベール卿が約束してくれたことで二つ返事で了承、安心した響介はその出演を御礼に受け取りたいと言ってランベール卿もその申し出に快く承諾し話は纏まった。

 そして今何をしているかというと


「すまないライミィ、また最初からやり直す」


「うん。キョウスケは最初からやり直して、エリーは後5分キープさせて、キョウスケは15分ね」


 ライミィの言葉を聞いてこくりと頷くエリーと響介。それを見てライミィは


「そうだよ2人共。そうやって高めた魔力の質を上げて維持することに集中して」


 オルセーから離れた森の中でライミィ指導の元魔法の訓練をしていた。響介とエリーが行っているのはライミィが行っている魔法の訓練法の一つで魔力の質を高めるものだ。

 高い魔力と魔力保有量を持つライミィだが、高い魔力に任せて魔法を行使することはラミアではNGとされている。その理由はライミィが教えてくれた。


「魔力に任せて魔法を撃つのは簡単だよ。でもそれは魔法が使える魔物や頭の悪い種族がすることであって私達ラミアは絶対にしないよ。それは己を滅ぼす行為だから。魔法を知る者として自分の力を過信して力に溺れるのは共存してる仲間や自然を傷付ける忌むべきことなの」


『己を知りうる者は賢者なり』

 ライミィの話を聞いてその言葉が直ぐに出た。と、いうのも響介が出会ったラミアの皆は皆例外無く穏やかで話も出来る方達だった。確かに最初こそ警戒はされたが最初のピアノ演奏後からは少しずつ皆と打ち解けていき魔法の勉強を教えて貰った時も皆ひけらかす事なく親切に教えてくれたのを思い出す響介。すると


「キョウスケ~、また乱れてるよ~?」

 

 ライミィからいい笑顔で指摘受ける響介。


「…すまない」


「また最初からやり直しだよ。キョウスケ集中すればだいじょぶなんだから頑張って」


「ああ、ありがとう」


 ライミィに励まされまた魔力を高める響介。何故響介が魔法の訓練をしているかというと魔法を属性魔法を覚えたのもあるが一番は集中力を高める為だ。

 響介が自身の弱点だと思っているのが集中力だ。確かに一度集中してしまえば大抵の事は大丈夫なのだが今回は建国祭のセレモニーでの演奏ということで失敗は許されない。念には念を入れたい響介が思い付いたのがライミィの魔法訓練だった。それには理由がある


「あっ」


「エリー?30秒早いよ~また最初からね?」


「うん…」


 笑顔だが言い表せ無い圧を感じてエリーが涙目になっている。

 ライミィの魔法訓練はオリビア直伝の訓練法で少しでも失敗したら直ぐにやり直させ出来るまでやらせるスパルタ訓練。しかし集中力を鍛えるには現状最も適した訓練と思い響介はライミィに頼み、一緒にやりたいと言って属性魔法を覚えたエリーと訓練を付けてもらっていた。

その後もライミィの厳しいチェックが入りながら訓練を続けて一時間後


「うん!15分経ったから終わりだよお疲れ様」


 パンっと手を叩き笑顔で響介とエリーを労うライミィ、それを聞いてふうと息を吐く響介と額を拭うエリー。魔力を練る事の難しさとこれを何時も瞬時に行い魔法の威力を調整しているライミィに改めて敬意を覚える響介とエリーだった。そんな2人に


「2人共、今みたいに魔力を練ってみて魔法を使ってみて」


 そう言ってライミィは一本の木を指差した。どうやらあの木に向かってテストするみたいだと分かった響介とエリーは魔法を行使する事に


「ストーングラッド!」

「アイスナイフ」


 響介が土属性魔法をエリーが氷属性魔法を放つとなんと2人の魔法はライミィの指差した木を貫通し特にエリーのアイスナイフはその後ろの木も貫通すると3本目の木に突き刺さる。それを見てライミィは満足そうに


「おお~いい威力!こういう風に魔力を練れると例え1レベルの魔法でも上級魔法並みの威力を出せるようになるよ。2人共初めての属性魔法だったけどだいじょぶだね!」


 満面の笑みで誉める。しっかりと飴と鞭が出来るのは流石だと感心する響介とエリー。

 ちなみに響介のストーングラッドという魔法は放物線上に3種類の高度で石礫を2発ずつ計6発撃つ魔法でエリーのアイスナイフは氷で出来たナイフを投擲する魔法だが両方とも1レベルの魔法の威力ではないのは確かである。それだけ魔力を練る事は大切だと学んだ2人


「キョウスケ様~ライミィ様~エリー様~」


 すると後ろからステラが袋を持って響介達の元へ、あちこちに土汚れが目立つステラだが何をしていたかというと


「ステラ、お疲れ様」


「はい!こちらが私の分で御座います!」


 ステラは袋の中身を響介達に見せる。中にあったのは


「ああ、確かにどれも良く育った薬草だ。お疲れ様ステラ」


「勿体無いお言葉で御座います。キョウスケ様」


 実は4人がこの森にいるのはギルドの依頼であり内容は『薬草収集』。響介とライミィは薬草学のスキルがあって直ぐ終わりエリーも前回からの反省を生かしサクサク行って終わった。しかしステラは


「まさか薬草と間違えて毒草を一杯に持って来たのは焦ったぞ…」


 そうステラは薬草と毒草の区別が出来なかった。それだけでなく料理で使う調味料も良く間違える、特に砂糖と塩を間違えて塩辛いチーズスープを作った時はライミィが泣いた。

 それ以降良く間違え易いものはみんなで懇切丁寧に教える事にした響介達、勿論今回の薬草も薬草学のスキルを持っている響介とライミィがしっかりと教えて送り出した結果今回は成功したようで安心した響介達。


「キョウスケ様とライミィ様のご指導のお陰で御座いますから」


 はにかむように笑うステラを見て和む3人だったがステラはふと表情が変わり


「ですがキョウスケ様、またあの女性が…」


「またいるの?」


 さっきまで笑顔だったライミィが一気に不機嫌になるとある方向に視線を送るとガサッと音がした。響介はうんざりしたように溜息をつき


「全く、しつこいのは嫌いなんだがな」


 (かぶり)を振る響介、しかし


「まっ、言うことは言ったんだ。放っとこう」


「だね~」

「賛成」

「そうですね」


 そうして薬草収集の依頼を終えて響介達はオルセーへの帰路につき宿へ戻ってからも魔法について復習をした響介達だった。





鴻上響介(こうがみきょうすけ)

レベル83

17歳 人間(転移者)

ジョブ 求道者(きゅうどうしゃ)


ステータス

生命力S、攻撃力SS、防御力S、スピードSS、知力A、魔力A、魔力保有量S


スキルツリー

習得能力 習得スキル

言語能力 探索、探知、鑑定

文献能力 気配察知、危機感知、警戒、隠密

暗視能力 薬草学、魔力感知 各レベル10

使用ポイント 230


身体能力向上スキル

身体強化1、2、3、4

筋力強化1、2、3、4

反射神経強化1、2、3、4

軽業師1、2

聴力強化1、2

各レベル10 使用ポイント 128


魔法スキル 家事スキル

生活魔法 レベル7 洗濯 レベル7

土属性魔法 レベル3  清掃 レベル7

雷属性魔法 レベル3  料理 レベル7

光属性魔法 レベル3  裁縫 レベル5

使用ポイント16 使用ポイント8


使用可能魔法

クリーニング、プルーフ、ストーングラッド、ストーンエッジ、グレイブ、スパーク、ライトニング、サンダーバレット、ショットレイ、フラッシュ、レイ   


体術

気功術 レベル5

使用ポイント 1


功弾、指弾、功掌、功盾壁、玄武甲盾、治癒功、練気治癒功、解病功、毒蛇咬(ヴァイパーバイト)、白虎爪

チョークスラム、ドラゴンスリーパー、DDT、デスバレードライバー、スパインバスター、アナコンダバイス、クロスフェイス、アンクルロック、腕肘十字固め


固有アビリティ


揺るぎない信念…あらゆる精神異常を無効

青い瞳の悪魔…戦闘時敵の数が多いほど戦闘能力向上

天性のピアニスト…ピアノを完璧に弾きこなし、思い描いた曲を再現する能力

頼もしき兄貴分…自分と仲間の最終獲得経験値1.5倍



ライミィ

レベル67

16歳 ラミア

ジョブ 魔矢(まや)の射手


ステータス

生命力A、攻撃力B、防御力B、スピードS、知力A、魔力SS、魔力保有量S


スキルツリー

習得スキル

探索、探知

気配察知、危機感知、警戒、隠密

魔力感知、魔力感知2、魔力探索

同時詠唱、魔法操作

薬草学 各レベル10

使用ポイント 120


身体能力向上スキル

身体強化1、2、3

筋力強化1、2

反射神経強化1、2、3

魔力強化1、2

軽業師1

熱探知能力強化1、2

触覚強化1


各レベル10 使用ポイント 150


魔法スキル 家事スキル

火属性魔法 レベル6  洗濯 レベル8

風属性魔法 レベル7  清掃 レベル8

光属性魔法 レベル4  料理 レベル10

雷属性魔法 レベル5  裁縫 レベル6

状態魔法 レベル8


使用ポイント 29 使用ポイント 11


使用可能魔法

ファイヤーボール、グレネードボール、フレイムカッター、ヒートベール、バーンウェーブ、ラッシングファイア、イラプション、ウインドカッター、ウインドアロー、ゲイルマグナム、エアスラスト、トルネードウォール、ソニック、フェーン、ダブルサイクロン、ショットレイ、フラッシュ、レイ、クリスタルシールド、スパーク、スパークボム、ライトニング、サンダーバレット、エレクトリックスパーク、サンダーボルト、ライブラ、ポイズン、ベノム、リジット、アシッド、カロジャ、パラライズ、ディスペル、スリープ、ストルーパ


技 

ダイヤモンドカッター、DDT、コブラツイスト、コブラクラッチ、アナコンダバイス、腕肘十字固め、腕肘裏十字固め



固有アビリティ

人間化…ラミアのアミュレットを使用すれば人間に化ける事が可能

蛇の感性…触覚が蛇の様に発達し、熱探知が可能

暗視能力…明かりが無くても鮮明に視界が確保可能

共に歩む為に…あらゆる精神異常を無効



エリー

レベル39

11歳 ダークエルフ

ジョブ 治癒術士(ヒーラー)


ステータス

生命力D、攻撃力D、防御力D、スピードA、知力A、魔力SS、魔力保有量S


スキルツリー

習得スキル

気配察知、危機感知、警戒、隠密

魔力感知、魔法操作

各レベル10 使用ポイント60


身体能力向上スキル

身体強化1

反射神経強化1、2

軽業師1

魔力強化1

魔力保有量強化1

嗅覚強化1

各レベル10 使用ポイント70


魔法スキル      家事スキル

治癒魔法 レベル6  清掃 レベル3

空間魔法 レベル6  料理 レベル3

状態魔法 レベル8

錬金魔法 レベル5

氷属性魔法 レベル1

使用ポイント18


使用可能魔法


アースヒーリング、クリア、ヒーリングサークル、クリアベール、キュア、キュアサークル、テレポート、グラビティ、マーキング、デジョン、エアプレッシャー、ライブラ、ポイズン、ベノム、リジット、アシッド、カロジャ、パラライズ、ディスペル、スリープ、ストルーパ、インスタントクリエイト、インスタントウェポン、クリエイトウォール、クリエイトアイテム、クリエイトゴーレム、アイスナイフ


DDT、アンクルロック、腕肘十字固め


固有アビリティ

空間魔法適性…空間魔法に高い適性がある。

ダークエルフの感性…暗視能力持ち、嗅覚が発達

先祖返りのエルフ…詠唱完全省略、魔力増強効果、同時詠唱可



ステラ

レベル32

?歳 人造人間(ターロス)

ジョブ 重戦士(ヘビーファイター)

ステータス

生命力B、攻撃力SS、防御力S、スピードS、知力B、魔力F、魔力保有量B


スキルツリー

習得スキル

気配察知、危機感知、警戒、隠密

各レベル10 使用ポイント40


習得アビリティ

身体強化1、2、3

筋力強化1、2、3

反射神経強化1、2、3

各レベル10 使用ポイント90


家事スキル

洗濯7

清掃7

料理8

使用ポイント22


体術

なし


ハードヒット、チャージスラッシュ、スピンドル

DDT、スパインバスター、ジャックハマー、クロスフェイス、腕肘十字固め


固有アビリティ

人造人間(ターロス)の身体能力…暗視能力有、視力強化

戦闘用ボディ…あらゆる魔法に対して耐性特大

マインドトランス…MPをHPに変換可能。リキャスト24時間





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