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異世界に来たらピアニストになった俺~しかし面倒事は拳で片付る任侠一家の跡取り息子の見聞録~  作者: みえだ
第1章 始まりはいつも突然に、またの名をホットスタート
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1話 始まり 目が覚めたら森の中?




 あっけない人生だったなぁ。


 俺、鴻上響介(こうがみきょうすけ)は薄れ行く意識の中でそう呟いた。高校2年生になってようやく出来た友達との外出の矢先車に轢かれそうになった子供を助けて俺が轢かれた。

 周りの人間がバタバタと騒いでいる声、俺を心配する声、ごめんなさいごめんなさいと言う声。全部が遠く聞こえる。

 俺は考えるのをやめて目を閉じた。





「う、ううん」


 どの位寝てただろう?いや、俺死んだよな?そう思い起き上がって体をあちこち触って確かめるがどこも痛みはなくむしろ


「あれ?」


 俺は改めて周りを見渡し


「ここ、何処だ?」


 見渡す限りどっかの森の中、しかし見たこともない植物や牛らしき動物がいる。


「待て落ち着け冷静になれ、一つ一つ思いだそう」


 そうして思い出と立ち上がった時に着ていたフライトジャケットからコロンと何かが落ちた。


 懐中時計だ。白銀色のシンプルな装飾が施されているその時計を拾い上げ


「これは、そうかそうか思い出したぞ。これがあるなら確かこれはこれをこうして」

「きゃぁぁぁぁ!!」

「!」


 突然森の中から悲鳴が聞こえた。俺は反射的に聞こえた方向へ走った。すると


「女の子…?それにいるのは」


 俺が見た光景は一人の女の子に四人の男が囲んでいる所だった。男達はそれぞれ刃物をもっており今にも刃を突き立てような雰囲気で女の子は恐怖で怯えていた。

 その光景を目の当たりにした俺はその愚行を許す訳にはいかず


「物騒なもんだねぇ、大の男が四人がかりで刃物持って追い剥ぎとは」


 森から出てきた俺の声に男達が気付きリーダー格の男が振り向き


「誰だ、お前は」


「俺か?俺は……」


 俺は一気に距離を詰めて手近にいた男を殴り飛ばし


「通りすがりのピアニストだ!」




 楽器演奏の天才的な才能とピアノを収納出来る不思議な懐中時計を神様から貰った少年。

 任侠一家鴻上組の跡取り息子鴻上響介の新しい人生の始まりだ。


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