急展開
少々長めですが、読んでいただければ嬉しいです。
小鳥のさえずりと朝日の光が遮光性の低いレースのカーテンを通り抜け、優しく暖かな光と音なって倫太郎に朝が来たことを告げる。
ベッド、シーツ、枕、すべての寝具が最高級の逸品で寝つきも寝起きもすこぶる良い。加えて外の天気も良好で青空の青が目に滲みるほどだ。
そんな至福の目覚めと言っても過言ではない素晴らしい起床のはずだか、倫太郎の気分はまったくすぐれない。
「はぁ………スンスン…まだ臭う気がする…」
ここはフォグリス家に無数にあるゲストルームの一室。
エリーゼを背負っている状態でアレをブッかけられ、背中がアレまみれになってしまった倫太郎はそのまま帰ることができなくなり、エリーゼの謝罪と強い勧めによりフォグリス家に一泊していた。
昨夜、倫太郎とレディはエリーゼをこのフォグリス家へと送り届けたのだが、エリーゼを拐かす賊と間違われ門番たちに襲撃されたのだが…それはいい、そこはさしたる問題ではない。誰にも間違いや勘違いは往々にしてあるものだ。
門番である彼らはフォグリス家に仕える身。そのフォグリス家の娘がどこの馬の骨ともわからない男の背中で気を失ったように眠っていれば、そんな勘違いをしてしまうのも無理はないし、誤解させてしまった自分の行動にも多少の非があったのかもしれないと反省すべき点も今だからこそ冷静に考えられる。
しかし、アレはない。
門番たちの槍の一斉攻撃を避けるため、一向に起きる気配がないエリーゼを背負ったまま飛んだり跳ねたりしたのは確かに倫太郎の落ち度ではあるにしても、もう少しだけ我慢できなかったのかと思ってしまうのはしょうがないだろう。
フォグリス家の大浴場でしっかり身体を洗ったはずだが、まだ酸っぱい臭いが落ちてないような気がして倫太郎の気分は良いとは言えない状態である。
コンコンコン
「…どうぞ」
「失礼致します」
もう一回風呂に行こうか思案し始めたとき、外からドアをノックして倫太郎が泊まったゲストルームへ入ってきたのは、この世界で初めて見るメイドであった。
シワ一つないメイド服と真っ白なエプロンを着こなし、膝丈のスカートと絶対領域を演出するニーソックス、さらに頭で靡くヘッドブリムと銀縁の眼鏡。
恐らく、おおよその日本人が思い描く「これぞメイド!」といった姿の二十歳前後の女性である。
秋葉原を中心に生息する“彼ら”が見たら早朝だろうがテンションが限界突破しそうだ。
「おはようございます、リンタロー様。朝食の準備が整いましたのでお呼びに参りました」
美しい一礼をして朗らかな笑顔でそう言うメイド。
本格的なメイド見るのは生まれて初めてだった倫太郎はこの世界に来てからある意味一番ファンタジーな格好に見とれてしまっていた。
「あの…リンタロー様?」
「あっ、ああ。ありがとう。ご馳走になるよ」
「はい。では第二ホールへご案内致しますので、ご一緒にお越しください」
倫太郎はハッと我に返り取り繕うが、女性は異性の視線に敏感だという。
きっとこのメイドも見られていたことに気付いているはずだが、倫太郎の不躾な視線にも嫌な顔など一切せずに変わらない朗らかな優しい笑みを浮かべながら「こちらへどうぞ」と、朝食が出される第二ホールなる場所へと案内するのだった。
第二“ホール”と言うだけあって、そこはバスケットコートがすっぽり入ってしまう程の広い空間だった。ホールの真ん中には十メートル以上ある長いテーブルと、テーブルを囲うように椅子が等間隔にズラリと並んでいる。朝食どころか百人規模のパーティーもできるような空間だ。
天井は弧を描きアーチ状になっており、その一面をステンドグラスが張り巡らされていて、美しい一枚の絵画を見ているようだ。
壁際に置いてある調度品は嫌味のない簡素なものではあるが、細部まで精細に作り込まれたものばかりで安物など一つもない。まさに上流階級の空間である。
ホールにはレディが先に着いていて、やはり物珍しそうにキョロキョロと天井や調度品を眺めていた。
「あ、おはよ。リンタロー」
「おう、おはよう。レディ」
メイドに「お好きな席にお掛けください」と勧められ、端の席に座って待っていると、料理を乗せた配膳のワゴンをぞろぞろとメイドたちが押して入室してくるのと同じタイミングで倫太郎とレディがフォグリス家に一泊せざるを得なくなった原因を作った人物が申し訳なさそうな顔で現れた。
「お、おはよう…い、いい朝だね。リンタロー、レディ…」
もちろんエリーゼだ。エリーゼはこそこそと小さくなって歩いて極力リンタローの顔を見ないように倫太郎から一つ離れた席に着いた。座った後もそわそわとしてどこか落ち着かない様子である。
「ああ、おはようエリーゼ。どうした?なんだか顔色が悪いぞ。昨夜は飲み過ぎたか?」
「うぐっ」
「まぁあれだけガバガバ飲めばしょうがねぇわな。二日酔いなら無理せず休んで寝てたほうがいいんじゃないか?俺の背中じゃなくて、ちゃんとベッドでな」
「ぐはっ」
「あと、枕元にタライも準備しとけよ?“また”吐いちゃうかもしれねぇからなぁ」
「…うぅ」
倫太郎の口撃によってエリーゼのヒットポイントは朝っぱらから残り僅かだ。
羞恥で蒸気が出そうなほど赤面し、耳まで真っ赤に染めてテーブルに突っ伏してしまった。
「リンタロー、イジワルはダメ」
黙って聞いていたレディが倫太郎を諌める。同じ女として聞いていられなくなったようだ。倫太郎も少し言い過ぎたかと反省してエリーゼに向き合った。
「…冗談だ、エリーゼ。からかって悪かった。俺はもう気にしてねぇから顔を上げてくれ」
いまだに申し訳なさそうな顔をしながら起き上がるエリーゼ、袖口で涙目になった目元をくしくしと拭って再び深々とテーブルに擦り付ける勢いで頭を下げる。
「ほんっっっとにゴメンなさい!服はキレイにして返すし、なんだったら新しい服一式買って弁償するから!」
倫太郎の勝手なイメージだが、貴族といえばどいつもこいつも傲慢で自分勝手、我儘で傲岸不遜、そんな奴等ばかりだと思っていたが、エリーゼはそんな貴族らしい貴族には該当しないようだ。
「いやいいよ。久々に上等なベッドで寝られたし、こうして朝メシまで食わせてくれるっつーんだ。洗濯してくれるだけで構わない。昨日の件もこれでチャラ、もう謝らなくていい」
「うう…そう言ってもらえると助かるよ」
メイドたちによる配膳が終わると、テーブルには「これ朝メシだよね?」と聞きたくなるような豪華な品々が並べられていた。しかし胃もたれするようなメニューではなく、色とりどりの野菜のサラダやフルーツ、香ばしい香りが立ち上るベーコン、柔らかそうな焼きたての白パンとジャム各種、ポテトベースの香り高いスープ、瑞々しいフルーツなどなど。
一流のホテルで出される料理と遜色ない品々に倫太郎とレディも生唾を飲み込んでいた。
「さて!料理が冷める前に食べようよ!」
「そうだな。じゃ、いただきます」
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料理は見た目通りどれも絶品で瞬く間にすべて完食してしまった三人は今は食後のティータイムを楽しんでいた。
「ふぅー。食った食った、マジで旨かったぜ。ご馳走さま」
「すごくおいしかった。昨日の『騎士の円卓』の料理にも負けず劣らず。最高の朝ごはんだった」
量も質もこちらの世界へ来てから食べた食事の中でも群を抜いて美味で、自称食通の倫太郎も大満足のようだ。レディも倫太郎そっちのけで一心不乱に食べていて、よほど気に入ったようである。
「喜んでもらえてよかったよ。…それで、リンタロー、あの…昨日の夜のことなんだけど…。その…なんて言うか…」
「?」
柄にもなく歯切れの悪いエリーゼに倫太郎は首をかしげる。
アレを倫太郎にブッかけた件についての話はもう終わったことなので、別件だろう。
「その…あの…うぅ……えーと…」などと、若干赤面させながらモジモジして一向に話が進まないエリーゼを横目で見て、倫太郎よりも先にレディがなにかにピンときたようだ。
「………リンタロー好きー。だ~い好き。チュッ」
ボソリとお茶を啜りながらそんなことを小さく呟くレディ。その小さな呟きはしっかりとエリーゼの耳に届いていた。一瞬でボッと真っ赤に頬を染めるエリーゼを見て、レディもまた疑惑を確信へと変えたようだった。
「違うっ!違うの!昨日のアレは…飲み過ぎて自分がなにを言ってるかわけがわからなくって…そう!寝言みたいなものなの!深い意味はないから!」
言った方と言われた方、同じような誤魔化し方である。
「レディは全部わかってる。エリーゼのことは全部ガッツリまるっとお見通し。言い訳なんてしなくてもいい」
「だから違うのぉ!」
必死に言い訳をするエリーゼをすべてを包み込む生暖かい目で見守るレディ。エリーゼはそんなレディの謎の包容力豊かな表情を見て、赤い顔をさらに真っ赤にして言い訳を繰り返す。堂々巡りである。
倫太郎はと言うと一切動揺などしていないふうに装ってはいるが、頭の中ではどうやって話題の変換をするかを考えていたのだった。
しかし、話題は早朝の来訪者たちによって急激に変わることとなった。
「失礼します!」
ノックもせずにホールに飛び込んで来たのは、倫太郎を朝食会場まで案内してくれたメイドだった。
肩で息をしており、ただ事ではないことは三人ともすぐに察して真剣な表情へと切り替わった。
「マリーダ、一体どうしたの?」
マリーダと呼ばれたメイドは胸に手をやり、一生懸命呼吸を整えつつも早く用件を言わねばと必死に口を動かす。
「はぁ、はぁ、数十人の憲兵がリンタロー様を出せと、押し掛けてきました!…はぁ、はぁ、ふぅ。…今は門番がなんとか抑えていますが、今にもなだれ込んで来そうです」
「はあっ!?憲兵!?リンタローを!?なんで!?」
バッと振り返り、倫太郎を倫太郎を見るエリーゼ。レディもいつも通りの無表情で同じように倫太郎を見つめているが、心なしか心配そうだ。
憲兵団は、この世界では主に治安維持、罪人の検挙、防犯などを主な業務として活動する国営の組織。分かりやすく言えば要は警察だ。
しかし、警察と違い、憲兵団の権力は非常に強い。必要とあらば朝メシ時の貴族の邸宅に乗り込んで来れる程度には。
これは世界一の法治国家と称される王都グランベルベの先々代の王が国の秩序と安寧を守るために憲兵団組織に与えた権限で、有事の際は大商人だろうが大貴族だろうが法を犯した者に対してつつがなく正義を執行し、迅速に捕縛できるように先々代が法案を無理矢理通したのだ。
結果、グランベルベは世界一と言われるほど治安のいい国として周知されることとなった。
「リ、リンタロー。あなた一体なにしたのよ…」
「いや、それが考えてんだけど全然思い当たる節がねぇんだよなぁ…」
腕を組んで首をかしげながら心当たりを思い返す倫太郎だが、さっぱりわからずに時間だけが流れてゆく。
すると、にわかに廊下が騒がしくなる。
ドタバタと倫太郎たちがいる第二ホールに向かって走って向かってくる大勢の人の足音だ。そして扉が開け放たれた。
「失礼する!ここに六等探求者のリンタローという者はいるか!?」
ずかずかと数えるのも面倒になるくらいの憲兵たちがホールへとなだれ込んで三人を包囲する。
一体なにがなんだかわからずに動揺するエリーゼ、いつも通りぶっきらぼうな無表情ではあるものの、こめかみから一筋の汗を流して緊張するレディ、倫太郎はと言うと考えても考えても憲兵に世話になるようなことをした覚えがないため、考えるのを諦めて優雅に茶を啜っていた。
「…ふぅ。俺が倫太郎だ。こんな朝早くになんの用だ?朝メシでも一緒に食いに来たのか?わりぃが今しがた食べ終わったとこでね。出直してくれねぇか?」
憲兵たちの先頭に立つ一人だけ他の憲兵より制服のラインが多い階級の高そうな男の額に青筋が立った。眉間にも深いシワを寄せて大層ご立腹の様子である。
「…出直すことはできない。私は憲兵団上等士官長のイベルゴだ。貴様には三等探求者のソンとデコタ両名の殺人の嫌疑がかかっている。朝食はいらんが憲兵本部まで一緒に来てもらおうか」
「…ソン?デコタ?…誰だ?」
名前を聞かされてもまるでピンと来ない倫太郎。そんな倫太郎はイベルゴからしてみればすっとぼけてるようにしか聞こえなかっただろう。
「…ほう、あくまでシラを切るつもりか。よかろう。…憲兵本部で貴様自ら「喋らせてください」と懇願してくるまで締め上げてやるわ。捕らえろ」
嗜虐的な笑みで舌舐めずりするイベルゴ。誰がどう見ても法の番人のしていい顔ではない。クイッと顎をしゃくって周りの憲兵ちに倫太郎を縛り上げるよう指示するがエリーゼが割って入り、異議を唱えた。
「待て!朝っぱらから人の家に乗り込んできて私の客人を連行するだと?ここがフォグリス家で、私がエリーゼ・フォグリスと知っての狼藉なんだろうな!?」
エリーゼが騎士団長モードのスイッチを入れてイベルゴや周りの憲兵を強く睨んで威嚇する。
倫太郎たちを取り囲む憲兵らはエリーゼの鋭い眼光とフォグリスの名前にたじろぎ、怯んで尻込みしているようだ。
しかしイベルゴはエリーゼの圧を前に冷や汗をかいてはいるものの、まだどこか余裕がある表情だ。
「勿論ですとも、エリーゼ様。気持ちのいい朝を台無しにしてしまったことは心よりお詫び申し上げます。しかしながら私どもも法に従い手順を踏んで職務にあたっております故、多少の無礼はご容赦願いたい」
「手順だと?」
「ええ、こちらをご覧ください」
イベルゴは懐から取り出した一枚の羊皮紙を広げ、エリーゼに差し出した。
「っ!これは『司法の塔』の印…。では…」
「はい。恐縮ではございますが、これは歴とした捕縛許可証。そこにいる探求者リンタローなる者を捕縛し尋問にかけることを法が許したという証でございます。ご理解頂けましたかな?」
イベルゴの余裕はこの紙切れにあったようだ。
『司法の塔』とは王城と隣接するように建てられた建物で、罪人の罪を法の下に裁き、罪の有無や罰の重さを決定する機関だ。いわゆる裁判所である。
そして司法の塔の印が捺されているということは、捕縛するに足りる証拠や証言が揃っているということ。それを司法を統括する大臣が認め、大臣自ら捺印したということだ。
つまり倫太郎は今、国が指定した犯罪者ということになる。この司法の塔の決定がある限り、いくらエリーゼが貴族であろうと口を挟む余地など存在しない。エリーゼは悔しそうに下唇を噛んだ。
「くっ…なにかの間違いではないのか?」
「いいえ。間違いはございません。動機以外の捕縛に足る理由はすべて揃っております。さてそれでは私どもはこれで失礼させていただきます。…おい、連行しろ」
「はっ!さぁ、立て!」
倫太郎の腕を掴んで無理矢理立たせる憲兵、倫太郎は面倒そうな顔をしながらも一切抵抗する素振りはない。
「やめて!リンタローを放して!」
「やめろ、レディ。よくわかんねぇことになってきたけど俺は大丈夫だ。心配すんな」
いつになく大声を出して憲兵に掴みかかろうとするレディを制止する。
倫太郎が制止しなければ短刀を振り回し始めて憲兵に斬りかかりそうなほど気が動転しているようだ。
そんなレディの心理状態を正確に読み取った倫太郎は努めて穏やかな口調でレディを落ち着かせた。
「エリーゼ」
「っ、はい!」
「迷惑かけて悪かったな。朝メシすげぇ旨かった。また飲みに行こうぜ。レディ、なるべく早く帰るから宿で待っててくれ。間違っても変な気は起こすなよ」
「リンタロー…」
泣き出しそうな切ない声で呼ぶが、倫太郎は振り返ることなく憲兵に両脇を固められてホールの出口へと歩き出した。
「…ふん。赤髪の女はこの男の奴隷で鬼人族か。卑しいヒトモドキの奴隷風情が法の番人である我々に楯突くとはな。主が主なら奴隷も奴隷、身の程を知らんらしい。いくら待とうがお前の主人は二度と外に出られることはない。なんなら主人共々死ぬまで檻にブチこんでやろうか」
「っ…」
種族特有の真っ赤なレディの髪の毛をゴミを見るような目で睨み付け、蔑み吐き捨てるように言い放つイベルゴ。しかしレディは自分の不用意な言動で倫太郎の立場を悪くしてしまうことに今さら気づいて押し黙った。
だが、イベルゴのレディを侮蔑する言葉は倫太郎の逆鱗に触れてしまう。ピタリと立ち止まり微動だにしなくなった倫太郎を訝しむ憲兵たち。力ずくで引っ張るが地に根を張る巨木のようにびくともしない。
次の瞬間、倫太郎から殺意が噴き出す。濃密で圧倒的かつ物理的圧力さえ錯覚させる全身を刺すような殺意が辺りを支配し、ホール内の人間の息を強制的に止めた。
ギシィッと空間が軋んで周囲の重力が数倍に跳ね上がり、同時に温度は氷点下まで一気に下がって首筋に刃物を突き付けられているような錯覚に陥り、血の気が引いて呼吸もうまくできずに数人の憲兵が喉を押さえながら膝から崩れ落ちてゆく。
「かっ…!がっ……」
イベルゴは胸を押さえながらも、部下の前で気絶して地に這いつくばるような醜態は晒すまいと必死に意識を繋ぎ止め、震える膝を手で支えながら踏ん張っている。が、それは悪足掻きにすぎなかった。
「俺のことはなんとでも言えばいい。でも、俺の仲間を侮辱すんじゃねぇ。…殺すぞ」
「ヒッ!」
命を断ち切りそうな鋭い眼光に倒れ伏した。心なしか下半身が少し濡れているのはきっと気のせいではないだろう。
強烈な威圧感を霧散させ周囲を見渡すと誰も倫太郎に近寄ろうとはせず、憲兵たちはまるで化け物を見るような怯えた目で倫太郎を遠巻きに見ているだけだった。
「…どうした?俺を憲兵本部に連れて行くんじゃねぇのか?」
ハッと我に返った憲兵たちはゴニョゴニョと相談した後、大人数で倫太郎を取り囲み、服や腕をガッチリ掴んで今度こそフォグリス家を出ていったのだった。
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