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【チュートリアル】有情のアニマ

今回は解説編です。DOPEのゲームシステムについてアニマさんからお話してもらいます。

 ああ──お目を覚まされましたか?ご気分はいかがですか?


 ここですか?


 ここはゲヘナ。皆さま異邦人ワンダラーが「あの世」とか「冥府」とか呼ばれる場所です。貴方様はゲヘナは初めてではないご様子ですが、こちらにいらっしゃるのは初めてですか。

 そうですね、アハトの管理している場所とは随分違うかもしれません。彼の心象風景は私のものに比べますと、少し厳しいところがございますから。


 失礼、申し遅れましたが私の名前はアニマ──有情のアニマと呼ばれるレムナント(英霊)の一人です。


 私の役目は皆様の生を清算すること。DOPEのシステムでは【デスボーナス】と呼ばれておりますね、そのお手伝いをすることが私の役目です。


 はい、なんでございましょう?質問ですか?

 私にお答えできる範囲であれば何でもお教えいたしますよ。


 ◆ステータス

 DOPEにステータスと呼ばれるものはHPを除いて存在いたしません。ただし抵抗値とか判定値と呼ばれるものがございます。これは皆様の魔導書からは確認できないように隠された値です。なぜ隠しているのでしょうね、それは私にもわかりかねます。


 抵抗値には5種類──『精神』、『頑健』、『速度』、『技巧』、『魔素』の値がございます。これらの値によって皆様のDOPE内での行動判定の成否が決定されるのです。Luck?運の値でございますか?それは技能による補正ですね。


『精神』の値は、主にプレイヤーの精神状態に関わる判定に用いられます。混乱や精神支配に対する抵抗ですね。あるいは念動力などの技能を扱う際にも用いられます。


『頑健』の値は、プレイヤーの肉体の強さに関わってまいります。この値が強いほど身体がより頑丈になり、筋力、持久力が高まるとお考えください。毒などへの抵抗もこちらになります。


『速度』の値は様々な場面で、他の抵抗値と合わせて判定されることが多いですね。例えば二人のプレイヤーが同時に技能を用いた際に、どちらが先制するかを決定するのはこの値です。この値が高ければ敏捷性が高まるとも言えますが、移動速度が極端に上昇するわけではないことにご注意ください。


『技巧』の値は器用さですね。狙った部位に命中するかの判定はこちらを用います。逆に『技巧』が高い方であれば、防御によって敵の攻撃を逸らすという芸当も可能でしょう。様々な物品を生産する際の丁寧さに関わるのもこの値ですね。


『魔素』の値は魔力を扱う事項全般を司ります。この値が最低値であれば自力での魔法の行使は絶望的です。逆に多少なりとも補正を受けていれば、自身の周囲に展開する魔素、あるいは魔具に干渉して魔法を行使することが可能になります。魔素適正が低い状態で高位の魔法を活用するなら、巻物を用いるのが一般的ですね。


 ここまでが各抵抗値の役割にあたります。


 次に抵抗値を得る方法は主に2つでございます。

 一つ目は職位の取得ボーナスです。職位にはそれぞれ固有の抵抗値ボーナスが設定されております。例えば騎士であれば『頑健』に1ポイント。同じ前衛でもよりテクニックに寄った剣士であれば『技巧』に1ポイントという具合です。

 二つ目は技能による補正です。先ほどの剣士によって取得できる『剣術Ⅰ』であれば、剣を扱う際には『技巧』に1ポイントの補正が与えられます。『剣術V』に至れば『技巧』に5ポイントの補正です。同様に『精神耐性』であれば『精神』に1ポイントという具合ですね。


 ご注意いただきたいのは、防具を装備したとしてもプレイヤーの『頑健』の値が上昇するわけではないということです。防具には防具の『頑健』の値が設定されているため、その部位に命中した攻撃に対しては判定を代替いたしますが、生身の部分に命中すればプレイヤー自身の値を参照いたします。

『技巧』の高さは防具の隙間を狙って『頑健』値を貫通させることが可能になるわけでございます。あるいは『頑健』の極めて高い攻撃は、衝撃によって防具の内部にも浸透いたします。この現象を技能によって再現する場合もございます。



 ◆職位と技能

 次に職位と技能についてお話いたしましょう。

 まず第一階梯においては3種類の基礎職位ベースクラスを選択いたします。また第二階梯においては4つめの基礎職位を獲得可能となります。

 これらの基礎職位は、レベル60までに12個の技能を設定されております。例えば騎士によって取得可能な技能の一覧は次のようになります。これは職業斡旋所において有償で確認可能な情報です。


【騎士】

 レベル5  盾術Ⅰ:盾を用いた際に頑健に補正1を加える。

 レベル10 剣術Ⅰ:剣を用いた際に技巧に補正1を加える。

 レベル15 重装適正Ⅰ:重装鎧を装備した際の速度ペナルティを1軽減する。

 レベル20 騎士の心得Ⅰ:精神に補正1を加え、痛覚遮断Ⅰを得る。

 レベル25 盾術Ⅱ:盾を用いた際に頑健に補正2を加える。

 レベル30 剣術Ⅱ:剣を用いた際に技巧に補正2を加える。

 レベル35 騎士団の紹介状:騎士に当たるNPCに紹介状を依頼できる。

 レベル40 不屈Ⅰ:HPの総量が10%以下の際、精神、頑健、技巧に3を加える。

 レベル45 盾術Ⅲ:盾を用いた際に頑健に補正3を加える。

 レベル50 剣術Ⅲ:剣を用いた際に技巧に補正3を加える。

 レベル55 忠誠の証:忠誠を捧げる対象とともに戦う際、全ての補正に1を加える。

 レベル60 ロイアルラッシュ:剣と盾による連携攻撃。攻撃回数は頑健、技巧、速度の平均値を参照する。


 これらの情報の中で重要なことは2つです。

 1つは盾術や剣術といった常時発動型技能は、別個に取得されます。

 例えばレベル60の騎士の場合、『盾術Ⅰ』、『剣術Ⅰ』、『盾術Ⅱ』、『剣術Ⅱ』、『盾術Ⅲ』、『剣術Ⅲ』を取得しているということです。またこれらの技能はそれぞれに熟練すればVにまで成長いたします。ですから騎士職位を極めた者の場合には『盾術3V』、『剣術3V』という表記になるわけです。


 これは他の職位とも重なる内容です。故に、騎士と剣士を極めた者は『剣術6V』を得ており、剣を用いた際には技巧に30の補正が加わります。では技巧15の者と技巧30の者が戦えば後者が圧倒するかと言えばそうではありません。いわゆる収穫逓減──Diminishing returnsが設定されており、15点を越えた点数は徐々に影響力を弱めるためです。とはいえ純粋な剣の戦いになれば後者が勝つ可能性は高いでしょう。また『不屈V』が発動した際の補正は15を加えますから、この状態の騎士は非常に強力な存在となるでしょう。


 もう1つは職位固有技能についてです。レベル20、40、60の三つの技能は職位に固有な技能にあたります。つまり『騎士の心得Ⅰ』、『不屈Ⅰ』、『ロイアルラッシュ』を取得する方法は騎士の職位を得る以外に無いということです。それ以外の技能──例えば『騎士団の紹介状』などは一見、騎士の恩典に見えますがNPCとの関係を深めることで得ることのできる技能になります。何らかの方法によって取得可能なのです。


 ◆階梯

 階梯でございますか?

 第一階梯から第二階梯に至るには、3つの職位の合計レベルを50以上として、星2つ以上のポータルの記憶を得ることが条件でございます。ここまでは基礎職位にあたる階梯ですから、DOPEというゲームのチュートリアルにあたる内容でございますね。

 第三階梯から得られる職位は別名を神性職位ディバインクラスと申します。第三階梯に位階を上げる条件は、いずれかのシュラインに寄進することです。もしくは寄進しない誓いを立てることでございます。

 具体的に申し上げますと、DOPE世界に存在する神様──神性存在ディヴィニティーと呼ばれておりますが、その神性との契約を交わすことが第三階梯に昇る条件でございます。仮に契約しない場合には、五つ目の基礎職位を取得することが可能となります。

 第四階梯、第五階梯への条件はここではお教えいたしませんが、職位についてだけお話いたしましょう。

 第三階梯までに得た基礎職位4つないし5つから、上級職位アドバンスドが生成されます。これはプレイヤーの皆様のプレイスタイルをフィードバックして、インフォモーフAIが生成するものです。

 上級職位は1つの技能を与えます。その内容は蓋を開けてみるまでわかりませんが、多くの場合はプレイヤーに固有な技能となるでしょう。


 その先でございますか?それは貴方様がご自身でお確かめくださいませ。ここまでの情報は全て【デスボーナス】に含まれております。私、有情のアニマはプレイヤーの皆様に必要なものを提供する存在でございますから。



 ではそろそろ、今の貴方様に必要なものを──お渡しいたしますね。


Diminishing returnsの概念はDRなどの略称でWorld of Warcraft等でも採用されています。AsianのMMOだとCapとか呼ばれる奴ですね。完全に打ち止めというより、費用対効果が悪くなる、と考えてください。

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