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少年、少女と星を見る

注意・・・この小説には文法などは存在しませんので適当に読んでくれるとうれしいです。まだ始まったばかりですが続きは気が向いたら書くつもりです。それでは楽しめないと思いますがよろしくお願いします。



僕は海の上で渚を見ていた。手元には花束がある。

これは前の学校でもらったものだ。あまりかかわりがなかった、そして上辺だけの関係で薄っぺらい関係のものだ。俺の友達でもないし知り合いでもない、ただのクラスメイトだ。

そんなことを何回も繰り返してはこうして空を見たり海を見たりしている。そしてその花束を海に捨てる。こんなもの持っていたって仕方ない。溜息をつきながら僕はまた新しく暮らす島を見る。「星羽島」である。この島は本州と違って文化が遅れている。コンビニとスーパーはどちらとも1軒しかなくとてもじゃないがあまり住み心地は良くない場所である。父さんの仕事はわからないが今回はこの島で仕事があるらしく僕もついてきた。父さんの仕事で転校が多いが不満だとは思わない。父さんには僕を育てるためにいろいろしてもらっている。僕のお母さんは僕を生んでからすぐに亡くなってしまった。小さいころはよく寂しくなって泣いていたが慣れてしまった。

 すると船が止まったので僕は船を下りる。陸地に降りると溜息をつき周りを見渡す。観光客も少なく、船に乗っているのも俺と老人夫婦ぐらいだった。すると奥からある女性が僕を見つけると近づいてきた。

「あなたが白澤 星くんかしら?」と自分の名前を知っている人だったので僕はうなずいた。

「私は水無月 百合、よろしくね」

「はい、よろしくお願いします」とあたまを下げる。

「それじゃあ家に案内するね」と歩き始める。

僕は荷物を持ちながら百合さんについていく。

「この島は静かでしょ?」

「そうですね・・・あっちは騒がしいです」

「確かにあっちは車とか多いでしょうしね」

「ここの島の人口って何人なんですか?あまり人を見ないのですが」

「この島の人口はたぶんだけど500弱じゃないかな?」

「そんな居るんですか?」

「けど大体がご老人で幼稚園から高校含めても若い人が100人ぐらいかいないからね」

「そんなに少ないんですか」

「だからみんな優しい子ばかりだから大丈夫よ」

「はぁ・・・」僕はここに何カ月入れるかわからないのであまり仲良くはしたくないんだがと心で思いながらうなずいた。

「ところで僕たちが住むところってアパートじゃないんですか?見当たらないんですが?」

「違うよ?一軒家」

「え?一軒家ですか?」僕は驚いた。父さんといろいろな地域を回っていたがほとんどアパートだっただからだ。

「けど少し古くなってきてるから修理しないといけないけどね」

「結構ボロボロなんですか?」

「そうだね~ここら辺の家は海風で結構痛みが早いんだよね~」と言われたので家を見てみると所々で錆が見えた。

「自分で直せるぐらいだといいんですけどね・・・」

「なんかわからないことがあったら何でも言ってね?力になるから」と笑顔で言われたので

「その時が来たら・・・」と一軒の家のまで百合さんが止まった。

「ここが星くんたちが暮らす家だよ」と指差した。

「ここが・・・」僕はその家を見て思った。懐かしいと。

少しさび付いた屋根、薄汚れた壁、白い柱。すべて見覚えがあった。

なんでそう思ったのかわからないけどなぜかとても懐かしい思いを感じていた。

「じゃあここのカギ渡しておくね?」とカギを渡される。

「中はきれいにしてあるから何かあったらあそこの家に来てね?」と言い向えにある家を指さした。

「わかりました。これからお世話になります」と頭を下げると

「いいのいいの、これから長い付き合いになるとおもうから」と笑ってくれる。

ここにどれだけ入れるのかわからないため苦笑いをする。

「それじゃあ様子また見に行くね~~」と言って百合さんは去っていった。

僕は手荷物を家の玄関に置いて物置を見てみるとほとんどつかわれていない金づちや木材などがたくさん置いてあった。僕はそれを取って傷んだ家壁をとり壁に貼り付ける。

そのままでもいいのだがなぜか修理したくなった。この家が傷んでる姿を見たくなかった。なので傷んでいるところでも直していこうと思った。なぜこんなことができるのかというと、隙間風がたくさんあるところで父さんに教えてもらった。父さんは何でも知っている。なのでたくさんのことができる。あらかた壁の修復を終わらせることには夕方になっていた。

「よし・・・中のほうも・・・」と言って家の中に入ろうとすると

「あら・・・すごい」と百合さんが様子を見にこっちへ来た。

「あ、百合さん家の物置に入ってるもの使ってしまったんですが・・・」

「あ、うんそれはいいんだけど・・・こんなことできたんだ?」と関心的に修復した壁を見ていた。

「いえいえ、そんな難しくないですよ」と中に物置に使ったものを片付けると

「ふつうはできないとおもうけどな~」とそこで鍋を持っていることに気が付いた。

「鍋?」

「ああ、これね?私が作ったので悪いんだけど・・・カレーのおっそわけ」と鍋を持ち上げる。

「そんな・・・申し訳ないです」と頭を下げると

「いいのいいの!私が持ってきただけだから」と鍋を俺に渡してくる。

「・・・ありがとうございます」と家の中に入るそして鍋を置いて

「・・・まだ荷物整理してないんで汚いですけどどうぞ・・・」

「じゃあお邪魔しま~す」

と百合さんが中に入ってくる。中は畳のいい匂いが漂っていた。

「私の家畳じゃないから新鮮だわ~」と僕と同じことを考えていたようだ。

「けど空気がこもってるから窓開けるね?」と百合さんが窓を開けると心地いい海風が入ってくる。

「そういえばここに前に住んでた人っていたんですか?」

そう言うと百合さんは厳しい顔のなって

「確かに夫婦が住んでたんだけど・・・奥さんが子供産んだあとに亡くなって・・・それから子供を抱いて本州のほうに行ったって話なんだけどそれ以上のことは」

そこまで詳しくは聞いてないのだがと思いながらも

「そうだったんですね・・・可哀想ですね・・・」と同情した。

「あ、そういえばここにある家具は好きに使っていいからね?」とさっきの話題からそらしてくれた。

「はい、ありがとうございます」と頭を下げる。

「それじゃあ、荷物の整理手伝うね?」

「え?いいんですか?」

「うん、どうせ暇だからね」

「百合さんは専業主婦何ですか?」と聞くと百合さんは胸を張って

「ふふん・・・これでも内職してるんだな~」と言った。

「専業主婦やってるから暇じゃないんですか?」

「失礼な!私だって稼いでます!」とほほを膨らませる。

年上だと思えない人だった。

「そういえばここに星がきれいに見えるところってありますか?」

「星?う~んどうだろう?ここの島はどこでもきれいに星が見えるから何ともいえないな~」と言われたので少し残念だった。

「あ・・・けど・・・あそこの山の上に公園があるからそこからならきれいに見れるかも」と窓の外の山を見る。そこまで大きくないが結構の上りそう。

「そうですか。ありがとうございます」と落ち着いたら行こうと思った。

「それじゃあ・・・片付けようか?」と僕と百合さんは荷物を片付けていった。


百合さんが荷物の手伝いをしてくれたおかげで大体の荷物が片付いた。百合さんは夕飯の支度があるらしく帰っていった。

久しぶりの誰かの手料理に心が躍っている自分がいた。

すると鍵が開く音がして父さんが帰ってきた。スーツ姿でダルそうな顔をしてる。

父さんの仕事はよくわからないがよく転勤をしないといけない仕事らしい。

「ただいま~」と僕を確認すると

「おう~星。荷物とか片付いてるじゃん」と荷物がないことに驚く。

「ああ、この家を管理してる向かいの人が手伝ってくれたんだ」

「ほ~・・・それはお礼に行かないとな・・・」

「あとご飯も作ってくれたよ?カレーだって」

すると父さんは目を輝かせて嬉しそうに

「マジで!?」とむちゃくちゃ嬉しそうに言った。

「まあ~ごはん炊けるまで待っててよ。あと少しだから」と炊飯ジャーを指さす。

「そうか!じゃあ父さんはお迎えさんにあいさつしてくるわ!」とこのことを予想していたように菓子折りを持っている。

「じゃあ行ってくるわ」と家を出る。父さんは行動するのが早くて昔、引っ越して10日でまた引っ越したこともある。

「ふう・・・明日から学校か・・・」と学校のパンフレットを見る。あまり有名ではない高校だがこの島では一校しかない高校だ。小学校も中学校も一緒だ。さすがに離島だとこれぐらいで足りるのだろう。するとぴぃーぴぃーと炊飯ジャーがなるのでカレーを温める。

「ふう・・・ここにはどれくらい居れるんだろ・・・」

と次のことを考える。もう慣れてしまったのだ。次から次へと学校を渡り歩いているのでもう土地愛とかはない。もう人付き合いもそこまで深くならないようにするのも慣れてしまった。学校にもたくさん僕みたいなやつを面白がって絡んできてくれる人もいたが僕はそれをあまり受け付けないようにした。そのあと絶対に転校するからだ。この生活が嫌なわけじゃないけど・・・父さんは僕を育てるために無理をしてくれた。だから僕はそれを受け入れなければ父さんに失礼だ。

「よし、これぐらいでいいかな?」と火を止めてそのままでいると父さんが帰ってきた。

「ただいま~お??カレーのいい匂いが・・・」と台所に来る。

「はい。お待たせ」カレーを差し出すと喜んで

「ごはん~ごはん~」と歌いながら居間に戻る。僕もカレーを持って居間に行くと父さんがもう食べていた。

「父さんいただきますわ?」というと

「いふぁだきまふ」と口に含みながら言った。

「いただきます・・・」と僕も口にカレーを入れるととてもおいしかった。

「おいしいね」と言うと父さんが笑って

「この味は母さんに似てるな」という。

「僕は食べたことないよ・・」とテレビの前の写真を見る。そこには微笑んだッ女性が立っていた。これは僕の母さんだ。僕が生まれてすぐ後に亡くなったらしい。

それでも僕は父さんに支えられてここまで育ったので母親が必要と思えない。

「まあ~過ぎたことは仕方ないさ・・・」

「そうだね・・・」と写真を見ながらささやいた。


 明日は学校なので早く寝ることにしようと思ったが・・・星を見たくなったので出かけてみる。電灯が少なくとても暗いが空を見ると星が綺麗だった。僕はそれを大きく見たくて百合さんが言っていた公園を目指した。山道を歩いたことがなかったので慣れないまま歩き続けると開けた場所に出た。ただベンチが2個あるだけの広場。公園ではないと思うが・・・と思いながら中に入ると誰かいた。その人はベンチに座り、空を見上げていた。

空を見てみるとこれまで見たことのないような満点の星空が広がっていた。それは空に吸い込まれるように、自分人が星空と一つになったように。とてもそれに心を奪われ僕は口を開けたまま空にくぎつけになった。

だが少女は僕に気付いたのかそっと僕を見た。その瞳にはうっすらと涙が光った。

「あ、邪魔しちゃったかな・・・」と僕が言うと

「・・・」と少女は急に立ち上がって逃げてしまった。

「あ、あの!」といったが少女の姿は消えてしまった。

あの背中は孤独を背負っている背中だった。僕と同じように見えたのだった。

そして少女が涙を流していたのか今の僕は知らなかった。


これからの物語でこの少女とあと二人出てきますのでヒロインごとのルートか一本でいくか決めかねているのでコメントよろしくお願いしますね


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