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それでも、やっぱり君が好き。  作者: 水原琴葉(元・空野ことり)
Mission1 相手のことを知ろう
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嘘? 本当?

 最初こそ面倒くさそうな、嫌そうな顔をしていたが、俺が『何でも一回言うことを聞くから!!』と言い頼むと、即オーケーしてくれた。


 その時の飛びつきは凄かった……。すぐ反応して目をキラキラさせて……まるで待てを言われて餌を待ってる犬みたいだった。

 良かった、のだが……一体何をお願いされるのだろうか。


 そんなことはさておき、(早く忘れたい)すっかり上機嫌になったミナの方に体を向けて、ミナ、勇輝、俺の三人でミナの机を取り囲む。

 いつもは周りに人がいるミナは、何故か一人だったらしい。


 ミナは「んーっ」と宙を眺めながら人差し指を顎に当てた。


「あたし、凛ちゃんと同中だったんだけど……そこまで仲良くなかったかなぁ。たまに喋るくらいで」


「…………は?」


 一瞬固まった俺に、ミナははにかみながら慌ててぶんぶんと両手を振った。


「で、でもっ、圭太君のお願いだから頑張るし! 友達に聞いたりとかしてみるから何でも聞いて!」


 俺は立ち上がって振られていたミナの両手をきつく握った。


「サンキュー、ミナ! 頼りにしてるぜ!」



 いきなり手を握られてびっくりしたのか何なのか、ミナの顔がぼぅっと赤くなった。

 しばらく経って、ほんのりまだ紅みが残った顔で、ミナは悲しげに微笑えむ。


「ん。……楽しみにしててよ」



 ……? 何で悲しげな顔になったのだろうか。


 ふと思っていると、黙って俺達のやり取りを見ていた勇輝が、「良かったな」と小声で耳打ちした。


 ミナが何か喋りかけてきたけれど、俺の頭の中では脳内会議が始まっていて、今話すことは出来ない。




「今回の議題は『何を質問するか』!! 何か意見ある人は手を上げてくださーい」


 伊達眼鏡をかけた俺のチビ分身が司会となり、会議を進める。

 俺の脳内会議は、俺のミニ分身が沢山いて、意見を出し合い決めるというものだ。因みに脳内会議は人それぞれ違う。


 途端にあちらこちらで手が上がり、ざわざわと喋る声も大きくなってきた。


「ここはシンプルに好きな食べ物」

「誕生日とか」

「いや、住所がいいんじゃねーか?」

「住所知ってどうするつもりだっつーの。家行くのかよ」

「それともストーキングか?」


 もう既に会議ではなく討論会になっていた。

 十分に意見を出し、司会の後ろのホワイトボードに俺のミニ分身が一生懸命に文字を書いていた。


と、その時。



ピカーン



 会議室の天井に付けられている豆電球が眩しい光を出して光った。


「そうだ、あれが本当かを聞いてみなくちゃいけないんじゃないか!?」


 立ち上がって一人が言うと、周りも立ち上がって「そうだそうだー」と連呼する。


「よし、意見がまとまったぞー!」


 司会が言うと、俺は普通に、いつも喋るみたいに口を開いた。



「凛が男子嫌いって本当か?」


「……ぁ」



 その途端に急にミナが視線を逸らし、黙る。……え、聞いちゃいけないことだったのか……!?

 黙るミナと汗をだらだらと垂らす俺を見て、勇輝が慌ててミナに問いかけた。


「……ど、どうした?」


 ミナは近づいた勇輝の胸を手で押し、また、悲しげに、儚げに微笑んだ。


「大丈夫」



――――――刹那。



 勇輝が息を呑んだのが分かった。

 何かを察したような様子で、切なそうな表情で俺を見つめる。


 え? 何? どうなってんの? 

 全く話についてけねー……。


 ミナは振り絞るような掠れた声で俺を見ずに問の答えを告げた。




「本当、だよ。凛ちゃんは男子恐怖症」




 神様。

 漫画のように次々と壁が出てくる恋愛がしたい、って確かに言いました。


 けど、こんな巨大な壁。


 あまりにも高すぎないか!?



感想orアドバイス、お待ちしております。



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