第三十一巻 現代妖怪、此処ニ在リ
水木しげる先生に、敬意を表して。
その夜、或るツイッター小説に目が留まった。秀逸な怪談だが、知らない作者だ。その人のタイムラインを覗きに行き、固定されたツイートを読む。「あるTwitter小説を読んでいると、不意にPCの画面が消えた。変だなと思っていると、画面に反射した私の後ろに、長髪の女の顔が #twnovel
最近、僕はあるオンラインRPGにハマっている。多彩なジョブを選べるのが魅力的だった。僕は興味本位で、殺人鬼を選んでプレイしている。今日もなんとなく選んだ家に忍び込む。のろまな家人を脅かしてやろうか。思い切りドアを蹴破る。その時、僕の部屋のドアが吹き飛んだ。 #twnovel
ある動画を見つけた。若い男が、商品をレビューするように予言するのだ。「どうせインチキだろ」そうコメントした後で、男は言う。「今インチキってコメした君。バイバイ」続いてコメが流れる。「今回の死亡枠ktkr」「1時42分現在該当者なし」「マジで犠牲者キタwwwww」 #twnovel
夜、友人の家から帰る途中、道に迷ってしまった。スマホで現在地を知ろうとしたが、電波がつながらない。さっきまで市街地にいたはずなのに、いつの間にか道の両脇は田んぼ。その時、電話がかかってきた。友達かと思ったが、画面は非通知。着信音は、設定したはずのない黒電話の音。 #twnovel
スマホの通信速度が遅くなった、と感じたことはないだろうか?それはもしかしたらスマホ童子の仕業かもしれない。スマホ童子は、スマホに住み着く電子世界の妖怪である。タップした位置をずらすイタズラが大好き。でもスマホ童子が住み着くのは、純粋な心を持つ人間のスマホだけ。 #twnovel
妖怪のバトンを継ぐのは、あなた。