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第十六巻 つながっていく物語

僕は物思いに耽っていた。軍を辞めたはいいが、行く宛がない。すると突然、老人と痩せた男を乗せた機械が現れた。「君、今は何年だ?」僕は思わず答えてしまった。「百年ずれたか。ありがとう、悩める青年よ。お礼に一つ良いことを教えてやろう。旅はいいぞ、世界が変わる。では」 #twnovel




太陽系の果て。冥界の入口。その星は、思ったよりも温かかった。僕の泊まった宿を経営する仲の良い老夫婦は、夕食後にこう尋ねてきた。「君、悩み事があるね?」「……実は、裏切り者の親友を僕の手で牢獄に入れたのです」「そうかい。なら、冥王星で感じたことを大切にしなされよ」 #twnovel




リージェンツ・パークのベンチに座ると、隣の男が話しかけてきた。「空飛ぶクジラを信じるかい?」僕の答えを待たずに彼は続けた。「私は見た。そして心に素直になろうと誓った。だから彼女にも出会えたんだ」アイスクリームを両手に持ったアンドロイドが、こちらへ歩いてきた。 #twnovel




「君の分も奢ろう」そう言って彼がアイス屋に行ってしまうと、アンドロイドは僕に言った。「初対面ですが、あなたは私に似てますね。私は、恩人であるあの方にいつか恩返しするつもりです。それと似た願いを、あなたの心の中に感じるのです。機械が言うんだから間違いないですよ」 #twnovel




僕は、服役を終えた親友と小さな喫茶店を開くことにした。親友の腕が良いらしく、巷では評判らしい。士官学校の旧友や、かつて旅の途中で出会った人達が来てくれたりするので、毎日が楽しい。そうそう。最近、少しだけ珈琲の良さが分かるようになったと言ったら、親友に笑われたよ。 #twnovel

Linked with:

第二章 第九巻 「なんかデカイことしようぜ?」

第二章 第十三巻 冥王星の夢

第二章 第十二巻 機械人形の心

第二章 第十四巻 ブレイク・タイム

第二章 第十五巻 空を飛ぶクジラ

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