第七巻 時間解放戦線
時間は気化した。蒸気は交じり、数多の刹那は鎖が解かれたことを知る。もはや連続性に意味は無い。もや連い性に意続は味は無。宙そ宇混の片のた隅で沌と化し、れた少族を家迎殺さ朝え年がたを。その混沌と化した宇宙の片隅で、家族を殺された少年が朝を迎えた。時は再び流れだした。 #twnovel
「我々は時間解放戦線。是非、博士のお力添えを頂きたい」久々の来客は、そう名乗った。「残念ながら私はもう時の番人ではない。時間ボイラーの鍵は、試作機で時空の彼方に飛ばした。その試作機も、もうスクラップだ。過去と未来を隈なく探した者にしか、時間ボイラーは使えんよ」 #twnovel
「おい、そこで何をしている?ここは関係者以外立入禁止だ」「お兄さん、時間解放戦線の首領さんのお部屋はこっちで合ってますよね?」「貴様、何者だ!」「おっといけない。申し遅れました。私、時間泥棒という者です。偵察をしに来ました。この会話のお時間は頂いていきますね」 #twnovel
とうとう俺は鍵を手に入れた。これで俺は、あの人に再会できる。家族を亡くした俺に生きる希望を与えてくれたあの人は、毎日タイムリープしてしまう体質の”時の旅人”なのだと言っていた。だから俺は時間解放戦線を作ったのだ。思いを胸に、時間ボイラーの鍵をゆっくりと回す。 #twnovel
「なぜだ……?」再び流れだした時の中で、彼は呆然と立ち尽くしていた。努力が全て水泡に帰したことを理解すると、彼は子供のように泣き喚いた。そこに一人の人物が歩み寄る。「ねぇ、ここはどこかな?時の流れが乱れたみたいでさ。おや?君はまたあの時みたいに泣いているんだね」 #twnovel
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第二章 第一巻 グローブは時を掴む
第二章 第二巻 時間泥棒に才能を
第二章 第六巻 ゼロから立ち上がる力