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第二十巻 柔らかいソファの上で

「あちゃー、明日は雨だな」帰り道、僕をおんぶした爺ちゃんが言った。「どうして分かるの?」夕陽で皺が際立った横顔に問いかける。「雲を見りゃ分かるさ」「そう、なんだ」雲一つ無い夕焼けが影を伸ばす。その頃にはもうほとんど見えていなかったと聞いたのは、もう少し後の話だ。 #twnovel




この高校に来て、もう二ヶ月が経った。初めは戸惑っていた新生活にも慣れてきたが、今度は変なあだ名をつけられて困っている。この体格から「チビ」と呼ぶ奴はまだ許せるのだが、何に由来しているのか「トム」のように外国風の名前の時もある。私は猫にしては鼻が高いのだろうか。 #twnovel




「Vel town」流暢な英語が不意に呟かれた。寡黙な留学生として認知されていた彼女が文学談義に割り込んでくるのは珍しい。「鐘の町? 正岡子規の俳句?」「No, it's in twitter」「ツイッターに?」「An easy anagram!」 #twnovel




A little cat awoke on a sofa, feeling like it sucked his body. "Is it living?" Waving tiny claws made his master's face hard. #twnovel




The girl said "I lost my key". But I detected it in her hand. "This should had reminded me the password". #twnovel




「静かなる 闇夜に浮かぶ 朧月」黒板にそこまでが書かれ、満月のような頭をしている国語教師の指先は俺を捉えていた。続きを創作せよ、とのお達しである。思いつかないと答えても良かったのだが、そこで名文が舞い降りた。「振り返れども そこにけはなし」……背後に気配あり。 #twnovel




彼の意識が戻らずに一ヶ月が経った頃だった。「彼と話せるかもしれません。最近開発された意識を言葉にする装置です」そう言って医師がそれを私に向けると「まさか」と音声が出た。次いで彼に機械が向けられた。「先生、犯人はコイツです」「すまない、僕も今殴られたところだ」 #twnovel




受験頑張って「もう大学生かい」って驚かせば、曾祖母ちゃんの病気も治るかもしれない。あの時は本当にそう思っていた。でも大学生になった姿を見せることは叶わなかった。だから今はもっと頑張ってるんだ。次に空の上で逢った時にもっと驚かせて、また一緒に地上で暮らせるように。 #twnovel




寂れた映画館を見つけた。映画はネットで上映され好きな時間に携帯端末で楽しめるこの時代、映画館なんて骨董品は珍しい。中へ入ってみると、意外に最近の映画が上映されている。暇潰しにはちょうどいい。ところがそれを観て驚いた。なんとスクリーンに映るのは平面の映像なのだ。 #twnovel




「30分くらいで、笑えるけど最後は泣ける映画をおくれ」その言葉を受信すると、コンピューターがオリジナルの映画を自動作成し、バーチャルグラスに映しだす。当社一押しのサービスだ。もちろん最初に催眠効果をかけて、満足した気にさせるだけの機能であることは企業秘密である。 #twnovel


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