第4話 「レイミス姫はエビマヨおにぎりで我を忘れたようです」
※この話はエビマヨおにぎりを初めて食べた 『レイミスの視点』 である為、彼女の心情で語る一人称で描写しています。
「では、みんなでおにぎりを手に持ってーーー、いただきます!!」
「いただきまーす!!」
おにぎりディベートバトルねぇ?
まぁ、塩だけおにぎりでも十分に美味しかったし、マズ過ぎてコメントに困るって事は無いでしょ。
可愛らしさを意識しつつ、ちょっと難しい言葉とか使って、大人の女感を出してみるのも面白いかしらね。
さてと。
察するに、オーロラエビマヨおにぎりは『サラダ』に該当するんでしょうね。
御飯の頂点から見える、茹でたエビの身とピンク色のソース、あとは大葉青シソと春菊かしら?
さっぱりしたレモンの香りだってするんだから、ガツンと来る味付けのメイン料理の筈がないし。
予想できるならリアクションを取るのは難しくないわ。
まずは姫っぽい可愛らしさ全開で、配信映えを狙っていくわよ!
「あーん」
「もぐもぐ……、も……」
もぐもぐ……、も……。んー、レモンのいい香りね。
爽やかな口当たりだから、いっぱい食べられ、ぇ?
え?ぇ?
んぅ……、はわぁ~~~。
……おいっっっしぃ~~。
な~~にこれぇ~~、すごく濃厚なソースが、はぁ~~幸せ~。
……。
…………。
………………は!?
って、蕩けている場合じゃないわよ、今、配信中でしょ、わたくし!!
「んー!んまいのだ!!ベーコンとアスパラが……っと、いけないいけない。食レポは後でだぞ!!」
ちょっと、なんでルートルインも蕩けかけてるのよ!?
企画者なんだからしっかり――、ほら見なさい、ライラもリリカルもノックアウトされてるわよ!?
ああもう、私だってもっとしっかり味わいたいのに……、フォローに回るしかないじゃない!!
「……ねぇ、ルートルイン?」
「何なのだ?」
「何なのだ?はこっちのセリフ!!マジで何なのよこれはッ!?」
「エビマヨおにぎりであろう?もしかして、口に合わなかった……、のか?」
煽ってるの!?
ねぇ、こんなに美味しいの食べさせておいて口に合わないか聞くなんて、煽ってるって事でいいのよね!?
「んな訳ないでしょ、逆よ逆!! 美味し過ぎるっつってんのよー!?」
あっ、もー、思わず素で突っ込んじゃったじゃない!!
この子のド天然も困ったものね!!
「美味いのなら良いではないか?もぐもぐ」
「そりゃそうよね!!でも、もっとやり方ってものがあるでしょ!?」
ほんと、ド天然で煽って来るんだから……、ここは私もペースを合わせつつ、冷静に対処していくわよ。
だから、文句も心の中だけにしといてあげるわ。
訳が分からない『おにぎりディベート』なんかやらせないで、普通に食べさせなさいよ!!
「うむ!だからこそのおにぎりディベートバトルなのだ。レイミスの一流食レポ、すごーく楽しみだぞ!!」
……あ。違うわ。
この子、狙って煽りに来てるわね!?
食レポできるもんならして見せろって、顔に書いてあるもの!!
「ほらほら、早く食レポをして欲しいぞ。私も語りたくてうずうずしているのだからな!!」
「くゅ……、いいわ、あんたたちのおにぎりが見劣りしちゃうくらいの食レポをしてやるから、覚悟なさい!!」




