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ロストユースに青を知る  作者: 志結
予告とあとがき
83/83

あとがき


《あとがき》



【ロストユースに青を知る】を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


原案から四年の歳月を経て、ようやくこうして物語として形に遺すことができました。

実際に執筆していた期間をトータルすると五ヶ月ほどにはなるのですが、途中で全く書かない期間があったり、近年自分の身に起きた様々な経験を盛り込むことになったりと、小説としてはかなりのボリュームに仕上がりました。


作者はあまり多くを語らない、語りたいことは物語で語れ、というスタイルがかっこいいという憧れもありますが、少しばかりあとがきという形でお付き合いいただければなと。

とはいえ作中の物語の説明をするのは野暮だという思想は持ち合わせている為、物語全体のテーマや伝えたいことに関しては、私が語るまでもなく読者様が各々感じていただけたことが答えだと考えております。

その為このあとがきでは、創作する上でのキャラクター設定やエピソードのようなものを、副読本のような感覚で綴らせていただけたらなと。



【朝霧陽七星】

主人公ポジションです。

当然ブルバ全員が主人公ではあるのですが、物語を動かす役割であり、そしてこの物語を通して最も変わったと言える人物ではないでしょうか。

最も素直で純粋でピュアで、根底では人が好きで、常に人を求めている人物です。

それ故に強迫観念と自己防衛で歪みはしましたが、弱さや寂しがりやの部分も人間味が強いですね。

頼人との関係性もありますが、一言で言えば大きな赤ちゃん。

序盤が好感度最悪だったと思うので、ここからは上がる一方なのかなと。

スピンオフのロス白ではこれまで以上に尖っていて嫌な奴で、再びヘイトが向くとは思いますが、こんなにイキってる彼の姿を見られるのはこれが最後だと思って、どうか温かい目で見守ってくださると幸いです。

これ以降の彼は、本当にヒーローで善人キャラになると思うので。

ピーターパンという題材は、ロストユースの概要も含め必ず扱いたいという想いがあった為、舞台演劇として子役の彼が演じるのに相応しいもので良かったです。

ラストの《降臨》は《calling》とかけてたりします。

陽七星の呼び声、名前の点呼、仲間への召集、神から与えられた使命、天職、なんて意味合いで付けました。

そして六人はアダルトチルドレンの六種類の属性をなぞっているのですが、陽七星は見たまんま『ヒーロー(英雄)』です。



【神楽坂海】

もう一人の主人公。

物語の最大のキーという意味では、彼女が本物の主人公かもしれません。

主人公というより、もはやこれは彼女の物語と言っても過言ではないのではないかと。

物語の大事な場面の台詞は、彼女の口から言ってもらいたいという願望がありました。

最も傷を負い、長年自分を取り巻く環境に耐え続けてきた人であり、自分自身に縋ることで生き続けようとした強い人です。

己の解放の方法は、創作やパフォーマーとしての表現等様々なものがありますが、彼女は「声」や「歌」を通して誰かに言葉を渡す才能がある人だと思い、その役割を担ってもらいました。

なんとかして彼女の歌声を聴いてみたいなぁという、ファン目線での想いが強いです。

彼女がしたこと、失ったものに関しては、どんなに心を入れ替え思い直したところで、もう戻らない不可逆のもの。

それはまさに、この物語の子供が大人になるという不可逆なテーマと一致しています。

他の人がそうでないという意味ではありませんが、彼女無くしてこの物語は成立しませんでした。

私が『海』という名前自体に思い入れが強い為、名前としてはもちろん、月明かりの海や潮の満ち引きや人魚姫等のモチーフも織り交ぜられて満足しております。

アダルトチルドレンの属性は『スケープゴート(生贄)』です。



【遊馬勇為】

最も人格形成に苦労した人。

誰もが皆感情の矛盾を抱えているとはいえ、それでも彼の過去や人格形成に筋が通っているものにするまでの過程が、一番大変な人でした。

なんとなくですが、彼の屈折の仕方は少し特殊で、他作品であまり見ない珍しいタイプのキャラのように思います。

だがしかし、彼を推したら最後、というほど恐ろしく依存性が高い人間だと思っています。

勝手な見解ですが、一度ハマれば誰よりも沼が深いのかなと。

彼の分析通り、勇為のファンは本当にCDを100枚買ってくれそう。

実在するアイドルでこういう人がいたら、好きにならざるを得ない感情と、好きになってしまったら終わりだという自衛が同時に働きそうです。

陽七星と同様序盤のヘイトがかなり強く向く言動が多かった為、どこまでやれば好感度が回復できるのか、という点で頭を悩ませた人でもあります。

あとは展開を一定にしないという点で、かなり助けられました。

六人の中で一人だけ違うアプローチやアクションを取ってくれる為、感情の多極性や展開の幅を広げる役割を担ってくれました。

後半の狂い方がとても好きです。

作中で明言はしていませんが、ラストの《長靴を履いて》のエピソードは、童話の『長靴を履いた猫』をモチーフとしており、彼の生き方がまさにその作品の猫のようだなと。

アダルトチルドレンの属性は『イネイブラー(依存助長)』です。



【水無月美生】

本音を言うと、最初は描きたいキャラクターというより、芸能ものを書くならこういうポジションの子は必要だな、という役割先行で創り始めた人です。

昨今のSNSを題材にしていることもあり、最も現代を生きる人からは共感を得られやすいキャラクターなのかなと。

生存戦略という点でも、人間関係を構築する為に自分の役割を探すという、どこか現実離れしている事象が起こるブルバのエピソードの中で、彼女のエピソードは他人事とは思えないというか、やはり多くの方が自分に置き換えて共感しやすいように思えます。

最も世間の声に近いというか、民意に近いところに居てくれるキャラになった為、物語を進める上でもとても重要なポジションでした。

しかし描き始めてみたら、さすが美生の負けん気に押されたと言いますか、最後には強く美しい戦士の姿となり、かっこよくて堪らないなという感想です。

私にとっても最も予想外のいい着地をしてくれた人であり、彼女から教わることもたくさんありました。

自分の声に正直に生きる決意をした彼女のこれからの人生が、楽しみで仕方ありません。

月のうさぎの童話は個人的にお気に入りなので、あまりメジャーとは言えませんが、この物語をキッカケに知っていただけるなんてことがあれば嬉しいです。

アダルトチルドレンの属性は『ピエロ(道化師)』です。



【篠崎伶】

ずっと描きたかったクリエイター気質の人。

伶目線の創作論をたくさん語らせたかった。

最も自己肯定力が低く、自己犠牲の塊で、それが故に創作という手段でそれらを満たそうとする。

とても他人とは思えない生き方です。

過去編が一番長くなってしまった人なんですが、どこを削っても台無しになるくらい、彼の背景や出来上がった人格を説明するには、あの量が必須だったように思えます。

名前の代替えも気に入っています。

彼の言動や行動に関しては、「役割的には本当は陽七星に言わせたいんだけど、でもここでこの行動を取るのが自然なのはどう考えても伶なんだよなぁ」という葛藤に度々悩まされました。

展開美味しいところ泥棒です。

それほどに魅力的なキャラクターです。

零との創作関係も、織との創作関係もまた違って素敵だなぁと。

ちなみに零もとても気に入ってるキャラなので、もっと深掘りしたかったし今後を描きたいキャラだったなぁと切なくなります。

《青春の小箱》の「ハロー、絶望!」は、創作者ならではの若干中二っぽさが出ていて、より伶らしさを表せたのかなと。

【いつかまたそこで青う】は、どこかで曲として発表して欲しいという想いと、零と二人きりの思い出として大事に仕舞っておいて欲しい気持ちとで葛藤してます。

アダルトチルドレンの属性は『ケアテイカー(世話役)』です。



【藤堂織】

この物語で最も扱いが難しかった人。

厄介だという意味では無く、織の人間性や言いたいことが、読者様にどう伝わるかどうかが正直賭けだったところはあります。

もし「読者様にキャラクターについての感想を一人分だけ聞ける」と言われたら、私は迷わず織を選びます。

そして難しく苦戦したのと同じくらい、思い入れという点では実は一番強かった人です。

どう表現したら織が傷付かないか、どう描けば織がこの世界に絶望してしまわずに生きていけるのか、そんなことを常に考えながら丁寧に描いていきました。

この人もあまり他作品にいない、唯一無二感が強いキャラクターではないかと。

ここからガチイケメン路線でいくので、今後を描くのがとても楽しみで仕方ない一人。

ちなみに、葵瑞以外のブルバメンバーは全員名前に《I》が一つずつ入っているのですが、織だけは本名にも芸名にも二つずつ入っています。

後から気付いた偶然ではあるのですが、織の題材を扱う上でこれは好都合というか、名前に呼ばれたんだろうなと運命染みたものを感じてしまいました。

マッチ売りの少女も皮肉が効いてるし、《火を熾す》という表現も、静かに闘志を燃やす織にはピッタリだなと気に入っています。

アダルトチルドレンの属性は『ロストワン(いない子)』です。



【湊葵瑞】

陽七星とは違う意味で、最も物語を物理的に動かしてくれた人。

しかしただの救世主やご都合主義の人物にはしたくなかった為、彼周りのエピソードは何度も何度も書き直しました。

実はタイムリープにおける彼の役割や着地点、ロストユースでの別れのシーンの落とし所は、プロットの段階で決めないまま物語を書き始めました。

「書いているうちに見えてくるだろう」と未来の自分に丸投げするような無謀な書き方をしたのですが、ありがたいことに葵瑞が導いてくれました。

そんなこともあり、葵瑞は私にとっても救世主です。

六人の人格に関しては、私を六等分したような感覚で描いていて、自分の経験や感情を頼りに、それを別の事柄やエピソードに落とし込んだというかんじなのですが、葵瑞だけは自分とかけ離れたというか、自分は到底なれないけどこういう生き方がしたかった、という憧れを詰め込んだかんじで描きました。

その感情がそのまま、六人の心情にも反映されているのではないかと。

俗に言うスパダリってやつですね。

しかし六人に同情と憧憬を向けさせる為、六人が抱えている傷の全てを過去に組み込まれることとなった、あまりに可哀想で、それが故により強さが際立ったキャラクターになってくれたなぁと。

この物語はあくまで六人の再生物語であった為、葵瑞自身に比重を置くことはあえてしませんでしたが、葵瑞を気に入っていただけた方はスピンオフのロス白を楽しみにお待ちいただけたらなと。

また、この物語を書き始めた時点では、当然終着点や行き着く答えがある状態だったのですが、書いていくうちに、特に葵瑞という存在が干渉してくれたことで、自分が想像もしていなかった新たな発見や答えに行き着くことができました。

キャラクターが息をするって、こういう現象なんだなぁと、そんな作家冥利に尽きる体験もさせてもらいました。



【紫波頼人】

最も子供だったのに、陽七星を護る為に無理矢理大人になることを選んだ人。

その点ではブルバの七人も同じである為、この人もある意味主人公なんですよね。

社長という肩書きではありますが、それを獲ることでしか陽七星を護れないと判断し、彼らのような断絶ではなく成長を選び取ることで大人になった人です。

喪失と獲得のバランスが上手くいったケースですね。

自ら悪役を買って出て、宿り木となることで子供達を護る。

そんな生き様の男です。

しかし、それは果たして本当に良かったことだったのか。

あまり言い過ぎるとあれですね、ロス紫のお楽しみが無くなってしまうので、彼の物語の深掘りはそちらをお楽しみにしていてください。

陽七星との関係性はもちろん、海や燈との関係性も好きです。

頼人と書いて『よりひと』か『よりと』にするか最後まで悩んだのですが、前者の方がより大人っぽいというか権力者っぽく見えるかなと思い、よりひとにしました。

名前の文字数が短いキャラクターが全体的に多いので、こっちにして良かったと思っています。

あと余談なのですが、第十六話《残灯》で、陽七星が「嫌がらせだろ!」と言って頼人が最後に笑うシーン。

この時初めて、キャラが勝手に動く感覚に陥りました。

「陽七星だったらどうするかな?」のような組み立て方ではなく、突然目の前の陽七星が走り出して、そして言葉を発し、頼人が笑うシーンを私が俯瞰して見ていた感覚でした。

その場面を見た後に「なんで陽七星はそう言ったんだろう? なんで頼人は笑ったんだろう?」と必死に考え、「そうか、そういうことか!」と答えに行き着いた感覚は、まるで子育てをしている親のように思えました。

作家としてこんなに幸せな体験は無いと思うし、本当に彼らと一緒に創り上げた作品だなぁと感じています。



【緋彩蒼】

彼も物語を大きく動かしてくれる役割の人。

しかも分かりやすい動きで周りを問答無用に巻き込んでくれるので、物語を進めていく上でとても助かるキャラクターでした。

彼が扉をバーンと開けたら、勝手に何かが起きてくれる。

しかしそれではただの陽キャになってしまう為、ロス青の作風っぽい人格に寄せる為に、プロットの段階で最も作者にテスト風でいろんなものを背負わされた人です。

その結果彼は、最も『陽に見せている人』になりました。

燈の物語はスピンオフのロス赤の方で深掘りますが、彼の影の部分を描けるのが今から楽しみです。

実はこの作品を書くにあたって、ダンスボーカルは過去に経験があるのですが、バンド活動をしたことはなく全くの未知の世界だった為、燈の人生を描く為にそれぞれの楽器を買って実際に経験してみました。

演奏が上手くなりたいというよりは、楽器を演奏するという生き方をした人物が、どんな経験を経てどんな人格が出来上がるのか、ということが知りたいという取材の感覚で。

エレキをエフェクターに繋いだ時の「キュイーン!」って音がやばい。

あれだけで病みつきになります。

簡単なコードを覚えて弾き語りができるくらいにはなりました。

音も尖っていて、派手好きで目立ちたがり屋の彼には、ピッタリな楽器だと思います。



【緋彩翠】

兄弟設定を保ちつつ、いかに兄との違いを描くか最も試行錯誤した人。

翠のキャラは最後の最後まで悩みました。

蒼も翠も一見光なんだけど、翠はその光が蒼よりも弱い。

そして要所要所見せる、影や綻びを感じさせる部分。

ロス青本編だけでも、その辺りはかなり香ったのではないかなぁと思っています。

私の作風だと、実は一番主人公適正があるキャラの人かもしれない、というくらい今は彼の人格がしっくり来ています。

感情の矛盾、罪悪感と自己否定、存在意義、兄との比較や劣等感、自分という個性の在り方やオリジナリティ。

ロス青感満載のとてもいい拗れ方をしてくれたので、ロス赤で明るみにできるのが楽しみです。

彼は唯一、ブルバにいてもおかしくないというか、違和感が無い人になった気がします。

ベースは……本当に難しい……。

実際に弾いてみたところ、四つの楽器の中で一番苦戦しました。

しかし実際に経験してみたことで、その重低音や音の厚みの心地良さが、より翠の人格に合っているなぁとも感じました。

ちなみにベースを始めたことで、私の音楽仲間が増えました。

その点でも翠には感謝したいです。



【柊燈夜】

自己肯定力の高さと低さが最も共存する、振り幅が広い個性的な人。

実は彼には明確なモデルがいます。

設定的には私の「好き」が詰まったキャラクターになりました。

名前から既に明らかですが、燈というユニットに最も思い入れがある男です。

ロス赤の予告の最初のモノローグも、彼のものです。

燈夜の想い人との出会い、そして別れが、物語の大きな核となる部分であり、燈の歴史そのものになっているように思えます。

伶や織とはまた違った創作論を持つ人間の為、本編でもかなり提示していましたが、それらを描くのが今から楽しみです。

実はピアノは子供の頃に十年ほど経験があった為、キーボードに関してはわりと弾けました。

今思うと、キーボードってそれひとつで音楽として完結できることが多く、ぼっちの私にはとても合っていた楽器だったように思えます。

それなのにバンドで他の楽器と共に演奏することによって、その良さがより際立つのを感じました。

ちなみに燈夜が作る音楽は、アーティストのSANOVAさんをイメージしている為、ピアノジャズロック風でキーボードの音がメインっぽいテイストの音楽です。



【最上晟斗】

最も男らしく、最も「葛藤」の二文字が似合う人。

ブルバの葛藤に関しては本編で向き合うことである程度解消されている部分はあるのですが、彼らの葛藤の本質の提示はこれからですもんね。

燈の中でも、最もその渦中にいる人。

それに関しては今ここで多くは語りませんが、ロス赤では晟斗の視点から見た物語が語られる為、本編で築かれた彼のイメージが、ロス赤を経てガラッと変わる可能性はあります。

これも本編で語りすぎかなとは思ったのですが、恐らく全キャラクターの中で最も善人です。

普通にいい奴。

一人友達になれると言われたら、私は晟斗を選びます。

ドラムに関しては、私が最もしっくり来たというか、一番楽しくて極めたいと思った楽器だった為、今でもスタジオに通って一人で演奏するまでになりました。

あの重低音に身を委ねて全身で振動と音を奏でる感覚、堪らなくて病みつきになりますね。

さすがに狭い部屋に電子ドラムを置くのはやりすぎかなと思ったし、まぁ高い買い物だったけわけですが、本当にこの感動に出会えて良かったなと思っています。

ロス青を描いたおかげでドラムに出会えたから描いて良かった、と思えるほどです。



【緋彩朱】

ここに来て初出し情報です。

蒼と翠の三つ子の妹です。

朱と書いて『あかり』と読みます。

ロス赤は、彼女の物語です。

彼女を中心として描かれ、出会った四人に何を遺すのか。

そんな紛れもない物語のキーマンです。

恐らく全キャラクターの中で、私が一番気が合うというか、同じ思想を持ち合わせている人物だと思います。

彼女のことをここで色々と語るのは野暮だと思うので、是非ともスピンオフを楽しみにお待ちいただけたらなと。



【宮崎惇】

ぶっ飛んだ物語背景やキャラ設定の中で、最も普通の現代人に近い人。

スーツを着て、満員電車に乗って、胃薬を持ち歩いてる一般的な大人のイメージ。

やっぱりアーティストを描くならマネージャーも必要だよな、という安易な考えで創ったキャラクターではありますが、この物語は彼の成長物語でもあり、最終的には愛おしくて堪らない無くてはならない存在になりました。

惇と幸の過去やバックボーンは、ロス紫の方で描こうと思っています。

実は彼も、明確なモデルがいます。

性格や設定もその人を模したところがあるので、その辺りを描くのも今から楽しみです。



【三井幸】

この物語で最も「完璧主義者の人」を意識して描いた人。

正義感と責任感強め、そして毒舌の所謂つえー女。

当初の予定では、第一章の頼人登場シーンしか出番が無かったのですが、彼女の過去やバックボーンを想像しているうちに愛着が湧き、美生の話を聞くという重要な役割を担ってもらいました。

これは現段階では明言していませんが、実家を出た美生は、しばらく幸の家にお世話になります。

惇と幸の関係性も、ブルバのそれとなんら変わりないほどおもしろい関係性だと思うので、二人の掛け合いやレスバは描いていて楽しかったです。

幸も明確なモデルがいます。


惇と幸の二人のモデルになった人は、実は私がロス青を『小説家になろう』のサイトに投稿しようと思うキッカケになった人達なんです。

その話も、いつかさせていただけるような機会が巡って来ればいいな、なんて少しばかり期待してしまっている部分もあります。



ちなみにBLUE BIRTH+の楽曲のイメージは、アーティストのAAAさんです。

楽曲の方向性やパート割、ダンスの振り付けやステージング等も参考にさせていただいています。

もうひとつ出会ったのが、アーティストの月詠みさんです。

ボカロPの方がプロデュースしている方々なのですが、この物語を全て書き上げた後にそれらの楽曲と出会い、歌詞がこの物語に合いすぎている、と運命のようなものを感じました。

ここで今名前を出したキャラクター全員分の、キャラソンというかその人の人生を言い当てたと思う曲を、私が勝手に全部選んだりしていて、ロス青という名のプレイリストにまとめて聴いたりしています。

良かったら皆様も「これが陽七星の曲かな?」みたいなかんじで予想しながら聴いてみてください。

そしてブルバの七人には、それぞれモデルとなった鳥居が存在します。

その全部を巡る為に全国を旅行し、実際にこの目で見て、そこで感じたことを元に物語に落とし込みました。

いつかそんな、それぞれの鳥居のお話もできたらいいなと。



今後の展開についてですが、今回の物語は全体がプロローグの部分で、第一部完結、というような立ち位置のつもりでいます。

現在、第七部までの構成があり、プロットを組み立ている最中です。

順番的には、スピンオフの三部作を終えて、この段階で出しておきたいSSを投稿して、その後第二部へ、という予定でいます。

一旦今作は完結、ということになるのですが、物語の中ではまだまだ解決していない問題だらけなので。

この物語とは、このロス青シリーズとは、長い付き合いになりそうです。

十年は彼らと遊びたいと思っています。

もしこの物語を読んで彼らのファンになってくださった方がいましたら、今後もどうぞお付き合いください。

とはいえ、先程も少し触れましたが、この物語を書き始める前に構成していた展開や終着点や落とし所、作品全体のテーマまでもが、物語を描く過程で彼らの聲を聴いたり行動を見護ることで、思いもよらない新たな答えを獲るという体験もさせてもらいました。

その為、現在思い描いている第七部までの構成や、それらが行き着く先の終着点も、彼らと遊んでいるうちに新たな気付きを獲て教えられることで、ガラッと変わる可能性もあります。

そんな紛れもない生き物を扱う感覚で、彼らと、この物語と寄り添い生きていく覚悟でいる為、私自身もまだ見ぬそれらとの出会いに胸を躍らせている所存です。

そしてお待ちいただいている間、もしよろしければ是非とも二周目を読んでいただけると嬉しいなと。

「二周目が読んでて一番面白い物語にしよう」というテーマを胸に描いていた部分がある為、色々な伏線を拾いながら是非とも読んでいただけたらなと思います。



ではあとがきの締めと題して、私の意見を少しばかり語らせていただきます。

ロス青という物語を通して伝えたかったことに関しては、読者の皆様が既にそれぞれご自身の中に抱いてくださっているものが答えである為、あえて明言はしません。

私がこの物語を描き、そして世の中に発信したいと決意した理由というか、それにより起こればいいなと思うことを。

創作欲を満たすだけならスマホのメモ機能に文章を書いて、一人で読み返しては妄想の世界に浸れっていればいいものの、誰の目にも触れない恐怖や批判の意見も覚悟の上、それでもこの物語を世の中に発信しようと決意した理由。


私はいつか、世の中の人の「小説を書く」という行為のハードルが下がればいいなと願っています。

「文章を書く」という行為は誰もが習ってきた、誰もができる行為であるにも関わらず、「小説を書く」となると一気にハードルが上がり、小説家という職業もとても敷居が高いもののように皆様感じているのではないでしょうか。

それを可能としてくれているのが昨今のweb小説という文化であり、そしてその名の通り、その第一人者が『小説家になろう』様ではないでしょうか。

誰でも気軽に小説を書けて、それを気軽に世の中に発信できる場所。

原稿用紙をみっちり埋めて締め切り内に文学賞に応募する、というところまではいかないけれど、なんとなく書いたものを誰かに見て欲しい、という欲求がある人は多く存在すると思います。

小説家になろう様を始め、多くのweb小説サイトが登場したことで、かなりそのハードルは下がって来ていると感じます。


それで言うと、TikTokも近い気がします。

私がダンサーとして活動していた時代、ダンサー人口はあまり多くない珍しい職業で、ダンスを踊るという行為もなんとなく気恥ずかしい印象があり、ダンスをスクールで習っている人や上手く踊れる人しか踊っちゃいけない、みたいなイメージや風潮がありました。

しかし中学校でダンスの授業が必修化されたことと、TikTokの出現でダンスは人々にとって今やとても身近な存在となり、踊るという行為のハードルをぐっと下げてくれた気がします。

そんなふうにしてダンス人口や小説家人口が増えることによって、作品数が増えることで本物が埋もれてしまう、それらの価値が下がってしまう、という意見も目にしますが、私は皆がもっと物語を書けばいいのになぁと思います。

そして何より、私がそれを読みたいのです。


もしもロス青の物語を読んでみて、「自分も小説を書いてみたい」と思ってくださる方がいたら、これ以上に幸福なことはありません。

何故なら私も、とある作品を読んだことで、この物語を描きたいと感じた為です。

そして私の物語に影響を受けた方々が、一体どんなことを感じ、どんな物語を綴るのかということに、純粋に興味があります。

当然、私のように創作が自分自身の最善の表現方法だと救いに感じる方がいれば、アウトプットや自己表現に苦手意識や嫌悪感がある方もいることでしょう。

それでもいつか、誰もが皆、自分の自伝を持ち歩くようにして、自分の物語を一冊携えている、なんて世界が訪れたらいいなと。

今や一人一台スマホを持つのが当たり前になったように、SNSのアカウントを持つことが当たり前になったように、それらと同じような感覚で、人の数だけその人の物語を形にしたものを持っていればいいな、と。

挨拶する時に名刺代わりのように互いの小説を交換して見せ合って、より相手のことを知る術となるように。


そしていつかこの生涯を閉じる時、棺桶に入る時その一冊を抱きながら、黄泉の世界に向かう際に携えるお守りとする。

あの世に他人は連れて行けなくても、物語は連れて行ける筈です。

そんな自分の人生に寄り添ってくれる唯一無二の相棒のようなものに、小説や物語は成ってくれると思うのです。

私が作品を生み出す理由が、まさにそれなので。

死ぬのは怖いけれど、私が生み出した物語が寄り添って共に居てくれるのなら、怖くない。

陽七星、海、勇為、美生、伶、織、葵瑞、頼人、蒼、翠、燈夜、晟斗、朱、惇、幸の、彼らが共に河を渡ってくれるのなら、怖くない。

自分の子供のように、そんなふうに思って作品を、キャラクターを生み出し愛し続けています。


昨今「作者の自我を出すな」と問題になるこのご時世ですか、あくまで私の場合はですが、創作で自我を出さないでどうする、という想いを抱いております。

もちろん、だからと言って逆説的な意見の人を否定したり、間違っていると声を上げるようなことは決してしませんが。

「解釈は、人それぞれでいいんじゃない?」という言葉だけで、SNS関係の大半の問題は片付くのではないかと思っていますし、私もそんな生き方がしたいと肝に銘じております。


それこそこの物語のように、未来の自分に手紙を書くタイムカプセルと同じくらい、過去の自分に手紙を書くという風習が増えればいいなという願いもあります。

これは既にある別サイトになるのですが、過去の自分に書く手紙を【トーチレター】と名付けているサイトがあり、その名付けの素晴らしさに感銘を受けました。

トーチとは、火を焚べるたいまつのこと。

過去の自分に火を渡すように、その優しく温かい炎で照らすように、そっと過去の自分に寄り添う【トーチレター】という言葉が、もっと認知され広まればいいなと思います。

気になった方がいらっしゃったら、是非検索してみてください。

私自身も、トーチレターを書いてとある黄色いポストに投函しました。

陽七星と海の言葉を借りるなら、過去の自分と向き合い、対話するようにその手紙を書いた時点で、それはきっと届いてる筈です。

もしもこの物語が、読者様が過去の自分と対話をするキッカケになってくれたのなら、それ以上に作家冥利に尽きることはありません。



結局長々と語ってしまいましたが、デビュー作として初投稿と初完結の経験は人生で一度きりである為、この喪失と獲得の経験をこれからの作家人生の糧とさせていただきたく、ここまで私の想いを綴らせていただきました。

最後にはなりますが、この物語を描くキッカケをくださったとある作品とその作者様、そしてその場所と機会を与えてくださった小説家になろう様には、心から感謝の意を述べさせていただきたいです。

本当にありがとうございました。

どんな形であっても、どんな感情であっても、誰か一人にでもこの物語が届き、そしてその人の人生に寄り添うものになってくれればいいなと願います。

いい感情だけでなくとも、赦せない、傷付いた、トラウマになったと、それらのマイナスな感情も、物語を生み出した者の責任として、全て請け負う覚悟でいます。

そしてもし、それを言葉にしたいと思ってくださった方がいましたら、何か言葉を届けてくださると幸いです。

「◯◯が推しです!」というような一言だけでも、飛び上がって喜びます。

このサイトの感想欄でもいいですし、Xやマシュマロでも構いません。



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長くなってしまいましが、最後まであとがきを読んでいただきありがとうございます。

この作品で、皆様に、この世界に、何かを遺せていますように。



志結



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