《予告3》
今でも夢に見るのは、君の真っ直ぐな瞳だ──
「ねぇ、ちょうだい」
赤と水色の瞳を持つ、一人の少女。
「その心臓、要らないなら、私にちょうだい」
病院の屋上の、柵の向こう。
それが、俺と彼女との出会いの場所だった──。
「名前、燈夜くんとお揃いだね」
「君のおかげで、俺はもう一度、生きてみたいって思えたんだよ」
──俺は彼女と、秘密を共有した。
「大丈夫だよ、晟斗くん。私は多分、大人にはなれないから」
「……変だと思う? 俺のこと……。俺のこの気持ち……」
子供時代のかけがえのない日々を青春と呼ぶのなら、俺達の青春の象徴は、病室から見た赤い夕陽だった──。
「蒼くん、いつもありがとう。楽しくさせてくれて、笑顔にさせてくれて」
「当たり前だろ。なんてったって、俺はおまえらのお兄ちゃんだぜ?」
──俺は、神様に見放された日を知っている。
「翠くん、いつもごめんね。お父さんとお母さん、独り占めしちゃって」
「何言ってんのさ。そんなことより、早く元気にならないと」
一冊の小説のような、絵本のような、彼女の短い一生を綴った物語。
「よっしゃ! いくぞおまえら!」
楽器を掻き鳴らして、声高らかに歌う。
それは、今も変わらない。
天の彼女に向けて、俺達は奏で続けている──。
「俺達今日から、五人で『燈』だ!」
本編では語られなかった燈の過去と結成秘話を、彼らの視点で振り返る。
『ロストユースに青を知る』のスピンオフ、第三弾。
"これが……私のロストユース……"
【ロストユースに燈る赤】
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