《予告1》
物語はまだ、行間と余白を残している──
「……なんだ……これ……」
鳥居を潜れなくなり、ロストユースへと送られた、13歳の少年。
「誰か! 誰か! 俺の声、聞こえる人いませんか!?」
ループに囚われた彼の使命は、彼らを8月31日の死から護ること。
しかし──
「あんな子供にすぐ覚えられるようじゃ、私のプライドが傷付く。振り付け、もっと難しいのにするから。死ぬ気で着いて来て」
「クソっ! これも、これも、ストックしてたデモ全部ボツだ! 誰かさんのせいで、全部イチからやり直しかよ!」
その出会いは、最悪だった──。
「ねぇ、美生がお願いしてあげよっか。ファンのみんなに、『新メンバーに優しくしてあげて』って。だからあなたは、何もしなくていいの」
「君の嫌われよう、凄いね。『悪魔みたいな子』だってさ。あ、あと、僕のファンにファンサしたら、許さないからね?」
最低な大人達の、最低な生き様──。
「あっれー? 坊やまだいたの? 中学生はもうお家に帰る時間だけどー? 早くママのいるお家で、いい子におねんねしてなさい」
「ほら、こんなの平気だろ? なんてったって、期待の新人だもんなぁ? 強くて、勇敢で、ヒーローみてぇな存在なんだろ?」
だけど彼らの過去を知って、少しだけ、寄り添える気がしていたのに──。
「手を挙げろ! 死にたくなかったら、そのまま大人しくしてろ!」
その三日間は、二度と思い出したくない程、最悪だった──。
「ねぇ……。このまま、家に帰れないかもしれないの?」
「すぐ助けが来るに決まってんじゃん。僕らこれでも、日本を代表するスターだよ?」
バスジャックに遭ったロケバスが谷底へ落ち、外部と連絡が付かなくなってしまった七人。
「俺様の命が、おまえらと同等だとでも? いいから、食糧を全部渡せ」
「ふっざけんな! 血迷いやがって! 今ここで殺してやろうか! あぁ!?」
生き延びる為に始まった、サバイバルという名のバトルロワイヤル。
「こんなところで私の夢が絶たれるなんて、有り得ない」
「あたしは……勝者でいなければいけない……。だから……さよなら……」
本編では語られなかった17回のループの全貌を、葵瑞の視点で振り返る。
『ロストユースに青を知る』のスピンオフ、第一弾。
「俺は……幽霊の成り損ないだ……」
【ロストユースに白は凪ぐ】
現在執筆中




