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いつか深海に眠るとしても  作者: 丘上
第二章 スキャナー星系
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26.成長



 浮上して影が縮まるグリンカンビをチラリと見てから、私は機体を天地反転させて真下に急加速した。グリンカンビの装甲は地上兵器では破壊はほぼ無理だし、迎撃システムが最高水準だから心配はいらない。グリンカンビを基地まで降ろして周囲を迎撃システムで一掃すれば? 確かに瞬殺だけど悪役変身中に攻撃くらい卑怯じゃね? マスコミも遠くから囲んでるんだし、カッコつけなきゃ貴族じゃないでしょ。


 ロボットチームは背中側をメインに各部位のブーストを噴射して散開しながらゆっくり降下中。ポジションの指示はグリンカンビのアビャーナからとんでいる。この辺りの連携は普段訓練しているから問題なし。


 私はひとあし先に地上に近付き、透明な滑り台を遊ぶ軌道で機首を修正しながら、基地に向けて編隊飛行する中隊攻撃機八機の後ろにつけた。相手の時速はざっと百五十、私は千百、ほんの一瞬の、追い越す直前の位置取りで一気に高まる集中。HUD、ヘッドアップディスプレイは私の目線と連動し、複数のロックオンマーカーが千分の一秒でゴーサインを鳴らす。ソフトウェアの天才、プー兄さんの得意分野のFCS、宇宙仕様の火器管制システムの換装、いい感じ。

 敵機は鶴翼陣、Vの字のフォーメーションを組み、基地を中心にした8の字を描いて地上への爆撃を繰り返していた。訓練されてて手際は良いけど、これが編隊飛行の弱点でもある。進路が丸わかりで後ろをとったら全員カモ。ごちそうさま。


 私は両翼に下がる計八発の短距離対空ミサイルを一斉ロックオンからの同時発射した。ラムダ翼と呼ばれる主翼の後部に三角の切れ込みが入ったフォルムから噴き上がる煙が空を貫く。プー兄さんは前進翼と呼ばれる逆に反った主翼の改造を提案していたけど却下。ロマンだとは思うけど作り変えなくても。旧式と言いつつ航空機の基本設計は完成されてて美しい。ヴァイオリンみたい。どちらにせよ対空専門機(ファイター)の私と敵機では機動力がまるで違う。対地対空どちらもってコンセプトのマルチロールなんて器用貧乏では力不足。ましてや対地専門の遅い攻撃機が至近距離からミサイルを撃たれたら躱すのは難しいけどどーお?


 基本中の基本の話をすると、飛行機は上にしかすぐに曲がれない。ヨーという左右の旋回はゆっくりだから微調整に使う。ピッチという上下に機首を変える動きも、下はゆっくりになる。早くすることも可能っちゃー可能だろうけど、着陸が怖くて難しくなるでしょうね。

 だから戦闘機乗りは危険を感じると、車のドライバーが咄嗟にブレーキをかけるくらいの感覚で、上への回避を選択する。他への急旋回はいったん機体を回転して、曲がりたい方向を自分から見て上にする手間が、タイムロスがかかるから。

 ところが戦闘機乗りにはもうひとつ、敵に上をとられたらマズい、という常識もある。これはまぁ絶対ではなくドッグファイトの有利不利って話だからただの習性だけど、上をとられたら離れようと考える。

 つまり私が上を通り過ぎると敵機たちは逡巡、ただでさえ貴重な時間が奪われるわけで。


 一瞬で追い越し逆滑り台のように上昇する私の背後で轟音が連続した。あー、撃破音が聞こえると惑星って感じるわぁ。気を抜くと首を持っていかれそうになる強烈なGとともに熱と衝撃波まで感じる気がする。冷たく無音な宇宙も目を閉じて殺し合うような緊張感があっていいけど、五感が荒々しく刺激される地上のほうが戦場って実感する。


 [まずは八機っ]


 次はマルチロール五機で編隊を組む小隊三つ。脳内の三次元レーダーに映る光点に意識を合わせて数秒熟考。

 戦闘でもスポーツでも、とどのつまりは何秒先、何手先まで読めるか、が強さの条件といえる。そして野球でもバレーボールでも、ボールが落ちてイヤな地点は味方とお見合いする中間。私というボールに超高速の空でそれされると敵チームは事故が怖いよねー。


 小隊の鼻面目掛けて上昇しながら速度を上げてその小隊からの機銃を回避、私の後ろにつこうと加速した別の小隊と交差して二機爆散。動揺するだけで良かったのにラッキー。


 どちらの小隊も交差手前で機首を上に向けたけど、ほんの一瞬とはいえ、突入角が違うだけで機体の向きは同じだから二小隊が団子状にくっついた。そのせいで事故り、そこから先は低確率の事故は起きないとしてもパニックは起きる。そしてたった一秒でも空戦のパニックは命取り。

 私は空を向きながらのスプリットS、減速からの半回転二百七十度ターンで降下中に加速に戻して群れの後ろにつけてトリガー長押し。至近距離で等速に保って撃てたらカモですごちそうさま。


 [残り五機っ]


 私は機体を九十度傾け、判断が遅れて今ごろ接近してきた小隊を頭上に見ながら旋回、後ろにつけようとする私の機動を見て、敵小隊も私の機動をなぞって機体を九十度傾けようとした。ハイひっかかった。透明なキャノピー越しに、敵機主翼の先端後部にあるエルロンと呼ばれる回転を制御する補助翼の動きを見た瞬間に私は反応した。気付かなかった敵は数秒、急減速した私が下側になって見えなくなる。

 気付いた時は手遅れ。見失った一瞬で敵小隊は私を追い越し前を飛んでいて、蜂の巣にさせて頂きましたウマウマ。


 『は……、あぁ?』

 『出現して……、一分も……、経ってないよな?』

 『なにあれぇ?』


 なに簡単に心折れてんの? お前たちが今までしていた全方位攻撃の倍返しはここからだっつーの。

 

 [空のお掃除完了。あとはぁ、シーバたちが活躍する番よ]


 『やっべぇー、初めて俯瞰で見た。鳥肌立った、なにあれカッケーっス』

 『ヤバすぎんだろ。こっちはまだ空中なんだけど?』

 『ウフフ、あ、鼻血が。あれがブルーエンプレスの伝説を支える必殺技、フールズメイトっ』

 『アビャーナ、何故お前が得意気なんだ?』

 『なんスかそれ?』

 『チェスの初心者がやらかす最速負けの珍プレーを愚者の詰み(フールズメイト)と呼びます。最強駒(クイーン)より上の女帝が相手では誰でも無様に負かされる悪夢をそう呼ぶのですドヤァ』

 『おぉー、カッケー、オレもそういうのほしー』

 『口でドヤーって言うヤツ初めて見た』


 [ほらほらおしゃべりはいいから、集中しなさい]


 フールズメイトってなに? 初耳なんですけど。チェス知らねーし展開であって技じゃねーし。とか内心の動揺は隠して強めに命令した。


 『『『了解』』』


 アドラーはひとり基地内へ、シーバたちは基地を囲む公爵軍の外側三ヶ所へ降りる。制空権をとったからもう脅威らしい脅威はない。空から援護射撃しといてあげるから暴れなさい。


 シーバたち九人にはゲームと同じく三人一組(スリーマンセル)で戦うよう徹底指導した。

 現代戦は戦術理解がなきゃ始まらない。私のようなエースと呼ばれる規格外すら倒せる可能性が戦術になる。極端な話、敵が百人並んで一人ずつ私に挑んでも勝率ゼロパーだけど、百人が私の周りを隙間なく囲んでマシンガンを撃ちまくれば多少は勝ち目がある。まぁ次の瞬間フレンドリーファイアでほぼ全滅するから最初だけ凌げば私の勝ちだし、そんなピンチは作らないのが私の基本戦術とも言う。今の実例を挙げると、私VS二十三機、ではない。VS八の奇襲と十の同士討ちと五のフェイントって各個撃破ね。


 古代の陣形同士がぶつかって命を削り合う絵面とは違う。弓が防げる時代までは鎧を着て接近して槍で突く戦いになるけど、銃の登場以降は命はワンパンになって戦い方が変わった。

 現代戦は、警察や軍の特殊部隊の拠点突入作戦、とかがイメージしやすいかな。味方Aが扉の横に銃を構えて警戒、味方Bが扉を破壊、味方Cが先に進んでクリアリング、安全と判断したら後方にハンドサイン、味方Aが次の扉まで前進、という連携プレー。役割分担のスピード重視、これが戦術ってやつね。


 シーバたちにも役割を振っている。まずは九両全機に盾を持たせた。全方位から射線が通る宇宙では盾は無意味だからいらないけど、射線の絞れる地上はあったほうがいい。ロボットも戦車も戦闘機も人も、大抵ワンパンで終わる。そりゃ拳銃では戦車はびくともしないけど、ワンパン出来る兵器がいくらでもあるのが戦場。ロボットだって戦車砲や空爆で簡単に倒せる。アビャーナの兄のように、最高素材の装甲マシマシで守るロボットも多そうだけど、アビャーナの兄のように、少しはしぶといってだけのこと。複雑を極めた機構のロボットって存在が弱すぎる。所詮は拳銃一発頭に当たれば死ぬ人間を大きくしただけ。

 ただでさえ当たりやすいから盾は必須。ワンパンの確率は大きく下がる。盾だろうと一撃もらえば後退させるけど。


 三人のうち、ひとりは中距離狙撃(マークスマン)役。比較的射撃に向いている娘に任せた。戦車砲クラスの重めの単発ライフルを装備。ひとりは援護射撃(ガンナー)役。当てることより敵に撃たせないことを優先。ガトリング系の連射武器を装備。ひとりは支援特化(サポーター)役。地上の戦闘で最も有用なオプションはスモーク一択になる。これが常時適切に使えるかどうかで戦闘難度に天と地の差がでる。このスモークを中心に、アンチジャミングやレーダーを注視して敵影にマーカーをつけて仲間に警戒を促すなどのサポートに特化してもらう。標準的なアサルトライフルを装備。

 あとは作戦に応じて各種ミサイルを背中に装備、くらいかな。プー兄さんなんかはもっと武器を持たせたがるけど、人間に置き換えれば分かるでしょ。ゴチャゴチャ武装というかデコレーションした兵士おる? 重くなればなるほど弱いのにどこのコマンドーよ。

 私としてはガトリングレールガンとか持たせたいけど、目に見える部分は今はやりすぎと非難されそうだから自重した。今は、ね。ケチつけられたくないからアドラー機も通常腕に交換している。国家が最新武装を始めたらこっちももっと遠慮なく強化してやる。


 シーバ、シェファー、初めて名をだすコリーの三人をグループリーダーに任命して、始めはゲーム、最近はシミュレーターも利用して連携を磨いてきた。マスコミを通じて世間のみなさん、成果をご覧あれ。これが人間を拡大したロボットの正しい戦い方よ。


 まずはサポーターが着地前にアサルトライフルの銃身下部にくっついたスモークランチャーから煙幕弾発射。さらに全機着地の膠着を狙われないよう、水平にブースト移動。公爵軍後衛は背後をとられて、戦車は回頭や車体の向きも変えようとするなど対応はバラバラ。これだけでも混乱が見て取れる。ちなみにツッコまれる前に言い訳しておくと、かつて軍用ロボットが運用され始めたころ、法律上は戦車扱いだったから一両二両と数え、パイロットも戦車兵と呼ばれる場合がある。でも一機二機と数えたくなることもあるし、軍予算の厳密な書類作成とかでもない限り、誰も気にしない。カニを一杯ウサギを一羽と同じ話。


 ロボットの機動は背面とふくらはぎと肩の五ヶ所から空気を噴き出すブーストを多用して、射線に対して水平にやまなりの弧を描く回避が基本になる。宇宙仕様のスラスターもついているけど、出力が弱くて戦闘機のヨーと同じく微調整用になる。ゲームじゃないんだからHPはないし、何発かは耐えられるなんて頑丈さもない。生身の人間が携行する小銃くらいなら無視していいけど、車両や砲台からの攻撃はまず一発も当たるな、という前提で動く必要がある。

 背面とふくらはぎは斜め下に、肩は横から斜め下に噴くことで空中をそれなりに早く移動できる。戦車よりは早い。軽量化を意識したセットアップのシーバたちで時速三百キロメートル前後、初速は五十キロメートルくらい。宇宙はもっと早く動けるけど地上はこれくらいが人間の限界でしょうね。上下左右前後にジェットコースターよりキツいGが一生、とでも想像するといい。ただし、重力制御の自重をなくしてもっと金をかけたら戦闘機並みの速度が出せるかも。今プー兄さんがやる気になっている。もちろん私専用機。不整地を走る乗り物がマッハを超えたら、普通の人は一瞬で事故死するよね。


 煙幕と水平移動で公爵軍の攻撃は回避しつつ、ガンナーが層の厚い辺りにガトリング砲をばらまく。トリガー引きっぱなしはすぐに弾が尽きるからコンマ数秒の一斉射でいい。トリガーハッピーなシーバの調教に少し苦労した。

 敵は煙幕で外が見えないけど、上空のグリンカンビからのデータが常時流れているからシーバたちには見えている。ついでに煙は何発も撃ち込んで公爵軍全体を包んでいて、基地内からも見えなくなったけど━━。


 『こちらグリンカンビ、ナハシュたちのHUDも接続(リンク)、データを送ります』

 『助かる、もう勝負はついた感があるが』

 『煙が晴れるまでに片付けますよ』


 シーバたちは左手の盾を活かすよう反時計回りにぴょんぴょん宙を跳びながら撃ちまくり、ドーナツの輪の内と外から弾丸を浴びせ、討ち洩らした戦車はマークスマンが斜め上から仕留め、守りの厚い中央から優先的に、高いジャンプ力と滞空性能を誇るアドラー機が撃ち抜く。指揮車や部隊長クラスの獲物はグリンカンビのアビャーナから注文(オーダー)が届く。弾幕の薄い場所はサポーターのアサルトライフルが牽制する。良し。ちゃんとした実戦の手応えは合格。人間と同じくロボットは弱い。でも人間と同じく多彩な戦術を使いこなせるロボットはどこまでもしぶとくて強くなれる。


 煙が晴れるよりずっと早く、レーダーの光点はなくなった。


 [作戦終了、お望み通り十分もかけずに滅ぼしてあげたわよ、満足して? エセ公爵]


 『私は……、ハァ、名乗りはいらぬか、公爵はたった今倒れて医務室に運ばれた。回復はするだろうがアレもウチももう終わりだから実質当主を継いだ私が宣言する。完敗だ。ナハシュ・ディア・セルピエンテ、当家を代表して、不当に貶められたセルピエンテ辺境伯家に謝罪する。すまなかった』


 『謝罪は受け取った。キャロウ・ディア・コズキラーノ殿、貴殿に恨みはないが巻き込んで申し訳ない。それとディアはもういらない。仇討ちのつもりでかんしゃくを起こしただけの小娘だ』


 『ハハハ、私も近日中にディアは消えるだろうさ。身内の不正を傍観していただけの無能だ。是非もない。父上も伯父も昔はまともだったんだがなぁ。いつどこで道を踏み外したのか』


 ドロドロしてそうねぇ。ま、派手な家にはありがちか。優秀でなければいけない家に生まれた凡人はそれだけで歪みやすい。きっかけが何であれ一度坂道を転がると止まらない。この男も出来る側のようだからスカウトしたいって思いはするけど、そういう感情も含めて部外者の私は黙っとこ。人間関係はどこに地雷があるか分かったもんじゃない。


 『自分を見失うって怖いな。私もこの一年、復讐ばかり考えて、いつの間にか取り憑かれていたらしい。一軍人として憧れたエースの圧倒的な攻撃力を間近で見て、公爵軍と一緒に憑き物も吹き飛ばされた。……ラティシス・ウッドストック殿』


 戦場は煙幕も土埃も晴れてそこら中から黒煙が立ち込めるだけの静けさが広まり、まばらな雪化粧もあっていっそう寒々しい。私の視力は原始人並みにいいけど、空を飛んでいると死体まではなんとなくしか見えないからのんきなもんね。基地上空をのんびり旋回する私の視界に、数十機が整列して、二脚は跪き、フロートの機体のうなじが開いてナハシュが地上に飛び降りた姿が映った。そして背後の機体たちのように跪いてみせる。私を仰ぎ見ながら仰々しく口上を述べた。とかって私まで時代劇がかっちゃいそう。


 『契約に従い、我ら元セルピエンテ辺境伯軍一同は貴殿の傘下に入ります。ただ、ここにいるだけではなく、影から支えてくれた者も多数いて、今ここで全ての縁を切って我々だけが新天地に行くのは不義理がすぎる。しばらく猶予をくれないだろうか』


 [宇宙要塞アテナの定員はあと二十万人くらいイケるから好きなだけ連れて来ていいわよ。農家でもショップ店員でもご隠居でも大歓迎。むしろ軍人以外も絶賛募集中だから心当たりがあったらスカウトお願い]


 そろそろ食料生産を筆頭に要塞内で自給自足可能な人手が欲しい。グリンカンビもだしアテナのほうも、備蓄が大量にあったからまだ全然余裕だけど、予定より人の集まりが悪い。地上に降りてないから当然? いやいや、アビャーナたちのように、宙賊倒して人質解放したらゴッソリついてくると思ったのよ。少しはゲットして、ノクちゃんの指導と手探りで農業プラントを稼働はしているけど、素人の家庭菜園くらいショボい。でも、だからってアタナシア・レミングスのホームページや動画を使って募集はしちゃダメと言われた。まぁ分かるけど、私の影響力とかそんなに気をつけなくても。て、あ……、ヤバ。


 『あーあ、ラッテ様それはやめたほうがいいって言ったのに。今どれだけの人に聞かれたのやら』

 『二十万人超えるっスか? やべー』

 『もう一個要塞落ちてないかな、とか言い出しそう』

 『やめてアドラー、冗談に聞こえない』

 『星ならここに落ちてるっス』

 『シーバ、ステイっ』


 [マスコミに筒抜けって知ってるわよ。知ってたもん。えーとエスキモアへ。関係者の紹介なしは門前払いだから問い合わせとかしちゃダメ。いまどき匿名や無責任にちょっかいをだしてタダでは済まないし、友好的なつもりだったとしてもむしろ攻撃対象になると思って。あとはー、今まで宙賊に悩まされていた小国へ。払うものさえ用意できれば喜んで参戦します、困っていたら一報どうぞ。エスキモアの人たちは戦争好きなんでしょ。まさか地上まで宙賊と同じく大人しくならないわよね、腕が鳴る]


 『おー、ゼッテー今とんでもない数のエスキモア星人が風邪ひいたっス』

 『お悔やみ申し上げます』

 『大国は食い物ねこそぎネズミにかじられたとでも思って諦めろ』

 『それ飢え死になんス』


 『プッ、ククク、ハァーっはっは、確かに最高の気分にはまだ上があった。どうやら別格の王に仕えてしまったらしい』


 ナハシュの張りのある笑い声が血煙晴れた舞台に幕を下ろした。

 

 


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