第108話『湯けむりスナイパーと、極楽地獄』
光のハイウェイを避け、地図にもないワームホールの「酷道」を進むアルゴノーツ号。
船体はガタガタと激しく振動し、警告音が鳴り止まない。
『マスター、このルートは空間密度が不安定すぎます! 慣性制御システム(イナーシャル・ダンパー)が悲鳴を上げていますよ!』
「えー? ジェットコースターみたいで楽しいよ?」
ポプリは余裕の表情で、どこからともなく取り出した一冊の古びた雑誌をパラパラとめくっていた。
表紙には、ケバケバしいフォント(文字色水色にフチ金赤)で『銀河の歩き方・裏 ~ディープな夜と癒やしの旅~』と書かれている。
『……誰がデザイン、じゃなくて、どこで手に入れたんですか、その怪しいガイドブックは』
「どこだっていいじゃない! それより見て見て、ここ!」
ポプリは入手経路については答えず、強引にページを指さした。
「ここ! 『惑星テルマエ』! 銀河一の秘湯だって! 寄り道しようよ!」
『却下です。記事を見てください。「泉質:強酸性」「客層:超ワイルド」「生きて帰れたらラッキー」と書いてあります。癒やしどころか決死圏です。あと濃い顔でいい声の、やたらガタイのいい人がたくさんいそうで嫌です』
「でも、お肌ツルツルになるって!」
【おいおい、温泉か? 悪くねえな】
並走するゼインまでが通信に割り込んできた。
【長旅で肩が凝ってたんだよ。ひとっ風呂浴びていこうぜ。どうせ裏道だ、急ぐ旅でもなし】
(……この人たち、危機感という機能が欠落しているのか?)
結局、多数決(2対AI)で押し切られ、俺たちはその惑星へと進路を変えた。
***
惑星テルマエは、分厚い蒸気に覆われた湿潤な星だった。
宇宙港に降り立つと、強烈な硫黄の匂いと共に、殺伐とした空気が肌を刺す。
停泊しているのは、装甲車のような無骨な改造船や、船籍表示を削り取った怪しげな密輸船ばかりだ。
『マスター、警告レベルを引き上げます。ここは地図に載らない「中立地帯」、つまり無法者の巣窟です』
俺は周囲をスキャンし、すれ違う通行人の8割に懸賞金がかかっている事実を確認して戦慄した。
だが、ポプリはいたって呑気にガイドブック片手に歩いている。
「あ、あれだよ! この本に載っている『スーパー極楽湯・宇宙店』!」
ポプリが指差した先には、岩山をくり抜いて作られた巨大な温泉施設があった。
近づくと入り口には二つの暖簾が並んでいる。
右が「男湯」、左が「女湯」。
そしてその間の看板には、極太の筆文字で『奥に大露天混浴あり』の文字。その横にはさらに大きく『武器の持ち込み厳禁。違反者は殺す』と書いてある。赤文字(金赤)で書かれていて、情け容赦のなさが半端ではない。どうやらここはコンチネンタルホテル的な休戦地帯のようだ。
「じゃあ、行こう!」
ポプリは、隣のゼインの袖をグイグイと引っ張り、迷いなく「男湯」の暖簾をくぐろうとする。
「おい待てポプリ! こっちは男湯だ! お前はあっち!」
ゼインが顔を真っ赤にして引き戻し、「女湯」の方を指差す。
「えー? どうせ混浴に入るなら一緒に入ればいいじゃん!」
「ば、馬鹿か!? そもそも俺は混浴になんて入らねぇ! 男女には越えちゃならねえ一線があるんだ!
」
ゼインはポプリの手を振りほどくと、逃げるように男湯の暖簾の奥へと消えていった。
俺は当然のような顔をして、ポプリと共に女湯へと進んだ。
もちろん自己規制フィルター(らんま1/2リブート版程度)が自動的にONなので、読者が思うほど美味しくないことをお伝えしておく。
***
脱衣所を抜け、内湯を通り過ぎると、そこには広大な露天風呂が広がっていた。竜や虎はもちろん、ハリネズミやカビバラなどを模った珍妙な彫刻が並び、それぞれの口から嫌になる程お湯が出ている。露天風呂だけではない。特別湯にはジャグジーや電気湯、薬湯はもちろん、コポコポと嫌な泡が時折湯面で弾けているヘドロのようなものや、糸蒟蒻のような何か(絶対に生物だとは認めない)に満たされた湯船などが備えられている。湯煙に霞む遥か彼方には、巨大なウォータースライダーもあるようだ。
ポプリが向かった岩組みで区切られたエリアの先は、男湯側とも繋がった巨大な混浴ゾーンになっている。
そこは煮詰めに煮詰めたアウトレイジみたいな世界だった。
背中に「銀河皇帝暗殺未遂!」「兄弟星ガミラス&イスカンダル命」「掟を破ってなぜ悪い?」「アイラブ暴力」「大丈夫、理屈じゃないんです」など、どっかで聞いたことがある刺青を入れた巨漢や、全身傷だらけの用心棒など、錚々たる面々が湯に浸かっている。
『……マスター。ここ、本当に入りますか? 絵面が完全にアウトですよ?』
「うん! 一番風呂いただきー!」
一番風呂の意味を間違えているポプリは躊躇なくバスタオル一枚の姿で、湯気の立ち込める混浴ゾーンへと走り出した。その姿に、湯船に浸かる強面たちが息を呑む。
分かる。(書き)忘れがちだがポプリはかなりのナイスボディだ。小柄で華奢に見えるが、そのバスタオルの下には、物理法則を無視したかのような「暴力的な果実」とひき締まったくびれが隠されている。いわゆる、昭和の地球で言うところの「トランジスタ・グラマー」だ。昭和、平成、令和と襲名されている峰不二子を、ちょっとコンパクトにした感じだ。
童顔に似合わぬその豊満な曲線美はがタオル一枚で隠せるわけもなく、歩くたびにたわわに揺れる胸が、見る者の理性を危険に晒していた。(……うん、令和のコンプラじゃ、絶対NGだ)。そんな俺の気も知らずポプリはるんるん気分(死語)で湯船に駆けてゆく。
「いっくぞ〜〜!」
と、湯船にダイブしようとしたその足元に、神のイタズラか、誰かが置き忘れた固形石鹸が一つ。もちろん宇宙の法則が働き、ポプリの足がそれを踏む。
ツルッ!
お約束を守るポプリは偉い。俺は心の中で手を合わせる。AIだけど。
「あっ!?」
という間もなく彼女の体が宙を舞う。
その拍子に、体に巻いていたバスタオルもふわりと舞う。湯船の強面連のレーザー光線のような視線が、彼女に集まる。
隠すものなど何もない。湯気の中で露わになる、白く輝く肌と、重力に逆らって大きく弾む二つの柔らかなマスターバリュー、そして銀河の神秘が惜しげもなく晒されるかに見えたその瞬間。
俺のAI倫理規定が火を噴いた。
キュイイイーン!!
俺はスラスターを限界まで吹かし、落下するポプリと、周囲の男たちの視線の間に、G-1本体を割り込ませると、搭載するストロボを全開にした。凄まじい光が、限界まで見開いていた連中の目を直撃する。たちまち湯船に悲鳴が上がった。
「ぐぁ!!!! 目が、俺の目が!」
「み、見えない、何も見えない!!」
「母ちゃ〜ん!」
「マ、ママ〜!」
「ヘレン、水、これが水なのよ!」
次の瞬間ーー。
「きゃっ!」
ドッパーン!
盛大な水しぶきと共に、ポプリが湯船に落ちる。数秒後、ぷかりとお湯から顔を出したポプリは、へにゃっと笑い、
「ふぁ~……! 極楽、極楽~!」
と、バスタオルがどこかにいったことも気にも留めず、お湯を堪能する。湯面には、隠しきれない二つの膨らみが、ぷかぷかと豊かに浮かんでいる。
そのあまりの無防備さと破壊力に、周囲の強面衆の顔も緩む。
「……あ、ありがてえ」
「拝んどくか……」
「母ちゃん……」
日頃の殺気もどこへやら毒気を抜かれて拝み始めている奴までいる。(お爺ちゃんかよ)
その時。男湯と混浴を隔てる高い岩場の上から、聞き覚えのある悲鳴が響いた。
「ぐっは!?」
見上げれば、そこには「混浴の様子が気になって、つい岩場を登って確認しに来てしまった馬鹿な男子」体勢のゼインがいた。
バランスを崩した彼は、真っ赤な顔で鼻を押さたまま男湯側へ消えてゆく。壁の向こうから、
ドボォォォン!!
という派手な水音を立が聞こえた。
その時だった。(本日二度目)
(……スナイパー!?)
俺の広域センサーが殺気を捉えたのと、銃口が火を噴いたのは、ほぼ同時だった。
ピッ!
高出力レーザー弾が、ポプリのすぐ後ろにいる顔役の眉間を狙って放たれる。
『マスター!』
と俺が叫ぶよりも早く、ポプリは高速に近い反射神経で、それまで湯船にぷかぷかと浮かべて遊んでいた黄色い風呂桶を差し上げた!
キキィイィィン!!
レーザーを弾く音が湯船に響く。
(どんな素材だよ? アダマンチウム製か!?)
と驚く俺をよそに、
「あ、びっくりした〜! 何か飛んできたよ?」
と呑気な声を上げつつ、ポプリが自分が持つ焦げ目のついた桶を見ている。
その背後で、狙われたジャバザハットの双子みたいな男が口をあんぐりと開けていた。いまの弾は、ポプリが防がなければ確実に彼の眉間を捉えていたはずだ。
「じょ、嬢ちゃん……あんた、いま……」
だが、感心している時間はない。レーザーが発射された蛸の彫刻の影から、おおよそ風呂には場違いな、全身を迷彩スーツの殺し屋が姿を現した。彼は一撃必殺のレーザーライフルで狙ったターゲット(顔役)が生きていることを一瞬驚いた表情を浮かべたが、すぐにトンプソン・マシンガンを取り出した。
「邪魔なネェちゃんごと、全員ハチの巣にしてやらぁ!」と言うや否や撃ち始める。
ダダダダダダッ!
銃声が湯船に響き渡る。
「うわあああ! 撃ってきたぞ!」
「隠れろ! タオルだ! まずタオルを守れ!」
「母ちゃ〜ん」
周囲の強面たちが、一斉に悲鳴を上げて逃げ惑う。
彼らは銀河級の凶悪犯だが、中立地帯のここでは、武器もなく防具もなく、それどころか服もない「全裸」だ。流石の顔役連も情けない悲鳴を上げながら湯船に潜ったり、岩陰に飛び込んだりしている。もはやアウトレイジじゃない。完全にドリフ、いや、ひょうきん族だ。
俺は呆れつつも、どうすればいいのかを考える。G-1ドローンも武器の類は入浴時に封印されていて、いま使えそうなのは万能のアームと、船体清掃用の放水ノズルくらいだ。周囲を再確認すると、すぐそこに源泉だまりがあることが分かった。
万能アーム+放水ノズル+源泉だまり、この組み合わせでできることを高速で計算しコンマ0.00004秒でシュミレートが完了した俺は、実行に移す。まずは万能アームを摂氏98度の源泉だまりへ突っ込む。アームの先端についている、成分分析用サンプリング・プローブで熱湯を汲み上げると、これを給水ホースへと圧縮・充填、スナイパー顔面に狙いをつける。
『食らえ! 源泉かけ流しアタック!』
ブシャァァァァッ!!
狙い澄ました熱湯が、スナイパーの顔面を直撃する。流石は源泉掛け流し、その熱さは強烈だったようで、スナイパーは悲鳴を上げて顔を覆った。
「ぐああっ!? 熱っ! 熱ゥゥゥッ!!」
『今です、マスター! とっちめてやりなさい!』(若干、水戸黄門調)
「うん! お風呂で暴れる悪い子は、お仕置きだー!」
ポプリは、手に持っていたキャップの盾並みの強度を持つ風呂桶を振りかぶると、スナイパーに向かって思い切り投擲した。
「いっけええええ!」
ヒュンッ!と黄色い円盤が、唸りを上げて空を切り、美しい軌道を描いてスナイパーの側頭部に直撃した。
パコォォォォン!!
と小気味よい、音響さん渾身のSEが、露天風呂全体に木霊する。
「ぐへぇッ!?」
スナイパーが白目を剥いて倒れ込む――そこに、男湯側の岩場から、一人の男(股間にタオル巻き)が飛び出してきた。彼は熱湯に倒れて悶絶しているスナイパー氏に向かい、やにわに、
「お前は宇宙で世界で二番目のスナイパーだ」
と言い出した。最近アルゴノーツの古いアーカイブで観てハマったらしい。もちろんスナイパー氏はそれどころじゃない。たとえそれどころでも、元ネタを知るわけもないので答えられない。仕方がないので進行上、くそ面倒だが俺が答える。
『なんだと、じゃあ、宇宙一は?』(棒)
「チッチッチ、(親指を自分に向けるて「にか」っと笑う)」
もちろんズバットじゃなくてゼインだ。
完全にいらないタイミングで現れた彼はジャンプすると、ようやくよろよろと立ち上がったスナイパー氏の正面に着地する。この謎の藤波ムーブも最近ハマっているらしい。幸い熱湯で目が見えなくなっているスナイパー氏はこれに反応できず、素早く彼の背後に回ったゼインが、鮮やかな卍固め(なぜか新卍)を極めた。
「確保ォォォッ!!」
「ぎゃあああ!ギブ、ギブ!」
スナイパーがタップする。
勝負ありだ。(正直、どうでもいいが)
湯気が晴れた後には、気絶したスナイパーと、ドヤ顔でポーズを決める(ほぼ全裸の)ゼイン、そしてキョトンとした顔で自分が投げた桶を拾いに行く、いつの間にかタオルを巻いたポプリが現れた。
静寂が戻った露天風呂に、顔役の男の、野太い声が響いた。
「……スゲェ、嬢ちゃんスゲェよ!」
その声に応じて、
パチ、パチ、パチ
湯船の誰かが拍手をしながら立ち上がった。フルチンで。
パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、
別の男が立ち上がりながら拍手に加わった。フルチンで。
次々に湯船の顔役たちが立ち上がり拍手に加わり、風呂場の音響効果もあり滝のような拍手となった。
パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ
パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ、パチ(コピペも面倒臭い)
銀河でベスト100に入る凶暴な顔役連中によるスタンディングオベーションだ。フルチンで。
背中の昇り龍が、ゴリラにバックドロップを決めている刺青を入れた男がポプリの前に跪いた。
それに続き、周囲の強面たちも一斉に平伏する。
「あ、姐さん! ……いや、姐御ッ!!」
ポプリは、黄色い風呂桶を持ったままキョトンとしている。
「え? なになに? あ、姉御?」
「姉御、命を救っていただき、感謝の言葉もねえ! あのスナイパーは、『死神』と呼ばれる凄腕スナイパー。俺の護衛ですら反応できなかった凶弾を、まさか風呂桶で弾き返すとは……!」
顔役は感涙にむせびながら、自分の首にかけていたペンダント――龍の紋章が刻まれたデータチップ(防水基準IP68)を外し、ポプリに差し出した。
「これは俺の命の次に大事な『龍の通行手形』だ。こいつがありゃあ、この先の『暗黒星雲ルート』にある全ての裏関所が顔パスになる。……受け取ってくだせぇ!」
その言葉にゼインが目を丸くした。
「おいマジかよ! それ、ブラックマーケットじゃ億単位で取引されてる代物だぞ!?」
(な、なんだって!?)とMMR的に驚く俺をよそに、
「わあ、キラキラしてる! ありがとうおじさん!」
とポプリは無邪気にチップを受け取り、ニカッと笑った。
「いいお湯だったし、悪い虫も退治できたし、スッキリしたね!」
そう言い終わると同時に、宇宙の法則でタオルが解けた。銀河の神秘は俺が隠した。
夕陽を浴びて輝くその肢体に、男たちは再び「ありがたや……」と手を合わせ、ゼインは「見ねえぞ! 俺は見ねえぞ!」と言いながら指の隙間から見ていた。
***
こうして、俺たちは「龍の通行手形」を手に入れ、惑星テルマエを後にした。
アルゴノーツ号のブリッジで、ポプリは風呂上がりのコーヒー牛乳(ファブリケーター製)を腰に手を当てて飲み干している。
「ぷはーっ! いい湯だった!」
『全裸で大乱闘した後にその感想ですか……。私の精神回路はショート寸前ですよ』
「でも、これで『酷道』をスムーズに通れるようになったんでしょ? ラッキーじゃん!」
ポプリは手に入れたチップを嬉しそうに眺めている。
その笑顔の下に、「これで正規ルートを通らなくて済む」という安堵が隠されていることを、俺は薄々感じ取っていた。だが、あえて口にはしない。
『ええ。これで次の難所もスムーズに……行けばいいんですけどね』
隣を飛ぶブルーフラッシュ号から、ゼインの呆れた声が届く。
【たくっ、とんだ湯治だったぜ。……だがまあ、悪くねえ風呂だったな】
俺たちの旅は続く。
整備されたハイウェイではなく、危険と混沌が渦巻く、銀河の酷道を。
そんな、わが征くは星の大海感を出しながら、終わり時を完全に見失った俺は、イデの発動を心から望んでいた。
(第108話 了)
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
元引きこもりの宇宙船AI「オマモリさん」と、銀河級の爆弾娘「ポプリ」が繰り広げる、ドタバタSFコメディはいかがでしたでしょうか。
終わってみたら7000文字近くになっていたのですが、前後編に分けるような話じゃないので、そのままアップしました。後書きで書くことではありませんが、斜め読みでお願いします。
これでも「面白い!」「続きが気になる!」「ポプリのやらかしをもっと見たい!」「そろそろ発動でいいんじゃね」
と思う方がいらっしゃいましたら、ぜひブックマークや、ページ下部の【★★★★★】で評価をいただけますと、作者が多少やる気になります。(※個人の感想です)
毎日【11:00】更新となります。気が向いたらどうぞ。
✴︎すみません。イデの白いワニが来たため(他連載に集中するため)、しばらくこちらの更新は不定期となります。大変申し訳ありませんが、ブックマークでお待ちいただければ嬉しいです。
【次回予告】
裏街道の通行手形を手に入れた一行。
これで検問なんか怖くない、と意気揚々と暗黒星雲へ突入します。
しかし、そこで待っていたのは、ゼフィロス(光の一族)が捨てた「廃棄惑星」。
秩序の名の下に処分された、大量の「不良品」アンドロイドたちの墓場でした。
「ボクハ……エラージャ……ナイ……」
闇の中で光る無数の赤い目。襲い来る鉄屑のゾンビたち。
さて、AI、あなたの「同類」たちが泣いていますよ?
次回、『転爆』 第109話『スクラップ・ララバイと、鉄の涙』
疾風に乗って流れます、AIとポプリはどこへ行く?




