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第二十章:深淵への探索

異常区域の奥深く、空気中のエネルギー波動は一層濃密になり、歪んだ木々と灰色の結晶はさらに広範囲に蔓延していた。


風間 悠真は彼のチームを率いて前進を続けた。


一歩一歩が、奇妙で未知に満ちた大地を踏みしめていた。


朝霧 璃子は通信機を通じて前方のエネルギー反応をリアルタイムで報告し、里見 心愛は常に周囲の環境を感知していた。


烈火 如歌、艾莉絲、そして姫月 星華は高度な警戒を保ち、出現する可能性のある変異怪物にいつでも対応できる準備をしていた。


「前方、エネルギー波動が激しいです!


大量の変異怪物の反応を確認!」朝霧 璃子の声が通信機から届いた。


その声には微かな緊張が混じっていた。


ほとんど同時に、耳をつんざくような咆哮が前方から響き渡った。


潮のように押し寄せる変異怪物が、歪んだ木々の間から溢れ出し、その目は青緑色の光を放ち、吐き気を催す腐臭と狂暴なエネルギー波動を撒き散らしていた。


これらの怪物たちは、以前遭遇したよりもさらに強大で、体格も大きく、動きも素早かった。


その上、数は膨大で、まるで無限に湧き出るかのようだった。


「数が多すぎる!」艾莉絲は驚きの声を上げ、全身に雷電を閃かせ、広範囲攻撃を放つ準備をした。


「気をつけろ、奴らが突っ込んでくるぞ!」姫月 星華は低い声で忠告し、防御態勢を取った。


烈火 如歌は両手に燃え盛る炎を宿らせ、空気の温度は驟然しゅうぜんと上昇した。


里見 心愛は即座に治療エネルギーを凝縮し始め、仲間たちへの支援に備えた。


変異怪物は黒い潮のように押し寄せ、瞬く間に風間 悠真たちを取り囲んだ。


「私たちに任せて!」艾莉絲と烈火 如歌は同時に技を放った。


狂暴な雷電と灼熱の炎が交錯し、一つのエネルギー障壁を形成し、先頭に突進してきた怪物を轟音と共に葬り去った。


姫月 星華は旋風のように怪物群の縁に突入し、その体術と【崩撃】は近接戦闘で絶大な効果を発揮し、防衛線を突破しようとする怪物を次々と撃ち飛ばした。


里見 心愛はチームの中央に立ち、白い治療エネルギーを絶えず放出し、仲間の消耗したエネルギーを回復させるだけでなく、怪物の攻撃軌道を感知し、 timely に仲間に回避を促していた。


しかし、変異怪物の数はあまりにも多く、彼らは次々と押し寄せ、損害を顧みることがなかった。


艾莉絲と烈火 如歌のエネルギー消耗は甚大で、姫月 星華も疲労を感じ始めていた。


里見 心愛の治療エネルギーは絶え間なく湧き出ていたが、これほど密度の高い攻撃を前にしては、少々力不足に見えた。


「風間 悠真様!数が多すぎます!」朝霧 璃子の声は焦りを帯びていた。


「私たちのエネルギー消耗が速すぎて、長時間持ちません!」


チームが苦戦に陥っている最中、風間 悠真は一歩前へ踏み出した。


彼は狂ったように押し寄せる変異怪物たちを見据え、その目に微塵も動揺はなかった。


「下がれ。」風間 悠真は淡々とそう言った。


その声は大きくなかったが、揺るぎない力を秘めており、彼の隊員たちを即座に安心させた。


里見 心愛、烈火 如歌、艾莉絲、そして姫月 星華はためらうことなく、風間 悠真の背後に退き、戦場を完全に彼に委ねた。


彼らは、風間 悠真が真の力を示す時が来たことを知っていた。


風間 悠真は怪物たちの潮を前にして、あまりにも小さく見えながら、しかしあまりにも強大だった。


彼はゆっくりと手を差し出した。


体内の超能力が脈動した。


それは単なる気流ではなく、【法則感知】との融合によって、周囲の空間を絶対的に掌握する力だった!


「【真空領域】。」

目に見えない波動が、風間 悠真を中心として瞬時に拡散した。


その範囲は広く、前方数百メートル範囲内の全ての変異怪物をもその中に包み込んだ!


全ての変異怪物、体格の大小や実力の強弱に関わらず、瞬時に苦痛に満ちた咆哮を上げた。


彼らの体内のエネルギー波動は乱れ、動きは鈍くなり、まるで何らかの力によって完全に抑圧され、泥沼に深くはまり込んだかのようだった。


直後、風間 悠真は心の中で念じ、【風の刃】を発動させた!


無数の、ほとんど見えないほど微細な風の刃が真空領域の中に何もない空間から現れた。


それらは死神の鎌のように、音もなく怪物群の中を穿ち、変異怪物たちの生命を刈り取っていった。


「ザシュッ!ザシュッ!ザシュッ!」

変異怪物たちは悲鳴を上げる間もなく、その体は無数の風の刃によって粉々に切り裂かれ、空中に飛び散る血の雨と肉片へと変わった。


真空領域の中は、まるで血色の雨が降っているかのようで、その光景は極めて衝撃的だった。


わずか一瞬で、潮のように押し寄せてきた変異怪物群は、風間 悠真一人によって完全に掃討されたのだ!


一匹たりとも真空領域を突破できる怪物はなく、一匹たりとも彼の前で生き残れる怪物はなかった。


真空領域が消散し、空気中には濃厚な血の匂いと変異エネルギーの気配が満ちていた。


地面には、先ほど起こった全てを証明するかのように、変異怪物たちの残骸が山のように積み重なっていた。


里見 心愛、烈火 如歌、艾莉絲、そして姫月 星華は皆、呆然と風間 悠真を見ていた。


その目には驚愕と崇拝が満ちていた。


風間 悠真が強いことは知っていたが、彼の技を見るたびに、「強さ」への認識が再び更新されるのだ。


あの力への掌握、あの瞬時に場を一掃する能力は、まさに神業だった!


彼女たちの努力は、風間 悠真の前では、まるで取るに足らない補助に過ぎないかのようだった。


通信機から朝霧 璃子の声が届いた。


信じられないというような震えを帯びていた。


「エネルギー波動が……完全に消滅しています!全ての変異怪物、瞬時に消滅しました!風間 悠真さん、あなたの力は……私の理解の範囲を超えています。」

風間 悠真はその場に立ち尽くし、表情は平静で、まるで取るに足らない些細なことをしたかのように見えた。


彼は異常区域の奥深くに視線を向け、その目に探求の光が宿っていた。


「これらの変異怪物、体内のエネルギー構成が非常に特殊だ。」風間 悠真は脳内でシステムに言った。


「システム、彼らのエネルギーを吸収することは可能か?」


「ピッ!異常エネルギーを感知。宿主のエネルギーと同源性が極めて高いです。システム経験値またはエネルギーポイントに変換して吸収可能です!」

「吸収を開始する!」風間 悠真はためらうことなく指令を下した。


目に見えない吸引力が風間 悠真の体内から放たれ、地面に残された変異怪物の残骸は急速に萎び、純粋なエネルギーとなって風間 悠真に吸収された。


風間 悠真は、体内の力が再び向上したのを感じ、システム経験値バーも猛烈な勢いで伸びていた。


「ピッ!宿主、おめでとうございます。レベルがLV.6に上昇しました!」

「ピッ!異常エネルギーに特殊な情報が含まれていることを感知。解析中……」

風間 悠真の口元に笑みが浮かんだ。


異常エネルギーを吸収するだけでなく、さらに多くの情報まで得られるとは!


異常区域の奥深くには、さらなる秘密と危険が隠されていた。


だが風間 悠真は微塵も恐れなかった。


なぜなら、彼には全てを圧倒する力があり、そしてまだ未熟ながらも、潜在能力に満ち、彼を限りなく信頼するチームがいるからだ。


「先に進むぞ。」風間 悠真は淡々とそう言った。


そして異常区域のさらに奥深くへと足を踏み出した。


彼のチームはその後ろにぴたりと続き、その目には未知への好奇心と風間 悠真への揺るぎない信頼が宿っていた。


異常事態の根源、古き封印の秘密が、彼らの目の前に広がっていた。

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