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六機の影

廃墟の街・戦闘後――


ロボ武者の残骸が静かに横たわっている。

光一たちは息を整えながら、それを見下ろしていた。


ヴァーシュ・サーペントは剣をしまい、ニヤリと笑う。


「さて、もう少し話す気になったか?」


「お前の目的は何だ?」

光一が鋭い目を向ける。


「目的ねぇ……別に大したもんじゃない」

ヴァーシュは肩をすくめた。


「ただ、面白いものを見たいだけさ」


「面白いもの?」

ルナが警戒しながら聞く。


「そう、例えばお前らが《六機》とどう戦うのか……とか?」


「六機……お前、何か知ってるのか?」

ノアが低い声で問いかける。


ヴァーシュは一瞬、ノアを見つめる。

その瞳の奥には、何かを見透かすような光があった。


「さあな……」


「……とぼけるな」

光一が剣を握る。


「おっと、そんな怖い顔すんなよ」

ヴァーシュは手をひらひらと振る。


「一つだけ教えてやる」


「――六機の一体、“鋼の獣”がこの近くにいる」


「……!」


ノアが微かに表情を動かした。


「“鋼の獣”……?」

ルナが聞き返す。


「まぁ、俺もあまり関わりたくねぇ相手だがな」


「じゃあ、なぜ教える?」


「さっきも言っただろ? 面白いものが見たいんだよ」


ヴァーシュはそう言い残し、闇の中へと消えていった。


光一たちはしばらく無言だった。


「……ノア、“鋼の獣”って何だ?」

光一が問いかける。


「正式名称は《鋼の獣・ゼルフェリオン》」

ノアが答える。


「六機のうちの一体で、最も破壊衝動が強いと言われるAIだ」


「つまり……俺たちの敵ってことか?」


「間違いなく」


「……マジかよ」


ルナが苦い顔をする。


「どうする? 進む?」


光一は剣を握り直し、前を見据えた。


「当然だろ」


「行くぞ、ノア、ルナ」


三人は廃墟を抜け、次なる戦いの舞台へと向かっていった――。

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