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帰還したら平行世界(べつせかい)だった  作者: ネコバーンナックル!
36/45

現在、言い訳中!

目が覚めると、目の前に白い布と白い壁があった。

白い布と白い壁が近すぎて良く見えないので、首を後ろに引こうと思ったが、体が物凄く重い。

”ディードリー”さんが言っていた、”心”と”身体”が死にかけていたのは本当だったらしい。


「・・・これは、”パラーヤ”さん?」頭が半分寝ぼけた状態で、俺はつぶやいた。


首を少し引くと、先程、甘えさせてもらっていた、”胸の双丘”のあわい桜色のつぼみがあったからだ。

俺は、”胸の双丘”のあわい桜色のつぼみを少し見つめ、やっぱり甘えさせてもらう事にした。

十分間ほど”胸の双丘”に赤子あかご状態で、甘えさせてもらっていると上から声がした。


「・・・あの、スイマセン。」消え入るような、物凄く恥ずかしそうな声が上から聞こえた。


”パラーヤ”さんと違う声!その瞬間、俺の頭は覚醒かくせいし、俺の身体は硬直した。五秒間は動けなかった。


俺は、あわい桜色のつぼみを口に含んだまま、上に視線を向けた。シーツを少しめくって、恥ずかしくて顔を

赤くし”プルプル”震えている”プルール”さんと目が合った。また五秒間は動けなかった。


「私、”お○ぱい”は出ないのですが。」物凄く恥ずかしそうに、”プルール”さんが言った。


俺は、口からあわい桜色のつぼみを放し、体が物凄く重かったが、両腕をベットに付いて上半身を起こした。


ベッドの上には、恥ずかしくて顔を真っ赤にした”プルール”さんが横たわっていた。

”プルール”さんは、貫頭衣かんとういの様な服に黒い帯をしていた。脇と腰に白い布が見えるが、ブラジャーとパンツであろう。問題は、貫頭衣かんとういの”胸の双丘”部分の左側が中央にめくれ、ブラジャーの左側が”胸の双丘”の上に

めくれ、”胸の双丘”の左のあわい桜色のつぼみが濡れている事だった。


「このたびは、大変申し訳ありませんでした。!!」

刹那せつなの動きで、ベッドで横たわっている”プルール”さんに、俺は土下座した。


俺は土下座しながら、ベッドに頭をこすり付けて考えた。何で”プルール”さんが、俺の横に寝ていたのか?

1番、俺が”プルールさんを無理やりベットに引き込み、”プルール”さんの”胸の双丘”に無礼を働いた。

2番、”プルール”さんが自分でベットに入って、”胸の双丘”で俺を甘えさせてくれた。

3番、”グレミー”様の指示で、”プルール”さんの”胸の双丘”で俺を甘えさせてくれた。


2番と3番の可能性が、死ぬほど低かった。そして、不意に”モンシアーノ”さんの裏の格言を思い出した。


”女が泣いている時、弱っている時に抱くのは、男のクズだ。無理やり女を抱くのは、それ以上のクズだ。”


(スイマセン、”モンシアーノ”さん。俺、もしかしたら、クズの中のクズになってしまったかもしれません)


俺は燃え尽きて、真っ白い状態でベッドの上で土下座していた。


「・・・あの、私は、自分からタケルさんのい寝をしたので、気にしないで下さい。」

ペタン座りになりながら、恥ずかしそうに”プルール”さんが言った。


(まさかの、2番来たあああ!!)俺は内心大喜びして、真っ白い状態から復活した。


「えっと、何で、俺にい寝してくれたんですか?」俺は、土下座状態から顔を上げて聞いてみた。


「薬が効いて来て容体が安定して来たら、タケルさんが”パラーヤ”さんという方の名前を何度も言って、

”行かないで下さい”とか”抱きしめて下さい”とか”抱きしめさせて下さい”とか言いながら、手足をバタバタ

させていたので、私が手を握ったら、タケルさんが私に抱き着いて、ベッドの中に2人で横になってしまったんですよ。」少し困った様に、”プルール”さんが教えてくれた。


(”プルール”さん、それは”自分から”ではなく、”俺が無理やり”が正解です。”モンシアーノ”さん、

スイマセン。俺は、クズの中のクズになってしまいました。)

俺は再び、真っ白い状態になってそう思った。


「・・・あの、”パラーヤ”さんって、恋人さんですか?」”プルール”さんが、聞いて来た。


「いえ、”パラーヤ”さんは、憧れの人です。”パラーヤ”さんは俺に、本当の”勇者”になれると言ってくれた

優しい女性です。」俺は土下座状態から身体を起こし、少し照れながら言った。


「・・・本当の”勇者”ですか。」”プルール”さんが、不思議そうに言った。


「俺は、異世界<アーシタ>に召喚された時は”勇者”だったんですよ。ただ、女神”サリース”のミスで、もう

1人の”勇者”の塩谷も召喚してしまったんです。魔王”ジュドー”を倒すには、”三種の神器”が必要なのですが、1名分しか”三種の神器”が作られていないので、民衆には受けが良い、明るい性格の塩谷が”勇者”になり、性格が暗かった俺が”戦士”になってしまいました。」自分で言っていて、俺は悲しくなった。


「タケルさん、”勇者”だったんですね!」”プルール”さんが、少し興奮気味に俺を見ている。


「まあ、それからがひどかったです。”勇者”の塩谷、”魔法使い”の真下、”僧侶”の平本と”勇者パーティー”を

組んだのですが、俺以外全く戦ってくれない、魔法攻撃も回復魔法もしてくれない。俺が倒してドロップしたお金やアイテムを、塩谷がリーダーが管理すると言ってすべて持って行かれる。そんな事が続いて、俺は心身ともに疲弊ひへいしていたんです。そんな時、<モクバースの街>で”パラーヤ”さんに出会いました。”パラーヤ”さんは俺に言ってくれました、”勇者”とは困難に立ち向かえる人、困った人を見捨てない”勇気ある者”が”勇者”なんだと言ってくれました。本当に嬉しかった。今まで自分のやって来た事を、ようやく認めてくれる人に出会えたと思いました。」俺は、微笑ほほえみながら言った。


「・・・それで恋人さんに?」少しさびしそうに、”プルール”さんが聞いた。


「いえ、”パラーヤ”さんの心は、2年いや2年半前に亡くなった旦那さんの”ハサーク”さんのモノなので、俺は恋人ではないんですよ。俺は、”ハサーク”さんの父親の”ノアーク”さんに、1週間鍛冶技術を教わったんです。その時、おれの身の回りの世話をしてくれたのが、”パラーヤ”さんです。」俺は、少しさびしそうに言った。


「でも、タケルさんは、”抱きしめて下さい”とか”抱きしめさせて下さい”とか言っていましたけど、

”パラーヤ”さんは、未亡人ですよね?」”プルール”さんが、鋭い質問をしてきた。


「・・・えっと、まあ、少し理由ワケがありまして。」俺は、気まずそうに言った。


理由ワケって、何ですか?」少し怒った様に、”プルール”さんが聞いて来た。


「女性の”プルール”さんには分からない事なんですが、男はある程度の年齢になっても、”女性経験”が無いと

馬鹿にされるんです。俺は恥ずかしながら、半年前に”パラーヤ”さんに出会うまで”女性経験”がありませんでした。その当時、俺は1人で戦っていたので、戦闘能力はかなり高かったんです。逆に、塩谷達は、俺に戦闘をまかせっきりだったので、その辺の雑魚1匹にも負ける弱さでした。そんな弱い塩谷達が、俺の意見をつぶす時に使うのが”女性経験”の話でした。」俺は、暗い表情で言った。


「男性の世界も大変なんですね。」少し驚いたように、”プルール”さんが言った。


「ええ、大変なんですよ。塩谷は大きな街に到着すると、”高級娼館”に路銀が尽きるまでねえ様達と遊び、真下と平本は”高級ホテル”に路銀が尽きるまで入り浸って、快楽をむさぼり合っていたので、”女性経験”は俺が太刀打ち出来るモノではありませんでした。そして、問題なのは塩谷でした。塩谷は困っている人が助けを求めても、第一声だいいっせいは“かね”、お金が無ければ困っている人達の中の美人が美少女に身体で払ってもらおうとする。俺は毎回毎回、塩谷を止めて来ました。その度に、人前で俺が”女性経験”が無い事を馬鹿にしました。真下と平本も便乗して俺を馬鹿にして来ました。俺は、それが嫌で嫌でしょうがありませんでした。」俺は、苦虫にがむしつぶしたような顔で言った。


「・・・・・」”プルール”さんは、無言で聞いていた。


「<モクバースの街>での鍛冶技術の修業最終日の夜、夕飯の時に俺の様子が変だと気付いた”パラーヤ”さんが、温かい”ミギューム”のミルクを持って俺の部屋に来てくれました。”パラーヤ”さんは、俺が悩んでいる事に気付いたので、悩みを真剣に聞いてくれました。俺がみっともなく泣き出しても、”パラーヤ”さんは俺を笑わずに、真剣に悩みを聞き続けてくれました。そして、私で良ければ”女性経験”をしてみる?って言ってくれました。」俺は少し恥ずかしそうに言った。


「え!?”パラーヤ”さんは、未亡人ですよね?」”プルール”さんが、驚きながら聞いて来た。


「・・・ええ、まあ、はい。」俺は、目を泳がせながら答えた。


「俺が鍛冶技術を教えてもらった”ノアーク”さん、言葉より先に”ビンタ”が来る人でした。本人も”ビンタ”した後に謝ってくれたので、本当に無意識のうちに”ビンタ”をするのが癖なんだと思います。俺は”ビンタ”を受け続けていたので、左頬ひだりほほれ上がっていました。そんな俺を優しく治療してくれたのが、”パラーヤ”さんだったので、俺が自分勝手に、だんだん”パラーヤ”さんにかれてしまいまして。」

俺は、目を泳がせながら言い訳した。


「・・・・・」”プルール”さんは再び、無言で聞いていた。


「”パラーヤ”さんは言ってくれました。<モクバースの街>の<ルナーツ坑道>を<ギラ・オーガ>から取り戻してくれた事、”ハサーク”さんのかたきである、青い<ギラ・オーガ>を討伐した事への感謝だと、そして、俺は戦闘は強いけど心は物凄く弱いから、心が壊れる前に女性に悩みを聞いてもらって甘えろと言ってくれました。」俺は、少し恥ずかしそうに言った。


「それで、”パラーヤ”さんに”女性経験”をさせてもらったと。」静かに”プルール”さんが言った。


「はい、お陰様で、塩谷達は”女性経験”で俺を馬鹿にしてくる事が無くなりました。<モクバースの街>を出発する時に、”パラーヤ”さんが手作り弁当を俺に持って来てくれて、”パラーヤ”さんの姿を見た塩谷達の驚愕きょうがくした顔を今でも覚えていますよ。」俺は、笑いながら言った。


「・・・美人なんですね、”パラーヤ”さん。」少し悲しい感じで、”プルール”さんが言った。


「はい!美人です。”プルール”さんと”プルーツ”さんと同じ位に美人です。」俺は、誇らしげに言った。


「!!・・・ありがとございます。お世辞でも嬉しいです。」少し赤くなりながら、”プルール”さんが言った。


「俺は、世辞は言いませんよ。”女性の良い所は口に出して言え、言わなくても分かるなんて男の妄想だ”って、”モンシアーノ”さんに叩き込まれているので、俺は女性に本当の事しか言いません。」

俺は、即答した。


顔を真っ赤にして、”プルール”さんは下を向いてしまった。長い耳まで真っ赤にして、とても可愛い。


「・・・あの、タケルさん。」真っ赤にした顔を俺に向けて、”プルール”さんが言った。


「何です~♪」”プルール“さん可愛いなと思いつつ、上半身を左右にゆっくり揺らしながら答えた。


「・・・タケルさんは、私に甘えたいと思いますか。」

真っ赤で真剣な顔をした”プルール”さんが、聞いて来た。


「!!!」”プルール”さんのいに、左右にゆっくり揺らしていた俺の身体が一瞬で固まる。


「・・・”パラーヤ”さんと同じ位と言うなら、私に甘えたいと思いますか。」

真っ赤で真剣な顔をした”プルール”さんが、再び俺に聞いて来た。


「えっと、”プルール”さんが許してくれるなら、もう一度”プルール”さんに甘えたいなあっと思って

いました。」俺は顔を赤くしながら、”プルール”さんを見る。


「それでは、私にも甘えて下さい。エルフの里を救ってくれた事と、父さんのかたきである<イーフリット>を

倒してくれた事への感謝ですので。」真っ赤な顔をした、”プルール”さんが言った。


「・・・本当に良いのですか?」心の中でガッツポーズを取りながら、俺は”プルール”さんに聞いた。


正直、理性が限界だった。半年前、”パラーヤ”さんと愛し合って以来、女性の全裸を見ていなかった。

夢?の中で、”ディードリー”さんと”パラーヤ”さんの全裸を見て、現実世界で”プルール”さんの”胸の双丘”を

見て、理性のタガが外れそうだったのだ。


少し顔を赤くしながら、”プルール”さんはペタン座りから両膝立になり、俺の方に近づいて来てくれた。

俺は、貫頭衣かんとういの様な服を締めている黒い帯のはじを両手でゆっくり引く。

引く、引く?引く!?薬の影響なのか、指先に力が入らず帯を引けなかったのだ。


(<イーフリット>めええええええ!!)<イーフリット>の左側の首に<ファストールの剣>を突き立てた時以上の殺意がいた。


俺は焦りながら、指先に力の入らない両手と”プルール”さんの”Cの胸の双丘”を何度も見比べた。


「ふふふふ、はいはい。」俺の様子を見て、少し笑いながら”プルール”さんが自分で帯を引いた。


帯を手早くまとめて自分の横に置き、”プルール”さんは貫頭衣かんとういの様な服も勢い良く脱ぎ、帯の隣に置く。

下着姿の”プルール”さんになった。


”プルール”さんが、ブラジャーの中央の上下のボタンを外すと、”プルール”さんの”Cの胸の双丘”が、

”プルン”と現れた。真っ白い肌と形の良い”胸の双丘”、そして左右のあわい桜色のつぼみが、俺の目の前にあった。


「・・・綺麗だ。」思わず、口から思った言葉が出た。


今日は、夢?の中で”パラーヤ”さんと””ディードリー”さんの全裸を見たが、遜色無そんしょくない美しさだった。


俺は無意識のうちに、”プルール”さんの”Cの胸の双丘”にゆっくりと両手を伸ばしていた。


俺の両のてのひらが、”プルール”さんの左右のあわい桜色のつぼみわずかに触れると、”ん!”と”プルール“さんが声を

上げたので、両のてのひらを止める。


「痛かった?」俺は、”プルール”さんに聞いた。


”プルール”さんは、小さく頭を左右に振り”大丈夫”と言ってくれたので、両のてのひらを進める。

”プルール”さんの形の良い”Cの胸の双丘”が、両のてのひらによって”プニュン”と軽く潰れていく。そして、

俺は両手の指が動き、両手の指が動き?両手の指が動き!?


俺は、薬により自分の両手の指が動かない事と、感触を感じられない事に気が付いた。


「・・・嘘だろ?」俺は思わず、”プルール”さんの”Cの胸の双丘”から手を放し、両手を見た。

自分の大好物を食べているのに、自分に現在は味覚が無い。そんな状況だった。


俺は泣き顔にながら、指先に力の入らない両手と”プルール”さんの”Cの胸の双丘”を何度も見比べた。


「大丈夫、”グレミー”様が、身体を治す薬を買いに行ってくれていますから、後でいっぱい私に甘えて

下さい。」

そう”プルール”さんは言って、俺の両頬りょうほほを両手で軽くはさみ、”Cの胸の双丘”の左側へと導みちびいた。


「先程、私に甘えていたので、お口は使えますよね?」そう”プルール”さんは言って、あわい桜色のつぼみの前に、俺の顔を持って行った。


俺は、”プルール”さんの細い腰に両腕を回し、左側のあわい桜色のつぼみに甘えさせてもらった。


二十分間ほど”胸の双丘”に赤子あかご状態で、甘えさせてもらっていると、俺の両頬りょうほほを両手で軽くはさみ、

”Cの胸の双丘”から俺の顔を離した。


「そろそろ、”グレミー”様が帰って来る頃です。準備をしないと。」

俺の両頬りょうほほを両手で軽くでながら、”プルール”さんが言った。そして、ベッドから降り、ブラジャーを取って前屈みになった。


「!!」女性が、ブラジャーを付けるところを始めて見た。前屈みになった事で、俺の目の前に”プルール”さんの白いパンツと”腰の白桃”があり、俺の身体は硬直した。


俺は再び、無意識のうちに、”プルール”さんの”腰の白桃”にゆっくりと両手を伸ばしていた。

そして、”ピタリ”と両手が止まる。


(これ、勝手に”腰の白桃”に触ったら怒るかな?いや、この流れなら許してくれる。でも、”グレミー”様が来てしまう、いや、準備があると言っていたので、少しは時間があるはず!)俺は、心の中で葛藤かっとうした。


”プルール”さんが上半身を起こして身体が真っ直ぐにし、俺の方に振り向く。俺は一瞬で、両のてのひらをベットに押し付けた。


「ん!?どうかしましたか?」”プルール”さんが、俺に聞いて来た。


「いえ!何でもありません!!」俺は、ポーカーフェイスで答えた。


”プルール”さんが、貫頭衣かんとういと帯を装備して、えりぐりから金髪の髪を抜き終わると同時位に、玄関のドアを

ノックする音が聞こえた。


「は~い。」”プルール”さんが、玄関に向かう。そして、”グレミー”様と一緒に帰って来た。


「タケル君、目が覚めたんだね、心配したよ。」”グレミー”様が言ったが、少し笑顔が引きつっている

気がする。


「心配かけて、スイマセン。いや、今回は本当にヤバかったみだいですね。」俺は、笑顔で答えた。


「遅くなってスマナイ、<イーフリット>の血液の怪我を治す薬を買って来たよ。<ハイ・ポーション>だ、使ってくれ。」”グレミー”様が、ふところから<ハイ・ポーション>を取り出した。


「えっと、<ポーション>はダメで、<ハイ・ポーション>は特効薬なのですか?」

俺は、聞き辛かったが”グレミー”様に聞いた。


「タケル君、<ポーション>は、使った本人の身体の細胞を活性化させて、怪我を治療します。

<ハイ・ポーション>は、<ハイ・ポーション>の中に込められた、高等回復魔法によって怪我を治療するので、<イーフリット>の血液の怪我は活性化されずに治療できるんだよ。」”グレミー”様が、説明してくれた。


「・・・・・」俺は、無言で<ハイ・ポーション>を見つめていた。


「さあ!早く飲んで、私と”プルール”を安心させてくれないか?恩人に怪我を負わせたままでは、

心苦しいしね!」”グレミー”様がそう言い、”プルール”さんも笑顔でうなずいていた。


「・・・それでは、ありがたくいただきます!」俺はそう言って、<ハイ・ポーション>を一気に飲んだ。


俺の身体は白く光り、力が内側から溢れてくる感じがした。白い光が収まると、俺は両手を握り拳に

してみた。”メキキ!!”と音がするほど思い通りに力が入った。


「ありがとうございます!両手にちゃんと力が入ります!!」俺は両手を、開け閉めしながら”グレミー”様に

言った。


「良かった。本当に良かった。」”グレミー”様が、嬉しそうに言った。


俺は部屋の出口にある鏡の前に行き、包帯といた。頭皮にあまり髪が残っていない様な、酷い火傷をした俺が写っていた。俺は左手で、頭の右上の皮膚をつかむ、皮膚の下に髪の毛の感触があり、俺はみを浮かべた。


頭の右上の皮膚をつかんだ左手を、勢い良く下に引く。ルパ○3世の変装の様に、”ベリベリベリ”と皮膚が

がれ、髪の毛と新しい皮膚が現れた。


「”プルール”、手伝ってあげなさい。」”グレミー”様が、”プルール”さんに言った。


「はい!」”プルール”さんは嬉しそうに答えると、俺の上半身の包帯を全部解き、火傷を負った皮膚を

いでくれた。


「ありがとうございます、お陰様で綺麗に完治しました!!」俺は笑顔で”、グレミー”様に礼を言った。


「うんうん、良かった。ところで、タケル君にお願いがあるんだ。」

最初は笑顔で、次に真顔になった”グレミー”様が、俺にお願いを言って来た。


「えっと、何でしょう?俺にお願いって?」俺は、”グレミー”様に聞いた。


「実は、<シャングリーの街>で買えた<ハイ・ポーション>はそれ1個なんだ。何でも、近いうちに大掛かりなモンスターの討伐をするので、<ハイ・ポーション>を買い占められたと言っていた。今回の

<ハイ・ポーション>は金貨30枚で買えたが、次はいくらになるのか。」

”グレミー”様が、暗い顔で言った。


「金貨30枚!?普通、金貨10枚でしょう?値段が3倍なんて!!」

俺は、<シャングリーの街>のボッタクリに驚いた。


異世界<アーシタ>のお金の価値は、小銅貨=100円・銅貨=1000円・銀貨=10000円・

金貨=100000円である。


「・・・すまないが、私はエルフの王だ。国民を助ける義務がある。」辛そうに、”グレミー”様が言う。


「えっと、それで、俺にお願いとは?」俺は、”グレミー”様に聞いた。


「エルフの民の為に、タケル君は私と外貨を稼ぐ為に、モンスターと戦って欲しい。」

”グレミー”様が、真剣な顔で言って来た。


「えっと、いや、あの。」俺は口ごもった。


「・・・タケル君、君は、私のお願いを聞いてくれるはずだよ。」”グレミー”様はそう言って、”プルール”さんを見て、”プルール”さんの”Cの胸の双丘”を見た。


”プルール”さんは、”?”な顔をしていたが、俺は焦っていた。

(もしかして、知っている?俺が”プルール”さんの”Cの胸の双丘”に、甘えていた事を知っている?)


「”プルール”、<ピティーカ>は美味おいしいよね。」”グレミー”様が、”プルール”さんに聞いた。


<ピティーカ>は、ビーチボールサイズの果物である。

形は桃で、甘さは桃の数倍あり、食感は柿の超高級フルーツである。主に、王族や大臣、上級貴族が

このんで食べている。


「はい、とっても美味おいしいですよね!でも、収穫出来るのは、もう少し先では?」

”プルール”さんが、微笑ほほえみながら答えた。


「・・・そうか、<ピティーカ>が手に入るのは、もう少し先か。もうちょっとで手が届く。」

”グレミー”様はそう言って、俺を見た。


俺は”ガクガク”震えていた。”プルール”さんは、”?”な顔をして俺を見ていた。

(バレてる!”プルール”さんが、ブラジャーを付けている時に、俺が”腰の白桃”に触ろうとしていたの

知ってる!!)


「・・・あの、”グレミー”様、ちょっとお話良いですか?」俺は、焦りながら”グレミー”様に言った。


「ん!?何かな?」”グレミー”様が笑顔で答えた。目は全然笑っていなかったが。


「モンスター討伐には喜んで行きますので、俺の話を聞いて下さい。」

俺は再び、焦りながら”グレミー”様に言った。


「ん!?何かな?」今度は本当に、”グレミー”様が笑顔で答えた。


「俺、<ハイ・ポーション>を持っています。」俺は、”グレミー”様に言った。


”グレミー”様と”プルール”さんが、驚いた顔で俺を見ている。


「・・・あ、そうなんだ。それは、早く言わなくて悪い事をした。だが、モンスター討伐には、

来てもらうよ!!」一瞬動揺したが、”グレミー”様は強く俺に言った。


「俺、<ハイ・ポーション>を100本以上持っています。」俺は再び、”グレミー”様に言った。


”グレミー”様と”プルール”さんが再び、驚いた顔で俺を見ている。


「えっと、ちょっと待ってくれるかな?タケル君は、<ハイ・ポーション>を100本以上持ってると?」

左手ので顔をおさえながら、”グレミー”様が言った。


「足りませんか?なら急いで作るので、<薬草>と綺麗な水を用意してくれませんか?」

俺は、”グレミー”様に言った。


「いやいやいやいや!タケル君、今、”作る”って言わなかった?」動揺した”グレミー”様が、聞いて来た。


「言いましたけど、何か問題でも?」俺はそう答えた。


「いや、<ハイ・ポーション>を作るには、<薬草>を煮詰めた液体と教会の<聖水>で<ポーション>が

出来る。それに、高僧による高等回復魔法を<ポーション>に込めて、<ハイ・ポーション>が出来るんだ。<ハイ・ポーション>を個人で作るには、”僧侶”で”特殊スキル”<錬金術>を持っていないと出来ないんだ!!」”グレミー”様が、そう言った。


「そうですね、俺も自分で<ポーション>作る前は、教会の<聖水>を買って作っていました。ただ、教会の人って”お布施”が少ないと嫌な顔をするので、<聖水>ではなくただの水で作ってみたんですけど、やっぱりダメでした。自分なりに、かなり色々と調べて色々実験したんですけど、失敗しました。それで悔しくて

<ポーション>の瓶を両手で力一杯握りしめていたら、魔力がこもって<ポーション>が出来たんです。

やっぱり、元”勇者”でも魔力は特別なんですかね?」

俺は、笑いながら言った。


「え!?元”勇者”?タケル君は、”勇者”だったの?」”グレミー”様が、驚いて聞いて来た。


「はい、先程、”プルール”さんには話したんですけど、俺は召喚されてきた時は”勇者”だったんです。

民衆受けが良いとこ事で、王様が塩谷を”勇者”に俺は”戦士”に職業を決められてしまいました。」

俺は、少し落ち込みながら言った。


左手でステータスを出現させて、俺のステータスにある魔法の一覧を、”グレミー”様と”プルール”さんに

見せた。


「ね!俺が”勇者”だったら、これだけの魔法が使えたんですけど”戦士”なので使えないんですよ。

ただ、”勇者”の魔力は特別らしくて、聖なる力が物に込める事が出来るみたいなので、俺は路銀を稼ぐのに

助かりました。」俺は、笑いながら言った。


「路銀を稼ぐとは、<ポーション>を売ったのかね?いくらで?」”グレミー”様が、少し怒ったように聞いた。


「そうですね、<ポーション>1本を銅貨5枚で売っていました。流石さすがに、瓶代と宿代は欲しかったので、この値段で売り続けました。」俺は、素直に答えた。


「!!タケル君は、<ポーション>1本を銅貨5枚で売っていたの?普通は金貨1枚なのに!?」

”グレミー”様が、驚いて言った。


「はい、”パラーヤ”さんとの約束で、困った人達は助けようと思いまして。<ポーション>を作っているうちに、魔力をさらに込めると<ハイ・ポーション>が出来る事が分かって、銀貨1枚で売るようにしました。」俺は、笑いながら言った。


”グレミー”様と”プルール”さんは、驚いて固まっていた。


「とりあえず、<ハイ・ポーション>を100本出しますので、エルフの戦士達にくばって下さい。使い終わったら、瓶を洗って帰して下さい。エルフの里を出る時までに、新しい<ハイ・ポーション>を作って置いて

いくので。」俺は、”グレミー”様に言った。


「・・・タケル君、何で君はそこまでしてくれるんだい?<シャングリーの街>の人間の事を気にしてくれているのかい?それとも、別に何かあるのかい?」”グレミー”様が、真剣な顔で言った。


「そうですね、<シャングリーの街>の人間がした事は、大変申し訳ありませんでした。でも、俺が

<ハイ・ポーション>を渡すのは、別の理由です。」俺は、微笑ほほえみながら言った。


「理由を聞かせてもらえるかな?」”グレミー”様が、真剣な顔で聞いて来た。


「”グレミー”様、世の中には<ハイ・ポーション>100本よりも、価値のあるものが存在するんですよ。」

俺は”プルール”さんを見て、”Cの胸の双丘”を凝視した。


「なるほど、タケル君の言い分は良く分かった。どうやら、本当に善意の様だね。」

”グレミー”様も、プルール”さんの”Cの胸の双丘”をチラリと見て、理解してくれた。


俺と”プルール”さんと”グレミー”様は居間に移動して、俺は<アイテムボックス>を出現させて、テーブルの上に100本の<ハイ・ポーション>を置いた。


「本当に、<ハイ・ポーション>を100本持っていたんだね。」

テーブルの上に並べられた、<ハイ・ポーション>を見て”グレミー”様が呟いた。


「はい、何となく癖で<ハイ・ポーション>を100本位ストックしとかないと、不安になるんです。」

俺は、苦笑しながら言った。


「ありがとう、では、有り難く使わせてもらうよ。」”グレミー”様は、俺に礼を言い玄関の外に出た。

玄関を出ると、腰に差してある魔法の杖を右手で構える。


「<風の王、ウイーン・ダーム!汝の偉大なる翼に我が声を乗せたまえ、彼方にいる友に我が声を、

”ミーヤ・ゲーニ・ヒーヨ・コマン・ジュースト”!!>」呪文を唱え終わると、魔法の杖から

1枚の大きな鳥の羽が出て来た。それを”グレミー”さまは、左手でつかまえた。


「<”あー、あー、あー”>」大きな鳥の羽をマイクの様に構えてしゃべると、大きな声になった。


「<”エルフの里のみんな、私は”グレミー”です。たった今、<ハイ・ポーション>が100本手に入りました。

怪我人のかず以上に<ハイ・ポーション>はあるので、焦らず”プルール”と”プルーツ”の家まで取りに来て

下さい。全部無料で配布しています。繰り返します、怪我人のかず以上に<ハイ・ポーション>はあるので、

焦らず”プルール”と”プルーツ”の家まで取りに来て下さい。」

”グレミー”様が、嬉しそうに言った。


”プルール”さんと”プルーツ”さんの家に大勢のエルフがやって来た。みんな口々に”グレミー”様と”プルール”さんに感謝の言葉を言っていた。俺は見つかるとマズイので、部屋に戻って隠れていた。


「本当にありがとう、タケル君。これで本当に、<イーフリット>との戦いが終わった気がするよ。」

笑顔で、”グレミー”様が言った。


「どういたしまして、俺も”勇者”の魔力が役に立って良かったですよ。」俺も、笑いながら言った。


「タケル君、私はどうしても君に(れいがしたい。タケル君の<ファストールの鎧>と<ファストールの剣>を私に強化させてくれないかな?タケル君の魔力を消費するが、<ファストールの鎧>と<ファストールの剣>の防御力と攻撃力を上げる事が出来る様に風魔法の刻印をしたいのだけど。」

”グレミー”様が、有り難い提案をしてくれた。


「助かります、最近かなりモンスターが強くなって来ていたんで、良かったです。」

俺は、笑いながら答えた。


「タケル君の<ファストールの鎧>と<ファストールの剣>を強化するのに、1週間位かかるけど

良いかな?」”グレミー”様が、聞いて来た。


「了解です。俺はその間、モンスターを討伐して待っていますよ。・・・あの、1つお願いがあるのですが、

モンスターを討伐している間、”プルール”さんと”プルーツ”さんの家に、このままお世話になりたいなあと

思いまして。」

俺は”もじもじ”しながら、”グレミー”様にお願いしてみた。


「・・・まあ、私はエルフの王として、許可はしよう。ただ、”プルール”と”プルーツ”の許可がもらえるかは

分からないよ。」少し引きつった笑みしながら、”グレミー”様が言った。


「私は、良いですよ!」笑顔で、”プルール”さんが言った。


「私は、絶対嫌だから!!」バタン!とドアを開いて、”プルーツ”さんが怒鳴って来た。


”プルール”さんと同じ、貫頭衣かんとういの様な服に赤い帯をしていた。


「起きたの!”プルーツ”。」少し動揺しながら、”プルール”さんが言った。


「あんなに大きい声と音がすれば起きるよ。それより!!私は、タケルが家に泊まるのは、絶対嫌だからね!!」”プルーツ”さんが、俺をにらみながら言った。


「”プルーツ”!タケルさんは、大怪我をいながら<イーフリット>を倒してくれたのよ!!」

少し怒りながら、”プルール”さんが言った。


「はいはい、”プルール”は良い子だもんね。良い子でお人好しだもんね。」

少し馬鹿にした様に、”プルーツ”さんが言った。


「何が言いたいの!”プルーツ”!!」怒りながら、”プルール”さんが言った。


「”プルール”は、危機感が無さ過ぎるって言っているの!タケルは男で、私達は女なんだよ!」

”プルーツ”さんが怒鳴った。


「タケルさんは、そんな人じゃない!!」”プルール”さんが、怒鳴り返した。


「本当に”プルール”は、良い子でお人好しだね。さっき、タケルが”プルール”のおし」

”プルーツ”さんが、俺をにらみながら言った。


「ゴホン!ゴホゴホ、いや、スマナイ。ここに来る途中に携帯食を食べたんだが、気管に入ってしまってね、ゴホ。」目を泳がせながら、”グレミー”様が”プルーツ”さんの言葉をさえぎる様に言い訳をした。


「もう、いい!!私は、タケルが家に居る間は、”ミリーリ”の家で寝泊まりするから!!」

”プルーツ”さんは、そう言って部屋から出て行ってしまった。


「もう!”プルーツ”ったら、失礼な事を言って!!」ぷりぷり怒りながら、”プルール”さんが言った。


「・・・まあ、知らない人間が家に居たら、正しい反応だと思うよ。」俺は、苦笑にがわらいをしながら言った。


(何で、”プルーツ”さんが、俺が”プルール”さんの”腰の白桃”に触ろうとしていたの知ってる!!もしかして、俺が”プルール”さんの”Cの胸の双丘”に、甘えていた事も知っている?”グレミー”様も”プルーツ”さんも、

どうやって俺の行動を知ったんだ?エルフ、ええええ!!)俺は内心、”ガクガクブルブル”と震えていた。






























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