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一緒に背負いたいすべてを…  作者: 364日のサンタ
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十五話 年明けと初詣

遂に年末三十一日になった。でも昨日のゲームのしすぎでかなり気分が悪い。更に父さん達も二日酔いで死にかけている。なえは全然元気だいつもこうなるんだよな何故か

「ねぇ〜今から外行かない?」

「イヤダ〜頭がいたんいだ」

「そうなの〜でも外雪降ってるよ!」

「だから嫌って言ってるじゃん」

ヤバいまた体の底からせり上がってくるような吐き気がした急いでトイレに駆け込んだふう少し落ち着いたかもトイレを出るとなえが

「気分転換になるかもよ〜」

「本当に」

「ほんとにほんと」

「わかったよ〜」

外に出て気付いた。体が寒いを通り越して痛いと言っている気がするてかもう手の感覚がない気がする。

「わ〜雪がたくさん降ってるよ」

子どものようにはしゃぐ姿を見るとまだ小学生な気がした。でも本人にそんなこと言ったらタイキックされてしまうかもしれないから止めておこうさて何処を歩くんだろう

「何処を歩くの」

「えぇ〜もっちろんコンビニまで」

コンビニかここからだと三十分ぐらいはかかるかな。それに僕は全く道を覚えてないからなえだよりになっちゃうんだよな。そしてなえは筋金入りの迷子毎年三歩するたびに途方もないところへ誘われる。そして最後は父さん達に電話して事なきを得る。これがルーティンなんだよな。さて今回は山かそれとも廃病院か何処に連れてってくれるんだろうかと考えてるとその考えを読まれたのか

「もう私だって高校生だよ迷子になるわけ無いじゃん」

「そうだな期待しておかないでおく」

「ひっどっい〜」

「だってそうだろ毎回毎回変なとこに連れて行くんだから」

そう見た目は幼く可愛いがその正体は悪魔そのもの一度人を外に連れていけば最後は帰れなくなる。例えそれが高校生になろうとも変わることはなかったみたいだ。あれから少し歩いたがすでに迷子。そもそもなえ自身コンビニへの道は覚えていなかったらしく適当に歩けば着くと思っていたらしいが、全く着かず今に至っている。そして今いるところは簡単に言うとトンネルがあるがもう使われてなさそうな場所因みに一回も車は通っていない

「やっぱり変わらないんだな」

「変わったよ前よりバリエーションが増えた」

まさしくすごいでしょと言わんばかりの笑顔をこちらに向けている

「すごいけど人を巻き込まないでくれ」

「友達が一人消えちゃったんだよね」

「えぇ?!でも嘘だろ」

そしてここでなえの得意な技。そう相手を段々と恐怖に陥れること。不穏なことを言って相手を不安にし、実体験のような嘘をつき相手を恐怖に陥れる。やっぱ天使じゃなくて悪魔だろでも本人曰く天使だとか

「うっそだよでもこのトンネルで人が行方不明になったことはあるんだって…」

スマホ見ながら喋る姿見てこれカンペ読んでるなと思った

「カンペ読んでるのバレてるぞ」

「いや実際にこのトンネルの名前から検索ででてきて」

そう言われてトンネルの名前を見たあとなえのスマホを見ると確かに名前のミスはないしてことはここ本当にヤバいところなんじゃ

「早く離れよう」

「うんそうだね」

そう言ってまた歩きだしたそして次についた場所は近くの商店街だった

「懐かしいね〜」

「ここって懐かしいっけ」

僕はこの商店街はあまり見たことがない気がするでも確かに昔に来たような記憶もあるようなそんな感じの記憶霞がかかってて見えないようにされている気がする 

「ここは私と初めてあったところだよ」

「そうだっけ」

「うん彼方が彼方のお父さんに連れられてる時にたまたまあってお父さん達は何処かに行くから二人で遊んでなさいって言われたの私はまだ覚えてるよ」

「そうだったような?」

「なんで疑問形なの〜」

「なんでってだってあのときはさ…」

「確かにね〜今ほど元気よくなかったもんね」

元気なかったのかなまぁそう見えてもおかしくはないかあの時は一生やってこないで欲しい。そう願いたい時だったのは覚えてる

「でも私は必死に元気にしようとしたんだよ」

そう喋りながら今さっき買った肉のコロッケを頬張りながら自慢げに語る

「例えばご飯食べさしたりさ川に落としたり、迷子になってみたり、石をぶつけたり、凧揚げをしたり色々」

「なんかそんな事をされた気がする」

「それで少ししか覚えてないってひどくない」

とても膨れた顔になりがらこちらを睨んでくる顔は怖いというより可愛いが勝ってしまうほど美人な気がした

「ねぇ私見て怖くないって思ったでしょ」

「いて〜よやへてくれ〜」

口を左右に引っ張られなんとか誤り許してもらえた

「今度からは気おつけてね」

そう言いながらまた別の場所にたどり着いた大きな木がありその木の枝からブランコがぶら下がっているそんな小さな公園だった

「ここね私が拾われた所なの」

ここで拾われたのか夕日が沈みながら風でブランコが揺れているの眺めながらなえは続ける

「その日はさ今日みたいにきれいな夕暮れ時で泣き声がしたんだってでブランコに近づいたら私がいたっんだって」

「そうだったんだ」

「ねぇ彼方は彼女いる?」

「えっ!」

いやいないでもその瞬間希望さん思いついてしまった。でも希望さん周りが不幸になることを望まないだからより近づくことはきっと嫌がるはずだ。でもなそんな事を考えていて回答が少し遅れてしまった。

「いないかな」

「フフ〜んいるんだ」

「なんでわかるんだ」

「少し考えたでしょうそれはいるってこと」

「はぁ〜お前には何も隠せないな」

「でしょでしょ」

「でお前は」

「私はいるよでももしかしたら叶わなくなるかも」

「なんでだ」

「だって昔から一緒だったけど他所に負けそうだからでもまだあきらめてないからあっこれ飲んでね」

そう言って出されたお茶飲むと何故か眠気がいきなり襲ってきた。そして目覚めると頬に何故か若干温かさを感じた。周りを見るに父さんの実家に戻って来たみたいだ。そしてふと時計を見るとすでにカウントダウンが始まろうとしていた。急いで父さん達がいる部屋に行くと

「お前やっと起きたか〜」

そう喋る父さんがいた。すると座ってたなえが

「起きるの遅いよ早く早くカウントダウン始まっちゃうよ」

と急かすように横に座るよう指を指すそこに座るとまたなえが

「二人でカウントダウンしようよ」

「えっ!いきなり」

「だってもう時間ないからいくよ」

「三…二…一…新年だ〜」

二人で同時にそう叫ぶ。こうして新年を迎えた。今年は平和に過ごすことを目標に頑張るかそしてその日は眠りについた。次の日は家に帰る日でなえと別れ家に帰ることにしたが

「なえついていきたいな〜」

「でもなそれは流石にだめだろう学校もあるだろうし」

「う~んじゃあたまに遊びに行ってもいいかな」

必死に頭捻って出た答えがそれだった

「別に僕はいいけどさ父さんと母さんがどうするかだしな」

「私は別にいいけどねぇあなた」 

「まぁ僕も問題はないがいいか佐村」

「う~んとなえは一人で行けるの〜どっかで迷子になったてしんないぞ〜」

「また佐村はそうやってからからうだから」

「私は大丈夫だもんねぇだからいい?」

必死にジャンプしながらお願いしている。後ろ姿は完全に子どもそのものでまた幼さを感じた。そして長い話し合いの末なえは休みの間は家に来ることになった。そのためか帰りの車ではとても楽しそうに学校であった事を話していた。こんな時に自分も話したほうがいいかなと思って、自分も学校であったあれこれを話していると

「へぇ~そんなことがあったんだ」

「でもなえすごいなそんなこともできるなんて」

「ヘヘ私いつも頑張ってるからもっと褒めてよ〜」

そう言いながら車の揺れに合わせて体を横にふる姿は一瞬自分に妹ができたような錯覚を感じた。やっぱりとっても可愛いと思いながら家に帰り着いた。なえに部屋を案内した後自分の部屋でスマホを確認していると希望さんから初詣に行かないかという誘いがあったメンバーはいつものメンバーらしい

「な〜にみてるの〜」

「わぁ」

急に後ろから現れたのはたぶんあらかた荷物を片付けた。なえだった所々ホコリがついてることからかなり大変だったんだなと思いながら友人に初詣を誘われたことを話すとついていきたいと言われた。

「ねぇいいでしょいきたいいきたいいきたい」

そう言いながらただひたすらにごねつづけたので今回は連れて行くことにした

「お願いだから何も言うなよ」

「何も喋らないよ〜だってまたああなってほしくないし…」

最後の方ボソボソと喋っていたので何をいったのかはうまく聞き取れなかったが問題はないかなと思ったので無視することにした

「今日は何食べるの〜」

「何か食いたいのあるか〜」

「私アイスが食べたいかな」 

「アイスってお前夜ご飯だぞ」

因みにここでちょっと説明するとなえはアイスが大好きだそれもクッキーアンドクリームで今知ったのだが夜ご飯をアイスで済ませることが多いらしいいやどういうこと

「だめなの〜」

「まぁいいけど僕はカツ丼頼むけど本当にいいの」

「うんアイスがいい」

そう言って全く聞かなかったからアイスとカツ丼を頼んで食べ終えて特にはすこともなく眠りについた次の日集合場所の駅についた

「おお〜いあけおめ」

そう言いながらこちらに向かってくる人影がたぶん加村だ

「あけおめ」

「あれお前いつの間に彼女作ったんだよ」

「違う幼馴染だよ」

「そうなのか何だ残念」

そう言いながら残念そうにうなだれる

「何してるの」

「希望さんあけおめ」

「あけましおめでとう」

「あけおめ〜」

「あけおめ」

そんな話をしていると希望さん達も集まってきた姿を見ると浴衣を着ていてとてもきれいだなそう見とれていると加村が

「どこに行くんだっけ今日」

「私がよく行く神社に」

と希望さんがかえすそれから歩き出した因みに歩いて三十分ぐらいかかる場所にあるらしい歩いていると何処を見ても浴衣姿の女の人がいっぱい歩いていたそれを見ていると

「何見てるのかな〜彼方は〜」

そう言いながら殺気放ちながらなえが声をかけてきた

「いや別に見てはないよ」

「いや絶対見てたでしょ」

「何を言い合ってんだ〜」

「いや別になんでもない」

「ついたよ」

そう希望さんが言ったのを聞いてその方向を見ると大きな神社の鳥居が見えたその奥ではたくさんの屋台が並んでいるのも見えた。

「早く参りに行くよ〜」

「あなたは元気ね」

そうしてみんなで集まって参拝をし初めての初詣を終えたのだった。

 

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