表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
城崎ガールズ  作者: モリオ
7/17

事故現場

「芽衣、ここが事故現場だよ」

北柳通りに戻り、私たちは『一の湯』の前に来ていた。

「王橋で写真撮影していた時に、道路へ出過ぎてしまって。ひかれたの」

事故の日を思い出し、激しい吐き気と喪失感が襲いかかってきた。

それでも、向き合わなければいけないんだ。覚悟を決めないと、先へ進めないんだ。

「そうだったんだね!」と芽衣は言ったあと、目を瞑り、手を合わせた。

その姿を見て、私も目を瞑り、手を合わせた。

どれくらい手を合わせていただろう。背後から鋭い目線を感じた。振り返ると、誰かが慌てて建物の裏へ隠れるのが見えた。姿を捉えることは出来なかった。

「ん? どうしたの! 愛菜!」

「いや、大丈夫。ごめんね」

「そっか! そういえば、もう15時だね! 旅館に向かおっか!」

「うん!」

時折、後ろを振り返りながら、北柳通りを歩み進めた。

じゃあね。蓮……。

柳の木が揺れていた。私に向かって手を振っているように見えた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ