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45-シュワビルのために生きてるって感じ

「それでねぇ~エルが、槍みたいになってねぇ、ズバンって鬼たちをスパパンって倒しちゃってねぇ~そりゃもう凄いのなんのってぇ~ひっく。そうだよねぇ、エル?」


「ぅん!ボクが、倒したの!ぁ、ますたぁーボクもそれ頂戴!!」


「仕方ないなぁ~エルはぁ~ほら、グイっと行こう?グイッとねぇ!にゃははははは!!」


「ごくっごくっ・・・ぷはっ!これ美味しいね!ますたぁー!!」


 でしょ、でしょ?だよねぇ~とエルにもシュワビルの良さが分かって貰えて良かったです。

 本当にこのシュワビルは美味しくて、ついつい何杯目か分からない程に飲んじゃうってものですよ!ひっく。

 ぁ、前にも言いましたが、これはノンノンアルコールですから、僕が今酔っている様に見えるのは、リーファを誤魔化すためなのであります!

 ですからぁ、これもぉ演技なのらぁ~ひっく。うひゃーこのシュワビルホント美味しいれふよぉー。


「そ、それでどうしたの?そのまま、このスライムの子がダンジョンボスも倒したの?」


「もう!スライムの子って酷いよぉりーふぁあ!エルにはエルって言う、可愛らしい名前があるんだからね!メッ!だよ、メッ!!うにゃあはははは!!」


「・・・本当にシュワビルには酒精は入って無いはずよね?私も酔ってないし・・・もしかして、魔物特有の症状かしら?でもスライムのエルの方は、酔ってないみたいなのよね・・・なんでアンタだけ酔ってるのよ。ハァ、もう訳が分からないわ」


 眉を顰めてどこか凄く残念そうに僕を見てくるリーファですが、いや残念じゃなくて、もしかしたら母性本能の眼差しかなこれ?

 困るなぁ~こんなぷりちぃな仔竜ベビードラゴンな僕だから仕方ないと思うけど、幼女さんが大人の恋愛なんてまだまだ早いのよ?ここは注意しないとねぇ~。


「もう!ダメだよ、リーファさん?あのねぇ、お子様はお子様らしくぅ、健全で清らかな恋愛をするべきでね、昨今の少女漫画とかちょっと行き過ぎだと思うのよ、僕。子供ぽぃかも知れないけど、ピュアで純粋無垢な恋も棄て難いんだからね!直ぐに性描写を図るところが、稚拙な恋愛感しか云々かんぬん」


 饒舌に語る僕、恋愛経験ゼロだとは口が裂けても言えぬ。ですので、僕と恋愛するとピュアなハートフルをお届けしますよ?


《それは良い事を聞きました!何も知らない初心な御主人様(マスター)を誑し込む・・・素晴らしい未来です!滾ります!!》


 近くに肉食獣の気配がして、ビクンと慄いた草食系であるところの僕は少し酔いが冷めました。怖いです。誰かこの猛獣から助けて出して下さシア!!


「ハァーもう良いわよ・・・まぁ無事に帰って来れたんだし、良かったわ」


 少し納得のいかないご様子なリーファですが、僕を眺めるその眼には、安心した様な雰囲気と共にどこか慈愛に満ちた気配がした気がしますが、あの暴君幼女様の事ですから、気のせいですよね?

 でも勘違いだとしても少し気恥ずかしい気持ちになった僕は、話題を変えてしまおうと、まだリーファに話してなかった、とある術をお披露目する事にしました。


「ぁ、ぅん・・・ぁ、そうだ!それでね、僕新しい技と言うか、術を覚えたのでした!どう?見てみたい??」


 ドヤッと自慢するように、リーファに決め顔を見せつけてやりました。


「なによ、暑苦しいわね・・・それでどんな術なの?」


 嫌なそうな顔をしつつも、やっぱり気になるのか催促するように僕の次の行動を促すリーファ、マジツンデレ幼女。


「じゃ、お披露目と行きますかね!エル、ごめんだけど、ちょっと放してくれる?」


「んー分かった!でもまた座るときは、ボクを使ってね!絶対だよ?!」


 僕が分かったと肯定するように首を縦に振ると嬉しそうにして、僕をその拘束から解き放ってくれました。

 それではいっちょやったりますかね!と張り切って腕なんか回しちゃったりして、あの術をお披露目しようとしたら・・・


「お待たせしちゃったわね。ごめんなさいね、リーファ。それにアキクンとエルちゃんも」


「ホントメルにはいい加減にして欲しいよ。あんな格好で外出るとか馬鹿なんじゃないの?もう年を考えて欲しいよ」


「そ、それは流石に言い過ぎじゃないかしら、リサ?」


「ぇーあんな痴女みたいな恰好するメルが悪いんじゃない。久しぶりにあの発作でも出たのかと思ったよ」


 そうお互いに軽口を言い合いながら現れたのは、麗しの君ことメルさんとこのギルドの看板娘リサさんでした。

 すわっと急遽あの術のお披露目を中止して、メルさんのあの姿格好を拝もうと顔を向けてみると、そこに居たメルさんの姿格好は、リサさんと同じギルドの制服に着替え直したものでした。

 む、無念なりと思いますが、ギルドの制服もメルさんが着用すれば、胸どきゅんであります。

 そのギルドの制服ですが、紺のキャビンアテンダントの様な制服で、残念ながらミニスカとはいかず、膝下5cmぐらいのシャネルレングスと言われる長さでした。

 流石はあの有名なブランドさんが提唱するだけあって、その絶妙な長さが何とも言えない塩梅で、新たな絶対領域を生み出してる気がします。

 ちなみにですが、足元はブーツをお召しになって居て、そのブーツとシャネルレングスの絶対領域が素晴らしいのです。

 今回は制服ですから、胸元はぴっちりと閉じていて窺えませんが、少々スレンダーなリサさんの制服を借りているからか、少し窮屈そうな双丘がグイッと前に押し出され、ヒップの方もでぷんと盛り上がっていて、オトコノコはみな総前屈み必至かと思われます。もちのろんで、僕はもう既に前屈みですが、何か?


「ふぅ、やっと来たわね。それでドロップ品の鑑定はどうだったの、リサ?」


 おや?リサさんにドロップ品の鑑定をお願いしてたみたいですね。そう言えば、僕が背負ってた四次元バッグが見当たらないです。

 まぁリーファに全て渡す予定だったから、別に良いのですが、少しは労いの言葉と共に物品の受け渡しについて一言欲しかったですね。


「結構な量で吃驚したけど、流石ダンジョン下層だけあってなかなかの品揃えだったよ。ただ全部ギルドで買い取ったとしても、リーファが希望する物には少し足りないかな」


「そう・・・それは残念だわ。まぁでも足掛かりになっただけでも良しとするわ」


 んー何やらリーファには欲しい物があるみたいだね?ってか結構な量のドロップ品でも手に入らない物って何よ。あのドロップ品の量なら、数年は遊んで暮らせそうなもんだと思うんだけど。もしかしてそうでも無いのかな?ちと気になるから聞いてみるか。


「ぇっと、何か欲しい物があるのリーファ?それにあの四次元バッグにいっぱいのドロップ品なら、数年は遊んで暮らせるんじゃないの?」


「まぁ、ちょっとね・・・リサ、あの量だと幾らぐらいになるのかしら?」


 むむっ、口を濁されたけど、何かやましい物なのかな?場合によっては購入を反対したいけど、リサさんが何も言わないところを見ると、そこまで変な物では無いと思うけどさ・・・本当なんだろうか?


「そうだね・・・まだ詳細な額まではきちんと見積もって無いからはっきりとは言えないけど、さっきアキクンが言ったように、数年は遊び惚けてもお釣りがくるんじゃない?」


 ぉ、おーやっぱりそうなのか・・・いや、ホントリーファの欲しい物って何さ。

 あの自堕落な生活を望む怠惰幼女様が、その数年を蹴ってまでも欲しい物って本当に気になるんですが。ここは強引にでも聞いてみるか?


「やっぱりそうなんですか・・・となると、リーファが欲しい物って本当に何なの?リサさんは知ってるのですよね?」


「ぁー確かに聞いてるけど・・・ここは守秘義務って事にしとこうかな?そう心配しないでよ、アキクン。そう悪い物じゃないからさ。ただリーファなりに、君の主人として見栄を張りたいだけみたいだし」


 イシシっと人の悪そうな笑みって言うよりは、悪戯っ娘みたいな笑顔をリサさんにされてしまったらこれ以上は聞き難いかな。

 リサさんもそう悪い物じゃないって言ってるし、心配しなくても良いか。


「ふん!それより、さっき言ってた術ってのは、どうしたのよ?さっさと見せなさいよ」


「あら、何かしら?私も気になるわね。何を見せてくれるのアキクン?」


「ぉー流石はダンジョン攻略者!成長した姿をお披露目ってのは、ダンジョンで入手したドロップ品の次に、皆を驚かせて楽しませるイベントだよね!いやぁー久しぶりに良いモノが見れそうだわ」


 そう三者三様に期待する眼差しを向けられたら、男としてここはカッコよく決めてやりたいものですね!


「ではお立合い!ここに居るわ、仔竜ベビードラゴンとなる僕ですが、ダンジョンより得られしその新たな御業をお披露目と致しましょう!!」


「・・・アンタ、ホントそれ好きよね」


 そこ!話を折っちゃダメだよ!ちゃんとお約束は守ろうよ!!怪人の皆さんより礼儀を知らないと思われちゃ、恥ずかしいんだからね?


「ゴホン。それでは参ります!レッツ、ショータイム!?」


 お手てを前に突き出し、まるで呪文を唱えるようかのような雰囲気を出しながら瞑想する事暫し。

 すると僕の周りが仄かに煌めきだして、その煌めきが足元に吸い込まれたかと思ったら、幾何学模様の魔法陣が足元に描かれ始め、それが描き終わると、一際眩しい光が僕を包み込み始めました。

 まるで魔法少女の変身シーンさながらに、その仔竜ベビードラゴンの体の輪郭を不確かなものにさせ、ゆっくりと変化するようにその身を変質させ、その光の中から現れたのは・・・


「じゃじゃぁ~ん!人間に変身出来る様になりました!?」


 ぱんかぱかぁ~んとお披露目するように、その場で一度くるりんと回り、平均台での演技を終えた体操選手の様に両手を上げ、ドヤッと決めポーズを決めてやりました。

 ふふふっ、どうよ?吃驚じゃろ?ほれ、拍手喝采キタコレ三唱カモン!?っと、そんなオーディエンスの反応を待っていると・・・


 ぶっしゃぁああああああ!!


 と、まるで間欠泉が噴出した音が聞こえました・・・ぇっ、何事?!!

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