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18-レッテルを貼る事は、その人の在り方を分かり易くするものですが、それでも嫌なものは嫌なのです!貼るならかっこ可愛いのでお願いしたいものです(烙印自重)

「ほら、ここがギルドよ。念のためだけど、アンタ何も喋らないでよね」


「ハイハイ。ちゃんと大人しくしてるって」


「本当でしょうね?アンタが素直に大人しくしてることがあった記憶が無いのだけども」


 一度ドレットさんとこに持っていって、気絶させようかしらと何やら不穏な内容の声が聞こえますが、あの時は思い耽ってる時に突然スカーフェイスを見てしまったためであって、べ、別に強面が苦手って事は無いんだからね!

 それはそうと、やっと来ましたギルド!何だか凄く遠回りして、やっと来れたかって感じがします。

 あの後は、特に問題なくここまで来れましたが、何かまたトラブルに遭うのではないかと警戒しっぱなしで、気疲れが酷いなう。


「まぁ良いでしょ。じゃ中に入るわよ」


 そう言って両開きの扉を押し開いた先にあったのは、荒くれ者どもが集まるそんな暑苦しくも熱気のある・・・・


 ここで突然ですが前から気になってた事があるのですよ。

 カッコーウカッコーウと静かな森で響き渡る閑古鳥さんの鳴き声は心洗われる気がしますが、実際にことわざに用いられると寂しい意味になるのが、少し残念な気がするのは僕だけでしょうか?

 ぁ、どうでも良いですよね、そんなこと。でもまぁ・・・言いたいことは分かるじゃろ?


 扉を開けた先にあったのは、一応人がまばらには居るけど、想像した様な活気のある感じは微塵もしない、そんな光景が広がっていました。


 初ギルドと言えば、古参の冒険者から奇異な目で見られ、そしてその新参者を試すかのように、足を引っかけられたりして問題が起き、そこで主人公の隠しきれない能力が発揮され、ギルドのおさが現れたりしちゃって『今日から君はゴールドランクだ!』なんて展開がお約束があったりしますが・・・これじゃそんな展開は望めないよね?

 もしこんな状況で足を出して引っかけようものなら、狭くもない室内だから普通に避けて、足を出したチンピラが頬を赤らめ恥辱に顔を染めると言う、そんなおっさんの恥ずかシーン誰が見たいんでしょうか?綺麗なお姉さんならその展開に甘んじて挑戦しますがなにか?

 そんなテンプレな展開は何も無いのかと残念がるのは、現代社会に生きる次元を駆る者(サブカルチャーを嗜む者)としては仕方ない事ですよね。


「・・・なんでアンタ急に落ち込んでるのよ?ぁ、さっきのドレットさんとこにって話は、冗談だから安心して良いわよ」


「いやそうじゃなくて、ギルドって活気無いんだなぁって思ってさ」


 大人しくしなさいと言われたので、リーファに寄り添って小声で返事をしてみるとビクッとされた・・・そんなに僕に近寄られるの嫌なのかな?

 別に秘奥ひおうを覗き込もうとかしてるわけでは無いのに・・・いや本当に!

 それに不思議アングルで何故かみえな・・って、べ、別に試し見とかしてないんだからね!!あと見るならメルさんとかの大人の女性のが・・・ハッ!その手があったか!?


「ッ、・・・ってアンタまた何か変な事考えてるでしょ?大人しくってのはその馬鹿みたいな考えも入ってるわよ?」


 また読心術ですありがとうございました。

 読心術のレジストとか無いのかな?もし今度ポチたんと会ったら聞き出さねばなるまいて!


「ハァーまったくコイツは・・・あとギルドについてだけど、この時間帯はこんなもんよ?人が多くなるのは早朝かお昼過ぎぐらいだもの」


 軽く聞いた話だと、早朝はギルドに来た依頼などの受注や確認などで、昼過ぎからボチボチとその依頼を達成した者やダンジョンから帰って来た者たちのアイテム売買などで騒がしくなるそうだ。だからそれ以外の時間帯だとこんなもんらしい。


「あとそうね、夕方から夜間にかけても騒がしいわよ?一応ここは飲食も出来るから、夜になると依頼で儲けたお金でどんちゃん騒ぎするグループとかが居るのよ」


 確かに周りをよく観察すれば、奥に窓口の様なカウンターが見えるけど、その一角を隔てる様にして衝立があって、こちら側にはテーブルとか椅子が並べられ、確かに食事とか出来そうな感じがする。


「へぇーそうなんだ。ここの料理って美味しいのかな?」


「んーそうね・・・私はいつもメルがご飯を作ってくれるからあまりここで食べた事ないけど、まぁ美味しい方じゃない?」


 ほほーっそれはそれは。メルさんの料理も美味しくて、いつもってか一生食べていたいけど、こんな場所でバカ騒ぎしながら食べる食事もなかなかおもむきがあって良いと思うんだよね。

 それにこう云ったとこには話好きも居るはずだから、色んな旅や冒険の話も聞いたりして、それを肴にこうクイっと一杯ね♪・・・もちジュースだよ?(未成年の飲酒ダメ絶対!!)


「じゃ今日はここで食べようよ!メルさんも一緒にさ!!ぁ、でもギルドメンバーじゃないとダメなのかな?」


「ん?別に大丈夫よ。ギルドメンバーじゃない町の人も、冒険者とかの冒険やダンジョンの話とか聞きに来たりして、わざわざここで食べてたりするから。ぁ、でも今日はダメよ?この後用事があるし」


 やっぱりみんな考える事は一緒か。この世界にはテレビとか無いだろうし、冒険話とか最高の娯楽なんだろうね。


「そうなの?残念・・・って用事ってなに?」


「その話はまたあとでするわ。取り合えず今はとっとと昨日の報告とアンタの従魔登録するわよ。ついてらっしゃい」


 とさっさと窓口と思われる奥のカウンターの方に向けて歩き出すリーファ。

 ちぇ、何の用事か知らないけど、僕も冒険話とか聞きたかったなぁ。まぁでもどうせこの世界には長く居る事になるだろうし、機会はいくらでもあるかな。






 カウンターに到着すると、そこには快活そうなお姉さんが待っていました。


「ぉ、リーファじゃん!やっほぉーメルは元気?ってか今日は何の用事かな?」


「おはよう、リサ。メルの方は元気にしてるわ。それでだけど、今日は昨日の召喚魔法の件とそこに居る魔物と従魔じゅうま契約したからその登録をお願いするわ。それとこれ、従魔契約印返却するわ」


「あぃおほよぉー・・・って本当に召喚魔法したの!?しかも成功しちゃってるし!よくメルが許してくれたね?一応業務として従魔契約印貸し与えたけどさ、どうせまた怒られて泣いて返してくると思ったのに・・・ぁあごめんごめん冗談だって」


 メンゴメンゴって快活そうなお姉さんことリサさんが手を合わせて謝ってるけど、絶対本音だったよね?それ聞いてリーファむくれちゃったし。


「フン!そんな事より昨日の事だけど・・・」


 と昨日の召喚魔法でのことを語り始めたリーファの話をリサさんが、ちょっと待ってと一度止めたかと思ったら、用紙を取り出してメモを書き留めながら事情聴取するみたい。


「それでこのベビードラゴンを召喚する前に、結構な数のスライムを召喚しちゃって・・・ひゃ、ご、50体ぐらいだったかしら?取り合えずその子が全部片付けたわ」


 ちょ!今この幼女嘘こきましたよ!!

 物凄く訂正したいけど、喋るなって言われてるし・・・ぐぬぬぅ、まさかこう云う展開を予想してたってこと無いよね?この幼女侮れ難し!?


「50体か・・・結構多いね。。。まぁでも確かにベビードラゴンならそれぐらい倒せるか。ぁ、そう言えばドロップ品はどうしたの?それぐらい多いとドロップ品も多くて大変だったんじゃない?」


「ドロップ品は無かったわ。多分だけど低レベルの魔物だったんでしょ。私が召喚し続けても全然襲ってくる気配も無かったわ」


「そうなの?んーまぁそんなもんかな。でも50体も低レベルとは言え魔物が居る中、よく召喚し続けたね・・・たまに無茶な事を仕出かすってメルから聞いてたけど、あまりメルに心配させちゃダメだよ?メルを怒らすと本当に怖いんだから・・・いやマジで」


 ガタブルと両手で自分を抱きしめながら震えるリサさんの姿からして、相当こっぴどくメルさんに怒られたんだろうなって思うけど、あの女神然としたメルさんを怒らすって何したんだろうか。

 やっぱりお尻ぺんぺんされたのかな?ふむぅ僕もいつか・・・ぶるっと来たけど、流石にそれはメルさんに失礼だから怒らせないもん!


「い、嫌ってほど分かってるわよ」


「いししっ、リーファはそうだろうね。ホント、メルと会うたびにリーファの話ばっかりされるんだもん。メルの次にリーファの恥ずかしい話を知ってるって言っても過言じゃないよ」


「なっ!メルったら酷い・・・り、リサその話は他言無用だからね!特にこの子の前ではしないで!!」


 大丈夫だよ?今さらリーファの失敗談聞いても何も思わないし・・・ぅんぅん、そのネタで強請ゆすろうとか全然思って無いから!!

 取り合えず、いつかリサさんとお茶の約束しないとね♪ゆっくりお茶とお菓子を楽しみながらちょっとした小話を聞くのは、お茶の時間の楽しみですからね♪♪


「ん?なんで??ってそう言えば従魔じゅうま契約の登録だったね。ちょっと待っててね・・・ぇーっと確か・・・ふむふむ。取り合えずリーファのギルドカード出して貰って良いかな?」


 何やら書類に目を通しながらそうリーファにギルドカードの提示を求めるリサさん。


「はい、これね・・・それでどう?時間かかりそう?」


「んーちょっと待ってね・・・召喚魔法で従魔じゅうま契約なんてする人、ここではあんまり居ないからね・・・ふむふむなるほど。ギルドカードにそのベビードラゴンの血を垂らせば、そのまま登録ってなるみたいだから、お願いして良い?ほらこの針を使って、手先をちょっと刺してちびっと血を取れば良いからさ」


 ほいっと小さい針をリーファに渡すリサさん。

 んー正直気乗りしないけど、ここで断ったらあとで怖いし、それと針をちびっと手先に刺して少量の血だけで良いみたいだから、別にそこまで痛くないっしょ。


「分かったわ。アンタちょっと手だして」


 分かりましたよっと手を差し出して、針を受け取ろうとしたら・・・・


 ブスッ、ぶしゃー!!


 ・・・・・ッ、ぎゃぁあああああああああああああああああああ!?


 叫び声を上げず、地面をゴロゴロと転がるだけで澄ましている、この我慢強い僕を誰か褒めて!!


「なによ、大袈裟ね・・・はい、これで良いでしょ?」


「ぇ?ぁ、ぅん・・・あのさ、もう少しその子大切にした方が良いと思うよ?」


 リサさんもっと言ってやって!!この幼女ホントどうにかしないと将来が大変なことになるよ!特に僕の!?


「大丈夫よこれぐらい。それでどんな感じなの?これで終わりかしら?」


 大丈夫じゃないやい!!うわぁあああんホントもう勘弁して下さい!!

 あとで僕の取り扱い説明書とか取り決めとか絶対に話し合おうかと思います!?


「そ、そう?ま、まぁメルがなんか言ってくれるでしょ。ぇーっとそうね・・・ん、多分これで大丈夫だと思う。でももう少し待ってね、ちゃんと登録されたかギルドカード確認するから」


 いやいやここはちゃんと言ってあげて!他人の子でもダメな事はダメってその時に言わないと、ちゃんと理解して学ばないんだからね!!

 ノット無関心社会!?


「分かったわ。ぁ、でも結構かかるなら席に座ってお茶でも飲んでて良い?」


「んにゃ直ぐに終わるから大丈夫よぉーっと・・・どれどれ・・・ってなッ!?」


 ギルドカードを何やら機械ぽぃのに差し込んだと思ったら、あのステータス画面で見た、半透明のディスプレイが投影された。

 そのディスプレイを眺めていたリサさんが驚きの表情を見せたんだけど、なにかマズイのでもあったのかな?


「ぇっ?どうしたのリサ?もしかして従魔契約がちゃんと出来なかったの?まだ血居る?」


 とまだ持ってた針をおもむろに僕に向けてきたので、ズシャーと俊敏の動きでリーファから離れる僕ナイス判断!


「いやそうじゃなくて・・・ぷっ・・・」


「ぷっ?」


「ぷっ、ぷぷぅ、ぷぅあはははははははッ!ナニコレ!?初めて見たんですけどぉ!うひゃぁはははははははッ!!」


 ちょ、どしたの?急にリサさんが大爆笑し始めたんですが。

 ぇっ、なに?そんなに面白いことでも載ってるの??とカウンターに近づきなおす僕。


「ちょ、どうしたのよリサ!な、なにがあったのよ!!」


 そうリーファが聞いても答えてくれずに大爆笑し続けるリサさん・・・ぁ、あまりの騒ぎに何事かとギルドの職員と思われる人や少ないながらにも居た冒険者風の人達が集まって来た・・・。


「ちょ!本当にどうしたのよ!!いい加減話を聞きなさいよ!!」


「くっくっぐふっぷぅあふぅ・・・ひぃひぃ・・だ、だってさ、しょ、しょ・・・」


「しょ?」


「しょ、称号欄に『粘液生物(スライム)の母』ってあるんだもん!?こ、こんなのギルド職員になってから初めてみたよ!!」


 ぷぅあははははははははははははは!!

 とそう言ったかと思ったら、カウンターテーブルを叩きながらまた爆笑するリサさん。

 ってか『粘液生物の母』って何?!僕にも『粘液生物の天敵』って称号あるけど・・・ぁ、そっか、あのスライム群の所為か。

 そりゃあんなに召喚したら生みの母って言われても仕方ないと思う。

 最初こそ呆けてたリーファだったけど、僕と同じ考えに至ったのかハッとした顔をしたと思ったら、リサさんの爆笑にあてられて顔を真っ赤にし始めた。


「り、リサ・・・そ、そのへんに・・・」


「ぐひっ、ぐひゃひゃひゃ!スライムの母って、どんだけ召喚して生み出したのよって話よね!絶対50体じゃないでしょ?その程度でこんなおもしろ称号付かないって!!もう!ちゃんと報告し、て・・よぷぅ、ぐぅあははははははは!!」


 ぁあもうヤメテあげて!リーファが全身真っ赤になってリンゴさんもビックリ!?みたいな事になってるから!

 あとなんか小刻みに震えだして、魔力が漏れ出してるのか、帯電し始めてるから!マズイって!これ絶対全方位に電撃飛ばすヤツだって!!?

 流石に色んな意味で見てられないと思って、僕がリサさんを止めることにしました!

 だってリーファに近い僕が確実に被害受けるもの!!


「り、リサさんその辺にしましょう!これ以上は流石にあぶ・・リーファが可哀想ですって!!」


「いひひひっ・・・だ、だってこんな、す、スライムの母だよ?笑うなって方が無理だって・・・ってぇ?今、君が喋ったの??」


 やっと爆笑が止み、僕の顔をじっと様子を窺うかの様にみるリサさん。

 リーファには、喋るなって言われたけど、これは緊急事態って事で許してもらうとして、取り合えず自己紹介をしよう!


「ぁ、はい。今喋ったのは僕です!仔竜ベビードラゴンのアキクンって名でやらせてもらってます!!」


 と事態の収束を図るために慌ててしまい、芸人の営業先への自己紹介みたいになってしまいました。恥ずぃ。


「・・・ま、・・・」


「ま?」


「魔物がしゃべったぁあああああああああああああああああああああああ!!?」



 本当にリサさんって快活でパワフルな人なんだなぁと、先の笑い声と絶賛叫び中の声を聞きながら、肺活量とんでも無いんだろうなって思いました。

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