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我が忠義を捧げた王がポンコツ過ぎたので、覇道を歩かせてみた  作者: アルふぁん


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ep6 マリンシアの王位継承

時は流れ、俺達は15歳

中等部卒業まで数週間と言う時であった

マリン王国に大きな衝撃は走ったのである。


《マリンディア王 急死》


世界を股に掛け、大々的なニュースとなった


あちこちの国で様々な憶測が流れた


「毒殺された」

「元々病気を患っていた」

「他国スパイによる暗殺」

「内部分裂による暗殺」


正解は、ご病気であった。


これは俺が直接、マリンシアから聞いたから間違いない話だ。

中等部最終学年が半分を過ぎた頃

マリンシアが学校を休みがちになった


マリン王国国王マリンディア様が不治の病に伏せられたとマリンシアから聞いた

マリンシアはマリンディア様の側を離れたがらず。学校を休みがちになったのであった


国葬が行われ、国民から絶大な人気のあったマリンディア王の為、多くの民が涙を流し、弔った


三日三晩の国葬を終え

翌朝、マリンシアの王位継承が発表された


国内の秘書や近衛兵、軍隊などはそのまま引き継がれ

俺の父ビデンはそのまま。マリンシア王の第1秘書官に就任した


中等部の卒業の日、俺達はマリンシア王に会う機会を貰った


「マリンシア、元気だった?大丈夫?」

優しい声でシュカがマリンシアに近寄る


「あぁ、お父様が亡くなり、悲しい気持ちが毎日押し寄せて、涙が出ない夜は無いけれど。お父様は僕に立派な王になれ。と、いつも背中を押してくれていた。だから、僕は頑張らなくちゃいけなんいだ。」

前向きな言葉を振り絞るが、俺には分かる。

マリンシアには自信が無く、不安で押しつぶされそうな中、必死に言葉を選び、絞り出している事を


「マリンシア。頼みがある。」

俺はマリンシアの目をまっすぐ見つめて言った


「トゥレス、どうしたんだい?僕な出来る事であれば...」


「俺は高等部へは進学しない」


「な、何を言っているのさトゥレス!?どう言う事!?高等部を卒業して、トゥレスは僕の第1秘書官になってくれるって約束したじゃないか!?トゥレスが居なくなったら...僕は...僕は...」

マリンシアは驚き、取り乱し、涙目になってしまった


「俺はマリンシアの第1秘書官になって、必ずマリンシアを守り抜くよ。だけどね。マリン貴族学校で学ぶ事はもう無いと思っている。小等部の頃からずっと思っていた。学んで来た事の復習ばかりで、時間の無駄だって。」


「そ、そんな…」


「マリンシアへの頼み事はたった1つなんだ。俺をギルドへ送り出してくれ。」


「何言ってんだよ!?」

俺の肩を引っ張り、ドッドが怒っていた


「俺はギルドへ加盟して、冒険者になる。20歳になるまでの5年を各大陸へおもむき、未達成ダンジョン含め、1つでも多くのダンジョンを制覇し、スキルを沢山この国に持って帰ってくる。マリンシア、頼むよ。俺をこの王都から出る許可をくれよ。約束する。20歳になったら、マリンシアの元へ戻ってくる。そして、父さんには引退してもらい、俺が国王の第1秘書官になる。」

俺はマリンシアの目をまっすぐ見つめて言った


「ならん。」

宰相クルレアである。

クルレアはこの王国の重鎮であった。

保守派の筆頭と言っても過言ではない人物で、絶対王政、他国へ対しても、クルレアの強弁な愛国主義は有名な所であった


「トゥレスよ。お主は数少ない無詠唱魔導士であり、その剣技は剣聖へすら届くと言う者すらおるぐらいじゃ。そんなお主がもし、国外流出し、マリン王国の仇となる可能性が少しでもあるのであれば、許可は出さぬ。これはマリン王国の為じゃ理解しろ。」

クルレアは鋭い眼差しで俺に釘を刺した


「一族全員、腹を切ろう。」

一瞬の静寂を、父ビデンの言葉が切り裂いた


「もしも、トゥレスがこのマリン王国を裏切る事があれば、我がバン一族は腹を切って、マリン王国へ対し、謝罪しよう。それではダメか?クルレア殿。」


「...」

クルレアは押し黙った


「クルレア。トゥレスを信じてあげてくれないかな!僕、トゥレスとはずっと一緒に過ごして来たんだ!トゥレスは!マリン王国を裏切るなんて...そんな事する人間じゃないはずだから!」

マリンシアが珍しく、自分の言葉で、自分の意見を大きな声で宰相クルレアへ投げかけた


「マリン王国への裏切り行為を認めた瞬間より。貴族称号の剥奪。及び国外追放とする。どうじゃ、ビデンよ。」


「はっ!!寛大なご配慮、ありがとうございます!」

父ビデンは片膝を地面に付き、拳を握り締めた


「それじゃあ、俺もトゥレスに着いて行くぜ!マリンシア、俺にも許可を出してくれ!」

ドッドが口火を切ると、ブギンもシュカもそれに続いた


「ならんっ!ならんぞっ!」

クルレアは間髪入れず叫んだ


しかし、その後、ドッド、ブギン、シュカの両親が王室へ呼ばれ

俺と同じ条件でのギルド出向が認められた


「貴族学校を辞め、このような暴挙。王国始まって以来じゃ...」

肩を落とし、不安げなクルレアが呟いた


「トゥレス。僕はみんなと旅は出来ないけど。僕なりにクルレア達の力を借りながら頑張ってみるからね!5年後に、この場で会おう!」

マリンシアの目には、希望が満ち溢れて致た


「父さん、ありがとう...」

俺がそう言うと、父はポンっと肩を叩いてくれた



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