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第8話 ランクアップ(下)

今回で第1章が終わりです。

 そのまま車を走らせること5分――

 目の前に太陽の光がさんさんと降り注ぎ草がその色を輝かせている場所が見えてきた。


「雄太、その先にまず2頭がいるよ!」

「あいよ!」


 エアリアの指示通りに俺は車を走らせる。するとエアリアが言っていた森の中央部の開けた場所に出た。

 目の前にまず1頭が見えてきてそのまま突き進む。


 ドカン!


 まず1頭を撥ねた。

 続いてちょっと左寄りに子供だろうか、先ほどよりは小ぶりなセルクスに向けて――


 ドカン!


 2頭目――とその時、


「雄太、右側から突っ込んでくるよ。躱せる?」


 と無茶ぶりを言ってくるエアリア。けどケガもしたくなければ車も傷つけたくないという贅沢なことを考えてしまう俺。とりあえずシートベルトはしてるけど生まれてこの方横転とかしたことないので、何とかよけるしかない。今はとりあえず加速してやり過ごすのがベストだと思った俺は、アクセルを踏み込んで加速。


 しかし今度は目の前に木が近づいてきたのでそのままハンドルを左に切る。普通なら遠心力で右に傾くのだろうけどもそれもなくスイーッと車は左に曲がっていく。

 それが楽しくて残り3頭の突撃攻撃を右へ左へとかわしていく。すると何かが頭の中に入ってくる。それは感覚というのだろうか、何とも説明はし難い。けれどもとにかく頭の中に入ってきたことを実践してみる。

 目の前から突進してくるセルクスをちょっとハンドルを切って躱すと、ハンドルを思いきり左に切って、右足のアクセルを一瞬戻して左足でブレーキを強く踏み、すぐに右足のアクセルをいっぱいまで踏み込み、ハンドルを元の位置よりも少し切り戻す。所謂逆ハン、またの名をカウンターステアリングってやつだ。すると視界が左にグルンと回転した。

 この操作で車はどう動いたのかというと、早い話ドリフトをしたのだ。それもかなり鋭いドリフト。前輪を中心にして車がほぼ180度回転したことによって、目の前には先ほど俺に突進してきていたセルクスのお尻が目の前にあるのだ。

 ハンドルを元の位置に戻すと、突進して生きていたはずのセルクスを後ろ側から撥ねた。


 ドカン!


「なになに? 雄太、今何をしたの?」


 さすがのエアリアも面食らっているようだ。


「今何かが頭の中に()()()()みたいに入ってきたんだよ。それをやったらこうなった」


 俺は、次のセルクスに向けてハンドルを右に切りながらエアリアに言うと、


「ってことは、雄太進化したんだね!」


 と、何か中二病的なことを言ってくるエアリア。その言葉にカクンとずっこけそうになりながらも4頭目のセルクスを撥ねる。


「進化ってなに?」

「んーとね、雄太の世界でいうと、レベルアップ――みたいな?」

「レベルアップ?」

「うん、その方が雄太にはわかりやすいのかなと思った」

「そか、とりあえず俺は成長したってことなんだな?」

「だね!」

「よし、じゃあラスト行くか!」

「アイアイサー!」


 ――なんか違う気が――まあエアリアだしな――


 最後のセルクスはこれまでのセルクスよりも一回りくらい大きなガタイをしている。俺は最後の1頭に正対する形で車を停車させている。あのまま言ってもなんかやばそうだと思ったからなんだけども――しかし結構離れていると思うんだが、すでに目の前のセルクスが俺を見下ろして来ているような、そんな感じがするセルクス。しかも何やら角が淡く光っている。


「雄太、すぐに車を出して、見日でも左でもいいから躱して!」


 と突然エアリアが血相を変えてそう言ってきた。

 とその時、目の前で何かがきらりと光った。そして――


 バリバリバリバリ!――


 車体の左側に虹色の光と共に車内に耳をつんざくような轟音が鳴り響いた。まるで雷が車体をなぞりながら落雷していったようなそんな感覚だった。


「い、いまのなに?」

()()()()セルクスだよ、()()――」


 涙目で聞いた俺に、エアリアは聞いたことのない名前を言った。そのエルダーセルクスというのは、俺がここで倒した4頭の上位種にあたる魔物で風の魔法を使うのだという。その証拠に角が淡く光っているのがその特徴なのだそうで、さらに()()()()の魔物でもあるという――


「あ、あのさ――アレ、俺たち大丈夫なのかな――」

「んーーー、今の雄太だと逃げる方が得策かもね」


 ――やっぱり?――


 ただ逃げるにしても道は目の前のエルダーセルクスの向こう側か、俺の背後の道かしかないわけで。

さらに、今倒した4頭のセルクスはそのまま放置しておく他今は手がない。


 けど、森の中といえども、ここは行商人の人たちが使う道路でもあるわけで、つまりここで俺が逃げ出せばこの道も使えないままで行商品の人たちは回り道をしなきゃいけないことになるわけで――


 どうすればいいのか、何が最善策なのか――今の俺にはそれを見極める力はないに等しい。だって日本にいたころでも喧嘩には近寄らず、争いごとからも極力避けていた俺。けど、俺は入社してから約8年、たびたび起こっていたデスマーチにも耐え自分の仕事をやり遂げてきた自負がある。それはこの異世界に来てからも同じ。

 そりゃここでは命を懸けなきゃいけないような場面も出てくるだろうし、実際グレイソン達のような連中との対人戦も経験したし、エアリアの力があったとはいえリアルに命のやり取りを経験したことには間違いはない。


 俺は目の前のエルダーセルクスを見たまま動けずにいた。もちろん目の前のくそバカでかい馬もどきの威圧感も半端ないけど、それよりももしかしたらここで俺の人生が終わってしまうかもしれないと思ってしまったからだった。

 目の前の魔物(エルダーセルクス)はBランクかもしれないけど、もしかしたら万に1つの確立で何とかなるかもしれない。最悪の場合エアリアの力を借りればどうにかなるかもしれない――


 相手は()()、人間じゃない――

 けど、だからって強すぎるエアリアの力を借りていいわけじゃない――

 でも聞いた限りだと俺が死ねばエアリアも死ぬことになるんだ――

 でも、強すぎる力は――


「あークソ! そんなことはどうでもいい! エアリアやばいと思ったら力使ってくれて構わない。けど、まずは俺にやらせてくれないか?」

「え? 雄太、()()とやる気なの?」


 メーターコンソールに腰かけたままのちっちゃいエアリアが目をまん丸くする。


「やる! 俺がやらないとまたこの道は使われなくなるし、ギルマスの顔にも泥を塗ることになるから――」

「わかった。じゃあアタシは雄太の補助に回るね!」

「頼んだよ相棒!」

「アイアイサー!」


 返事をしたエアリアがメーターコンソールから背中の羽根を使って飛び出ると俺の頭の上に止まった。

 ルームミラーを俺の頭の上にいるエアリアが見えるように角度調整をして、


「行くぞ! エアリア、しっかりつかまってるんだぞ?」


 ……


 返事がない――


「エアリア?」

「相棒! 相棒って言ってくれなきゃ手伝ってやんない!」

「ちょっ、お前なあ――」

「ダメ、()()()()!」


 そんなやり取りをしている俺たちを尻目に、エルダーセルクスは2発目の魔法を撃ってきた。

 とっさにハンドルを右に切ってアクセルを踏み、何とか躱すことに成功したのだが、頭の上のエアリアはまだ不服そうにぷくっと頬を膨らませている。


「わ、わかったよ、()()。これでいいだろ?」


 という俺にエアリア――もといちっちゃな相棒は満面の笑顔で「うんっ!」と大きな声で返事。


 会話の間も俺は車を進めたことにより、今俺たちはエルダーセルクスの真横まで来ていた。ここで俺は車をドリフトさせてエルダーセルクスの真横からエルダーセルクスの後ろ脚のモモの部分、通称「伴」めがけて車を突進させた。

 しかし――


「雄太、そっちはダメ!」


 エアリアの声が先かショックが先かで、俺たちは車ごと後ろに吹き飛ばされてしまった。

 ぶっちゃけ何がどうなったのか全く分からなかった。


「セルクスの尻尾には毒針もあってね――」

「え、マジ?――」

「マジ!」

「そっかー。どこか弱点はあるの?」

「あるよ」

「どこ?」

「眉間!」

「えと――どうしろと?――」

「アタシが力使っても良ければ――」


 エアリアの力かあ、けど相手はBランクの魔物――ここは仕方ないかな――


「じゃあ、頼むよ――で、どうすればいい?」

「えっとね――」

「正面に持っていく方がいいのかな?――」

「それが一番なんだけど、できそう?」

「わかった、最大限やってみる。エアリアはいつでも魔法撃てるようにしといて」

「アイアイサー!」


 作戦会議も終わり、俺は車を発進させる。

 そしてエアリアは俺の頭の上にふわふわ浮いた状態で魔法を発動状態に持っていく。


 何度かやつの尻尾をたたきつけられそうになったものの覚えたてのドリフトを利用しながらエルダーセルクスの正面に車を持って行った。


「エアリア!」

「まかせて!」


 エアリアが「いっけー!」と掛け声をかけながら魔法を放つ。

 同時にエルダーセルクスの角が強く光ったのでハンドルを右に切って何とかギリギリで躱すことに成功したのだけれどもエアリアの魔法もまたエルダーセルクスが防いだようだったので、エアリアがさっき注意してくれたようにエルダーセルクスの尻尾に気をつけながら車をドリフトさせながらもう一度正面に向かおうとしていてエルダーセルクスの周りを4分の3程度回ったところで、突然エルダーセルクスの頭がこちらを向いてきた。どうやらエアリアの魔法がエルダーセルクスの左目をつぶせたんだなということはわかったけれども、このまま回るのはさすがに愚策だと思い、慌てて停車して回ってきたところを逆走し始めたところに、エルダーセルクスの魔法が飛んできた。何とか躱したものの、とにかく必死で逃げる俺。


「雄太、もう一回やらせて!」

「え?――」

「左目つぶせてるから、きっとエルダーセルクスの左側から近づけばエルダーセルクスの動きが鈍くなるはずなんだ」

「わかった! エアリアに任せる!」


 俺はエアリアの案を受け入れる形で逆走始めた方向により速度を増して車を進めた。

 途中、これまでに倒したセルクスの屍とエルダーセルクスの尻尾にも注意しながら再度ドリフトに入った。エルダーセルクスを中心に車が左に横滑りしていく。

 エルダーセルクスの正面に対して11時くらいになった時にエアリアの体の光がより一層増してきて、12時に差し掛かろうとしたときにエアリアが魔法を撃った。左目が潰れているエルダーセルクスの動きが一瞬遅れたように思えた。けれどもこのままエルダーセルクスの右側に行くと攻撃を受ける可能性もあったので、エアリアが魔法を撃ったところで車を急停止させて左側に逃げようとしたとき、


「ギャアアアア!――」


 と雄たけびを上げたエルダーセルクスの角の光が消えて、右側に倒れた。

 エルダーセルクスが倒れた時に「ズズーン」というような音とともに地震かと思えるような地揺れが起きて森にいた多くの鳥が一斉に森の木々から飛び立った。

 俺も俺で、ハンドルを左に切っただけでアクセルは踏まず車を停止させたまま、状況を見守った。

 しかし、エルダーセルクスは倒れたままでピクリとも動かない。


「やった?――」


 と言おうとしたとき、ポンという音とともに人間サイズのエアリアが助手席に現れて俺に抱き着いてきた。


「やったよ、雄太!」

「やったのか?――」

「うん! やったんだよ!」


 エアリアのこの言葉でようやく実感して、そしてすぐに疲れが一気に体にのしかかってきた。


「ちょっと休ませて――」

「じゃあ、車をあそこの木陰に移動させてね」

「りょーかい――」

「アタシは倒したセルクスをしまってくるねー」

「わかった、頼むわ――」


 エアリアが再び小さくなったのを確認した俺は、運転席の窓を少し開けた。


「ありがと、じゃあ行ってくるねー!」

「はーい――」


 エアリアが外に出て行ったのを見送ったあと、エアリアに支持された木陰に車を移動させた。

 移動した場所から倒したセルクス4頭とエルダーセルクス1頭をマジック収納庫に仕舞っていく緑色に光りながらふわふわ飛んでいく小さなエアリアをボーッと見ていると、一気に睡魔が襲ってきたので、シートを倒してそのまま睡魔に身を任せることにした。




  ☆☆☆  ☆☆☆




 目を覚ますと、辺りは真っ暗だったので、だいぶ眠ってたんだなと思いつつ周りを見ようとしたときに俺のおなかの上ですやすやと眠っているエアリアを見つけて、俺ももうひと眠りすることにした。


 再度目を覚ますとすでに太陽が昇っていて周りが明るくなっていた。

 俺のおなかの上で眠っていたはずのエアリアも目を覚ましていて車内のあちこちをふわふわ飛び回っている。


「おはよう、エアリア――」


 エアリアに朝の挨拶をして大きなあくびをした俺に


「おはよう――って、おお、アタシがすっぽり入っちゃう大きさだね――」

「人のあくび見て言うんじゃありません」

「えー……」


 つまらなそうに言うエアリアに、疑問に思っていたことぶつけてみた。

 それは、車を出しっぱなしにしてるけど大丈夫なのか、ということ。すると――


「あ、それなら大丈夫だよ。アタシの魔法で景色と同化しているから」


 という、またファンタジーな回答が返ってきた。さらに、


「まあ、思い描いたことを実践するために必要な魔力を使うことでかなえられるのが魔法だからね」

「そういうものなんだ――」

「あ、簡単だと思ったでしょ?」

「そりゃ、まあねえ――」

「ところが、そうは簡単にいかないのも魔法なんだよ」

「そうなの?――」

「うん――」


 どうやら基本的に精霊は自分自身が危機になろうが勝手に魔法を使うことは許されないんだとか。では精霊がどのように魔法を使うのかというと、魔法には媒体が必要なのだそうで、その媒体が俺たちのような人や動物の魔力なのだとか。なので、精霊は媒体となる魔力があって、そしてその魔力とやりたいことが一致してはじめて魔法としての現象が実現するのだそうだ。


 では魔物と動物の違いは何かというと――

 動物でも魔法を使える個体はいるらいいのだけれども、それと魔物とは大きく違っていて、魔物とはする必要もないのに殺戮をしたり環境を破壊する動物の事で、そういった魔もとにいは禍々しい魔力が宿っているのだという。その魔力の色は黒らしい。


「黒ってことは、前に言っていた、風、火、土、水の要素とは別者の魔力なの?」

「違うよ。黒でもあくまで魔法の要素は風、火、土、水の4要素だよ。ただ、魔物的な魔力は存在自体がかなり危険なんだよ。だからその黒い魔力を持ったものは人であっても魔物に分類されるんだよ」

「人の魔物っているのか――」

「昔そういう人がいたらしいけどね。今は確認されていないよ。というかそういうのがいれば精霊の動きや空気が変わるらしいよ。アタシはまだそういうのに出会ったことないからわからないけど、お母さんがそう言ってたんだ」

「お母さんって――」

「うん、風の大精霊、シルフィードって名前だよ」

「あー、その名前なら聞いたことあるよ――」

「雄太の世界でってこと?」

「そうそう」

「お母さん、雄太の世界でも有名人なんだねえ」

「有名というか、んーテレビゲームとかファンタジー小説ってのがあってさ、そこに風の大精霊ッていのでよく出てくるのがシルフィードって名前の精霊なんだよ」

「そうなんだねえ――もしかしたらその小説ってのを作ってる人たちってお母さんにあったことのある人なのかもしれないね」

「そうなのか?」

「わからないけど、そんな気がしてるんだ。だって、お母さん雄太にも雄太の世界であってたらしいし、雄太をこの世界に呼んだのもお母さんらしいから、もしお母さんとまた会うことがあれば聞いてみるといいかも」


 なんか、話がすごい壮大になってきて、俺も話についていけなくなってきたのでいったん話を切ることにした。


「ま、まあこの車が周りから見えないことになっているのはわかったよ。それに仕事も終わったし街に帰ろうか」

「そうだね、おなか減っちゃったし――」

「だな」




 俺たちは車を同化させたままの状態で街近くまでいき、そこで車から降りて歩いて街に入るとそのまま冒険者ギルドに向かった。


「あ、セリーナさん」

「あ、ハイ、雄太さん――って雄太さん!?」


 と冒険者ギルドの買い取りコーナーにいたセリーナさんに挨拶したところなぜか驚かれてしまった。


「あ、セリーナだ!」


 と人化していたエアリアもセリーナさんに声をかけると、セリーナさんは俺とエアリアを交互に見て、そして俺の足まで見てくる。


「えっと、俺、足ついてますよ?――」

「え? あ、ああ、そうですね――」

「で、何か?――」

「え? いや、だって――昨日出かけていくって?――」

「え? あ、はい――」

「で、なぜここにいるの?――あ、まだ出てなかったですね――」

「ん?――いや、討伐は終わって――」

「ハ?――え?」


 セリーナさんがぽかんとした顔で俺たちを見る。


「あ、ごめんなさい――いや、私の聞き間違いかなと思って――今、もしかして終わったって――」

「あ、はい。終わって帰ってきたところですが?――」

「そうですか、通りでここに――って、終わったぁぁあああああ!?」


 セリーヌさんの大きな声、そして2階から走って降りてくる足音――

 ああ、こないだぶりのこの展開――

 でもこの展開にギルド内にいる冒険者たちは変化なし。

 なんだろう、このさみしさ――いや、これでいいんだけれども――


「今度は何!?」


 とギルマスが降りてきた。

 そしてギルマスが俺とエアリアを見て、


「あれ、雄太クンこれから出かけるの?――」

「あ、いや――討伐終わって今帰ってきたところで――」


 とギルマスの質問に答えると――


「ハァ? 終わったぁぁああああああああ!?」


 と、今度はギルマスの大きな声――

 するとセリーナさんの大きな声にはなびかなかった冒険者たちがギルマスの声になると一気に俺たちにその視線が一気に集まり、「なんだなんだ」と冒険者たちが俺とエアリアの周りに一気に集まってくる。


「なんだ、精霊と契約した兄ちゃんじゃねーか!」

「雄太、今度は何をしたんだ?」


 などという声をかけてくる冒険者まで。

 まあ名前を覚えてもらえること自体はありがたいのだが、何というか望んでいるのはこういう状況ではなくて――


 ああ、何というか、俺の平穏な日常が――

 いや、異世界に来ちゃったことで平穏ではない気はするんだけども――


 その後、エアリアが4頭のセルクスと1頭のエルダーセルクスの屍を出そうとしてさらに大騒ぎになったのだった――

次回から第2章に入ります。



最後まで読んでいただいてありがとうございます。


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