プロローグ
――2030年、人は生きている。日常生活を送り、幸せに生きている。日々、進化していく技術は、人々の生活を豊かにし、また、新しい電子機器は人々の心を震わせた。
…皆さん、考えてほしい。今、私達が持って、生活の一部のように使われているスマホ。このような物が我々の生活に加わっている。想像できていただろうか?いや、出来ていない。それほどまでに我々の生活は進化し、変化していった。だから、未来の我々はどのような生活をいているのかさえ想像できない。あぁ、もっと、先に、未来に生まれてみたかったそう思わないだろうか?ああ、知りたい。体験したい。我々の未来は一体どうなっているのだ。
嫉妬、憧れ、羨望、未来の我々に向けて、、、
ある人たちは、ある考えが浮かんだ。未来にメッセージを送ることができないかと。未来には、さまざまな可能性がある。そう、時間を超えることもできるのではないのか?タイムマシンもあるのではと。絶対にあるはずだ。我々の未来の可能性は無限大だと。だから、未来の人々にメッセージを送ろう。
「私達はあなた方の過去です。過去から未来にいる我々にメッセージを送ります。我々に未来の技術を送ってくれないだろうか?未来の可能性の一部を過去の我々に送ってくれないだろうか」
遂に我々はメッセージを未来へ送ることが出来た。ここからは信じて待つだけだ。待つだけだ。信じよう。
ただの夢だったんだ。みんなもあるだろう。未来に憧れがあるだろう。だから、送った。メッセージを。送ってしまった。これが全ての始まりだったんだ。これが本当に良かったのか分からない。だか、我々は、したかった。ただの夢を見る子供だったのです。
数年後、世界が揺れた。揺れた。大災害だろうかと思えるほど揺れて。光が溢れて、全てが白く染まる。人々はこの光景を忘れるはずがない。はずだった、だが、全ての人々はこの光景を覚えていません。
ですが、ほら、
…………世界が変わりました。
――2030年、誰もが忘れ、そして、世界が人知れず生まれ変わった瞬間です。
さあ、かつての我々は望んだ世界かも知れません。それは分からない。ただ、かつての我々は未来に憧れていただけです。