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十一話 説明回(後半)

今回はあまりみなくて問題ないと思います

二人で出発の準備を終え、〔せかい〕からでると、聖国へと歩きだした。


「それじゃあ魔法についての話を始めるよ、早速だけど魔法についてどこまで知ってる?」


「え~っと、自分の想像を詠唱や儀式を通して世界に顕現させる方法って聞いたよ。だから基本となる詠唱とかはあるけど、それ以外でも同じ魔法を使えるし同じ詠唱でも違うものを出せるって。あ、あと一応詠唱とかしなくても使える人もいるとか。」


「うん、あってるよ。じゃあ魔法に出来ないことは?」


「魔法に出来ないことは、無から有を作り出すこと。」


「正解、魔力無しで何か出したりは出来ない。要するに等価交換だね。極端な話、賢者クラスの人は生命を作り出すことも出来るけど、そのためには自分の生命を全て使わないと新しい生命は作れない。」


「え?生命を作る?」


叶はそんなことが出来るとは全く思っていなかった


「出来るよ?まぁその場合使い潰された魂は消えてしまう上、作られた生命もこの世界における円環の理から外れてしまうから基本的にその行為は生命の冒涜とされてはいるけどね。」


まぁ本当に円環の理なんてものがあるのかは知らないけどね。レイルはそう最後に付け加えた。


「じゃあ次に行こ、次。」


「うん。じゃあ次、魔法の対処法について。」


「はい!全く知らないです!」


そう、私は魔法の対処法なんて避ける以外に知らないのだ。これまでに魔法を使ってくるような魔物はいなかったし、せいぜいが王城のなかでちょっとだけ訓練させられた時に相手がまっすぐ飛んでくるいろんな属性の魔法を撃ってきた時や、王城から逃げ出した時にくらいしか魔法を撃たれたことが無いのだ。

あ、レイルが苦笑いしてる


「あ~っと、まぁ、基本的には避けることが大事だね。あとは、問題を出すよ。僕が使った魔法を思い出してみて、相手を撃ったやつとか。」


「あれでしょ?女神の涙?とかそう言うやつ。」


「それそれ。あれ避けれる?」


確かあの魔法は弾丸のように小さかったがとても速く、とても避けれるようには見えなかった。なので私は首を横に振った。


「あれみたいに速い魔法を避けるにはまずは魔力を感じることと魔力を使った身体強化が必要なんだ。」


「何となく言いたいことはわかるけど…」


「多分叶さんも出来てるんだよ?あんまりはっきりとはそれを意識出来ていないだけで。」



この後しばらくレイルの長い説明が入る




「え~っと?要するに自分の体の外の魔力を感じられれば速い魔法をより正確に知覚できる。魔力をからだの必要な箇所に集中させて使えば強化出来る。でその二つを使って避けろと。」


これは無理ゲーでは?


「召喚者はみんな上達が早いらしいから練習頑張ろうね?」


あぁ、私の絶望した顔が視える。

こいつは何故私のこの絶望した顔をみても笑っているのか。


「それで続き行くよ、対処法としては他に、相殺することが挙げられる。例を出すなら、ワイバーンの炎を詠唱に組み込んだ魔法を相手が使ったとしよう。その魔法を相殺するにはどうすればいい?」


「え~っと同じ魔法を使う?」


「そう、正解。同じ魔法同士なら綺麗に相殺される。でもそれだけだと後手に回り続けることになる。だから答えの例としてこんなものも挙がる。より格の高い、もしくは相性の良い存在、及び伝承を使うこと。さっきの話のワイバーンは竜種のなかでも下級の存在だから、竜種の最上位種である宝石竜を用いた魔法なら相手の魔法を呑み込みそのまま攻撃することも出来る。ほかにもワイバーンの捕食者である龍種は相性が良いからそのまま攻撃できる。」


「…よくわかんない。」


「ん~っとわかりやすくいうならレベルありのじゃんけんかな?レベル1のぐーにレベル2のぐーは勝てる。これが格の高い魔法で相手の魔法で攻撃すること。ぐーにぱーで勝つことが相性の良い魔法で攻撃すること。」


「質問。レベル2のぐーでレベル1のぱーには勝てるの?」


「ものによってはね。これは普通の例とかなり特殊な例があるんだけど、今聞かれたレベル1の違いだと基本的に相殺される。要するにあいこだね。でもこれは込められた魔力の量によってはどちら側も勝つ可能性を秘めているんだ。」


やばい、頭がこんがらがってきた。


「レベル2はもとから必要な魔力量が1より多いけどその多いぶんは相性で相殺される。だから必要最低限の魔力量だとあいこになるけど、そこから更に含まれた魔力量がそこから少しでも多い方の魔法がかなり弱体化しちゃうけど勝つんだ。あとレベルの差が広がっていけば行くほど必要な魔力量は激増していくよ。」


「何となく…わかったよ。」


助けて…もう頭一杯だよ…


「あ~、ここから先はまた今度だね。」


「やったー!」


私は白み始めた空を見上げながら走り出した。

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